京都在住の私がすすめる「京のまち歩き」
京都を遊ぶ 更新日:2020.01.09
日本の文化を映す麻の雑貨作り
※掲載した内容は全て取材時点での情報であり、現在の内容と異なる場合があります。
古都の街並みに華を添える暖簾。京都では、商いの種類や建築様式、季節に応じた暖簾を掲げる文化が今なお根付いています。そうした日本の文化をうつす麻暖簾を扱う専門店で、温もりのある麻の雑貨を自分の手で作ってみませんか。
きょうとらくしあん さんじょうてん
京都洛柿庵 三条店
「四季折々のやすらぎを、空間に」をコンセプトに、手織りの麻に染色を施した暖簾やタペストリー、小物などを扱う「京都洛柿庵」。数百点を取り揃えるアイテムは、染色技術に精通したデザイナーがデザインし、ベテランの染織職人が引染めやろうけつ染め、型染め、手描きなどの技法を用いて手作業で仕上げます。特に現代のライフスタイルにあう壁面に飾るタペストリーは、季節の草花や吉祥文様、歳時記をユーモアに富んだ表現が印象的。幅10cm×丈170cmというスリムな形なので、好みの図案のタペストリーを組み合わせて飾る楽しみもあります。
2017年にオープンした三条店では、こうした麻の生地に親しめるワークショップを実施。京町家の雰囲気を味わいながら、気軽に手染めを体験できます。
【染め体験ワークショップ】 ※予約制 | |
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料金 | 麻コースター 1,000円(税別)、ミニ木枠タペストリー 2,800円(税別) |
所要時間 | 約30分 |
定員 | 1名〜4名 |
備考 | ※対象年齢の制限なし(中学生未満は保護者と同時参加が必須) |
京都洛柿庵 三条店 | |
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所在地 | 京都市中京区衣棚三条下る三条町339地図 |
アクセス | 地下鉄烏丸線・東西線「烏丸御池」駅より徒歩約4分 |
電話番号 | 075-255-6625 |
URL | |
営業日 | 月曜日〜火曜日、木曜日〜日曜日 10:00-18:00 ※体験は完全予約制 |
休業日 | 水曜日、お盆・年末年始 |
受付・体験の流れの説明
幹線道路の烏丸通のほど近く。風情ある路地に建つ店舗は築約100年の京町家を改装した空間で、木の温かみを感じられます。2階の体験スペースへ移動し、まずは体験の流れについて説明を受けます。
体験アイテムを選択
体験では、麻生地に型を置き、顔料で絵付けするステンシル方式で、写真のコースターまたは、ミニ木枠タペストリーを約30分で作ることができます。今回はミニ木枠タペストリーに挑戦することにしました。
染め色を選択
タペストリーの図案は季節変わりで、冬の時期は富士山です。染め色は全6色あり、同じ図案でも配色次第でがらりと印象が変わることに驚かされます。染め色は、サンプルの中からはじめに目についた淡いブルーに決定。
型紙をセット
まずは麻の生地の下に型紙をセットし、生地の上にステンシルの型をセットします。型は色数にあわせて準備されているので、初心者でも簡単に作業を進めることができます。
顔料を使って刷る
つづいて、小さな刷毛に顔料をつけて生地に色をのせていきます。麻布の色付けは、局所的に色をのせすぎず、トントンと軽いタッチで全体的に色を重ねていくのがポイントだそう。
ドライヤーで乾かす
一色刷るごとにドライヤーで乾かしてステンシルの型を外します。しっかりと乾かさないと次の型紙に色がついてしまうので、焦らずに一つずつ確認しながら進めましょう。
色を重ねていく
一色ずつ刷って乾かす作業を繰り返して、色を重ねていきます。今回は青、白、金の順で優しく刷毛で色をのせていきました。どのような風合いを出そうかと考えながら染色する作業に、思わず熱中してしまいます。
木枠にセットして完成
最後の色を刷った後、しっかりと乾かしてから型紙から外します。タペストリーの木枠に生地をセットすれば完成です。麻独特の手触りと風合いが作品により一層温かみを添え、感動もひとしおです。
京町家のゆったりとした空間の中で、心を落ち着かせながら麻の生地を染めていく中で、職人さんの手作業の細やかさを、身をもって感じることができました。ステンシルの型にそって色付けをしていくシンプルな体験なのでお子さんと一緒にも楽しめそうです。/写真は「京都洛柿庵 三条店」の河嶋さんと