京都在住の私がすすめる「京のまち歩き」

薬問屋のルーツ・二条界隈でリフレッシュ

薬問屋のルーツ・二条界隈でリフレッシュ

※掲載した内容は全て取材時点での情報であり、現在の内容と異なる場合があります。

現地スタッフ おすすめポイント
現地スタッフ

江戸幕府公認の薬種街である二条界隈には、最盛期には100軒以上もの薬問屋が軒を連ねる通りでした。 今回の特集では、新型コロナのパンデミックの影響もあり、健康意識が高まる中、「京都のくすり」ゆかりの二条エリアで、こころとからだを癒すスポットを紹介します。

京都の混雑状況(2022年10月25日現在) ★★★☆☆ 例年並みです。 ※現地取材スタッフの主観に基づく取材時の混雑状況です。

地下鉄烏丸線・東西線「烏丸御池」駅からスタートです!

地下鉄烏丸線・東西線「烏丸御池」駅へのアクセス:JR「京都」駅より地下鉄烏丸線で約6分
モデルコースの所要時間:2時間30

ルート

地下鉄烏丸線・東西線「烏丸御池」駅からスタート!

徒歩約6分(約500m)

1

「薬祖神祠」

徒歩約1分(約120m)

2

「わやくや千坂漢方薬局」

徒歩すぐ(約25m)

3

「松栄堂 薫習館」

徒歩約10分(約850m)

4

「一保堂茶舗 京都本店」

和・漢・洋の薬の神様を祀る"二条の神農さん"

和・漢・洋の薬の神様を祀る"二条の神農さん"

やくそじんし

薬祖神祠

京都で古くから親しまれている「通り数え歌」には、"一条戻り橋、二条生薬(きぐすり)屋、三条みすや針、四条芝居…"とあるように、二条界隈は江戸幕府公認の薬種街として栄えた歴史があります。そうした二条通に1858年創建された「薬祖神祠」は、医療、医薬品事業の繁盛を願って祀られたお社です。「二条の神農さん」の通称で親しまれ、現在も毎年11月の第1金曜日に「薬祖神祭」の神事が行われ、神薬が奉納されています。
御祭神には、大巳貴命(おおなむちのみこと)・小彦名命(すくなひこなのみこと)という日本の薬祖神に加え、中国の医薬の神様・神農、西洋医学の父・ヒポクラテスが名を連ねます。奥にある本殿は、拝殿のガラス越しに参拝できます。

薬祖神祠

二条通に面したガラス張りの拝殿と奥の本殿の間の空間には、「唐神輿」や「神農像」が展示されています

薬祖神祠

中国の薬祖神である神農は、日本においても漢方薬業者や医療従事者など広く信仰されています(写真は神農像)

基本情報
所在地

京都市中京区二条通烏丸西入東玉屋町487地図

アクセス

地下鉄烏丸線・東西線「烏丸御池」駅より徒歩約6分

時間

参拝自由(ガラス越し)

休日

年中無休


次の
見所
「わやくや千坂漢方薬局」まで徒歩約1分(約120m)
「わやくや千坂漢方薬局」まで徒歩約1分(約120m)

「薬祖神祠」から二条通を東へ。すぐに大通りの烏丸通の交差点が見えてきます。信号を渡ると、次の目的地「わやくや千坂漢方薬局」、その次の目的地「松栄堂 薫習館」にたどり着きます。


北大路魯山人が奉公した歴史ある漢方薬局

北大路魯山人が奉公した歴史ある漢方薬局

わやくやちさかかんぽうやっきょく

わやくや千坂漢方薬局

烏丸二条の「わやくや千坂漢方薬局」は、1871年創業の漢方薬局です。昔から、健康を維持するために生薬が利用されてきました。こちらは「京の生薬(きぐすり)」の専門店として、煎じ薬を製造販売しています。明治20年代には、若き日の北大路魯山人がこちらで丁稚奉公をしていたという由縁もあります。
漢方においては、四診(望診・切診・聞診・問診)による情報収集と弁証により、適切な治療を施します。たとえば風邪薬と言えば葛根湯が有名ですが、漢方では風邪の症状によっていろいろな処方があるので、症状がひどい場合や長引く時には、ぜひ一度相談してみては。また、風邪の流行る時期のお守りとしておすすめの「板藍茶」や「板藍のど飴」も取り扱っています。

わやくや千坂漢方薬局

店主(管理薬剤師)の千坂武司さん。モダンな店舗の一角には、歴史を感じさせる木製看板や薬箪笥が大切に残されています

わやくや千坂漢方薬局

頭には紅花や杏仁、甘草、薄荷などの薬草の小瓶が並びます。オリジナルブレンドされた「わやくや茶」もおすすめ

基本情報
所在地

京都市中京区二条通烏丸東入る仁王門町3地図

アクセス

地下鉄烏丸線・東西線「烏丸御池」駅より徒歩約4分

電話番号

075-231-2077

URL

https://wayakuyachisaka.com/

営業日

月曜日~土曜日 10:30-19:00

休業日

日曜日、祝祭日、第3土曜日

料金

「板藍茶」120包7,128円(税込)、各種「わやくや茶」1袋15包入り1,500~2,500円(税込)


