京都在住の私がすすめる「京のまち歩き」

織物美術家のもとで、工房見学とアクセサリー作り

織物美術家のもとで、工房見学とアクセサリー作り

※掲載した内容は全て取材時点での情報であり、現在の内容と異なる場合があります。

現地スタッフ おすすめポイント
現地スタッフ

1200年以上前に中国から日本に伝わった高機(たかばた)という機を用いて手織りされる錦織(にしきおり)。様々な色の糸を用いて、華麗な紋様を織り出した絹の紋織物の総称です。今回は、この錦織を使用したアクセサリー作りに挑戦します。

いっぱんざいだんほうじん にほんでんとうおりものけんきゅうしょ

一般財団法人 日本伝統織物研究所

精緻で絢爛豪華な錦織は、振袖や礼装用の帯に用いられるほか、袋物や法衣、人形衣裳、舞台衣装、表具、能衣裳にも利用されています。「錦」という字は、その値が金に等しいゆえに「金」と「帛」(絹織物)の文字を並べて作られたと伝わります。錦織はまさに絹織物の最高峰の芸術品であり、世界的にも稀少な存在。「日本伝統織物研究所」では、工房見学やものづくり体験を通して、錦織の世界に触れることができます。約30分で体験できるプランには、錦織アクセサリー制作と機織体験があり、その美しさを記念に残すことできます。

一般財団法人 日本伝統織物研究所
一般財団法人 日本伝統織物研究所
【錦織アクセサリー手作り体験】 ※予約制
料金

1人3,500円(工房見学料含む・税込み)

所要時間

約1時間30分(工房見学含む)

定員

10名程度(1名~体験可)
※ 対象年齢:7歳~(13歳未満の方は保護者の付添い必須)

一般財団法人 日本伝統織物研究所
所在地

京都市北区紫竹下ノ岸町24地図

アクセス

市バス4・9・37・46・67号系統「下岸町」より各徒歩約3分

電話番号

075-491-9145

URL

http://www.jttf.or.jp/

営業日

月曜日~日曜日 10:00-17:00

休業日

不定休

来店・受付

上賀茂神社のほど近く、閑静な住宅街にある「日本伝統織物研究所」。天窓から陽光が射し込む一階エントランスで、まずは受付を済ませます。こちらのスペースにも数々の錦織作品が展示されています。

来店・受付

制作手順の説明

続いて、半地下の体験スペースへ移動します。この日の工房見学・体験の指導は、主に錦の伝統織物作家である龍村周さんが担当。錦の織物制作を中心に、自ら高機の製機にも取り組まれています。

制作手順の説明

アクセサリーを1つ選択

今回の体験は「錦織のアクセサリー作り」。イヤリング・ピアス・ブローチ・マカロンストラップ・ヘアゴム・ネクタイピンの中から、好み一つを選択。今回はピアスを選びました。(写真はサンプル)

アクセサリーを1つ選択

錦織の柄を1つ選択

ピアスの土台に合わせてあらかじめカットされた生地の中から、好みのものを選びます。写真は蛇の斑紋。他にも馬や畳の柄など、錦織ならではの煌きが美しい生地が揃います。

錦織の柄を1つ選択

アクセサリーの土台に生地を接着

ピアスの柄の土台となる部分に生地を接着し、くるみボタンの要領で生地を内側に巻き込みます。ピアスのピンとなるパーツを付けて完成!そして、接着剤が乾くまでの時間を利用して、工房内の見学へ向かいます。

アクセサリーの土台に生地を接着

織物美術家の作品見学

工房見学では、織物美術家・龍村光峯の錦織工房、伝統織物を継承するものづくりの現場を見学できます。錦織作品・復原裂・高機・織物資料など、解説付きで目にできる貴重なチャンスです。

織物美術家の作品見学

錦織工房の見学

これまでに正倉院裂をはじめとする数多くの伝統織物の復原を行ってきたこちらの工房では、古代の製織技法を研究し、繭の引き方から道具類、古代織機に至るまでを復元。精緻な織物は、丹念に時間を惜しまず作られているのだと実感できます。

錦織工房の見学

ショップスペースを見学

続いて、ショップスペースへ。皇室ゆかりの展示品をはじめ、錦織で仕立てた帯やバッグ、名刺入れ、財布、ネクタイなどがラインナップ!名刺入れ 特生地7,200円(税別)などお土産や贈り物にも好適。

ショップスペースを見学

光の織物マジックショー

ショップスペースでは、楽しいマジックショータイムも!錦織は、光源によってさまざまな表情をみせることから海外では「光の織物」と称されるそう。その不思議な変化を、間近に見ることができます。

光の織物マジックショー

作品完成

光の向きによって煌きが変化するので、顔まわりの印象がぐっと華やぎます。

作品完成
体験を終えて
体験を終えて

今回の体験では、はじめに錦織の解説や図案の意味を聞いてから、自分用のアクセサリーを作りました。同じ柄でも中心に使う部分で個性が出てきます。龍村さんとお話ししながらあっという間に完成しました!和洋の装いを問わず愛用できそうなピアス、大切にしたいです。