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見所
「松栄堂 薫習館」まで徒歩すぐ(約25m)
「松栄堂 薫習館」まで徒歩すぐ(約25m)

「わやくや千坂漢方薬局」を後にして、北側に隣接する「松栄堂 薫習館」へ。「わやくや千坂漢方薬局」の建物植え込みに「北大路魯山人ゆかりの地」のプレートがあります。


香りに触れ、自分好みを知る時間

香りに触れ、自分好みを知る時間

しょうえいどう くんじゅうかん

松栄堂 薫習館

創業1705年頃、京都に根付く香文化の担い手である「松栄堂」が2018年に香り文化の情報発信拠点「薫習館」をオープン。気軽に香りに出会う場を、と烏丸通に面した入口から気軽に立ち寄ることができる館内一階では、原料や製造工程、多様な香りについて体験を通じて学べます。展示品の中には貴重な白檀の大木も!お香の原料として使用される天然香料には数十種類あり、中には桂皮や丁子など香辛料や漢方薬として親しまれているものもあります。他にも館内では、お香に関する企画展、陶芸や書などのアート展覧会も開催予定。
人間の五感の中でも、嗅覚は特に記憶や感情と密接に結びつきやすいと言われています。自分好みの香りでホッとする時間を見つけてみませんか。

松栄堂 薫習館

「おうちでkoh-laboにおい香を作ろう!」は、「香りのタブレット」を10粒選んで好みの香りを作ることができる調合キットです

松栄堂 薫習館

提供元:松栄堂

「薫習館」の北隣には「松栄堂 京都本店」があります。茶席で用いる香木や練香、お座敷用の高級線香、匂い袋など多様な香りのアイテムを扱っています

基本情報
所在地

京都市中京区烏丸通二条上ル東側地図

アクセス

地下鉄烏丸線・東西線「烏丸御池」駅より徒歩約4分

電話番号

075-212-5590

URL

http://www.kunjyukan.jp/

営業日

月曜日~日曜日 10:00-17:00

休業日

不定休

料金

「おうちでkoh-laboにおい香を作ろう!」3,190円(税込)


次の
見所
「一保堂茶舗 京都本店」まで徒歩約10分(約850m)
「一保堂茶舗 京都本店」まで徒歩約10分(約850m)

烏丸二条の交差点に戻り、再び二条通を東へ。寺町二条の交差点に突き当たり、少し北に向かうと次の目的地があります。※写真は寺町二条の交差点付近。かつて市電が運行していた名残で、ゆるやかなカーブが特徴です。


お茶の奥深さと親しみやすさを感じる場所

お茶の奥深さと親しみやすさを感じる場所

いっぽどうちゃほ きょうとほんてん

一保堂茶舗 京都本店

1717年茶、茶器・陶器を扱う店として創業。その茶葉の品質のよさが認められ、「茶一つを保つように」と賜ったのが「一保堂」の屋号の由来です。骨董店や画廊が立ち並ぶ寺町通にある京都本店では、茶壺が並ぶ趣あるカウンターでの販売のほか、喫茶室や教室なども備え、お茶の魅力を発信しています。
最近では自宅で過ごす時間の中で「お茶の時間」を重視する方も多いのではないでしょうか。お茶を淹れて自分をいたわったり、家族や友達など大切な人たちと一息ついたり。そんな時には作法を気にせずおうちで気軽に味わう抹茶もおすすめです。実は抹茶は湯に混ぜてインスタント感覚で気軽にも楽しめるもの。暮らしを潤すお茶の楽しみをとりいれてみませんか。

一保堂茶舗 京都本店

提供元:一保堂茶舗

本店ではお茶のテイクアウトサービスも。冬の街歩きにおすすめなのは熱々の香り高いほうじ茶で、香ばしい香りがほっとリラックスさせてくれます

一保堂茶舗 京都本店

自宅や職場で気軽に抹茶を点ててみたい方には1回分ずつ個包装になっている「抹茶スティック」がおすすめです

基本情報
所在地

京都市中京区寺町通二条上ル常盤木町52地図

アクセス

地下鉄東西線「京都市役所前」駅より徒歩約5分

電話番号

075-211-4018

URL

https://www.ippodo-tea.co.jp/

営業日

月曜日~日曜日 10:00-17:00(喫茶室は16:30LO)

休業日

年中無休

料金

「抹茶スティック(10本入)」1,296円(税込)、テイクアウトメニュー「ほうじ茶」410円(税込)


お疲れ様でした

お疲れ様でした

「一保堂茶舗 京都本店」から寺町通を南下すると京都市役所があり、市役所前からは地下鉄東西線や市バスが運行しています。御池通以南の寺町通はアーケード街となっており、買い物や食事などがさらに楽しめます。


周辺MAP