京都在住の私がすすめる「京のまち歩き」

京都の禅寺で心にふれる

京都の禅寺で心にふれる

提供元:建仁寺

※掲載した内容は全て取材時点での情報であり、現在の内容と異なる場合があります。

現地スタッフ おすすめポイント
現地スタッフ

「禅」とは、心の別名とされます。ひとつの相にこだわらない無相、一処にとどまらない無住、ひとつの思いにかたよらない無念の心境を「禅定(ぜんじょう)」と呼び、ほとけの心のことです。私たちの心には、もとは清浄な「ほとけ」がいるにも関わらず、さまざまな我欲によって曇りを生じさせてしまいます。京の禅寺を訪ねて禅の教えを伝える文化財を目にし、自身の心と向き合ってみませんか。

京都の混雑状況(2022年10月25日現在) ★★★☆☆ 例年並みです。 ※現地取材スタッフの主観に基づく取材時の混雑状況です。

京都最古の禅寺でひとごこち

京都最古の禅寺でひとごこち

提供元:建仁寺

けんにんじ

建仁寺

時の将軍・源頼家が寺域を寄進し栄西禅師を開山として建立されたのが、「建仁寺」です。建仁2年(1202年)に創建されたことからその名がつけられ、京都五山の第三位にも数えられる格式高い京都最古の禅寺です。創建800年を記念し、小泉淳作画伯が約2年の歳月をかけて描いた法堂の天井画「双龍図」は、畳108畳分にも及ぶ圧巻の大作!禅宗寺院の法堂の天井には「雲龍図」が多く描かれていますが、こちらは龍の全身が描かれている珍しいもの。二つの頭にそれぞれ尾と4本の足がすべて描かれています。龍は、仏を守護し雨を呼ぶ水神として寺院を火から守り、また仏法の教えを雨のように降らすとして法堂の天井に納められています。
庭園や襖絵など寺にある様々なものには、すべてに仏教の教えが込められているそう。気ぜわしい日常から離れ、時には静かに心を休めることも大切ですね。

建仁寺

提供元:建仁寺

回廊に囲まれた枯山水庭園「潮音庭(ちょうおんてい)」は、360度どこからでも美しく見えるよう作庭されています。自分が一番キレイだと思える角度を見つけることが、この庭の完成形なのだとか

建仁寺

提供元:建仁寺

1599年に安国寺恵瓊が広島から移築した方丈。海北友松が描いた五十面もの襖絵が再現され、直に見ることができます。特に友松が得意とした龍をモチーフとした、礼の間にある雲龍図は必見

基本情報
所在地

京都市東山区大和大路通四条下る小松町地図

アクセス

京阪「祇園四条」駅より徒歩約7分、市バス58・80・86・202・206・207号系統「東山安井」より徒歩約5分

電話番号

075-561-6363

URL

https://www.kenninji.jp/

時間

月曜日~日曜日 10:00-17:00

休日

年中行事による拝観時間の変更あり

料金

拝観料 一般600円、中高生300円、小学生200円 ※小学生未満は無料


七転八起の精神を伝えるだるま寺

七転八起の精神を伝えるだるま寺

ほうりんじ(だるまでら)

法輪寺(だるま寺)

京都・円町にある「法輪寺」通称だるま寺は、約300年前に創建された臨済宗妙心寺派の寺院。当時、建立には10年もの歳月がかかったそう。第十代の後藤伊山和尚によって戦後の復興を願い建てられた達磨堂には、大小問わず様々なだるまが奉納されています。以来、だるま寺として親しまれるようになりました。禅宗の祖師と言われる達磨大師がモデルのだるま。倒しても自力で起き上がってくることから忍苦・不倒の教えのシンボルになっています。世界各地から納められた数々のだるまは、穏やかなお顔の置物や掛け軸など個性豊かなものばかり。風が揺らす草木の心地いい音を聞きながら、だるまさんに囲まれた境内で豊かな時間を過ごしてみては。

法輪寺(だるま寺)

境内のいたるところにだるま型が隠されています。窓の形や鬼瓦、釘隠しなどに注目して、隠れだるまを見つけてみてくださいね

法輪寺(だるま寺)

本堂前の枯山水庭園「無尽庭(むじんてい)」は山河が尽きることない禅の世界観を表現したお庭です。美しい緑を眺めながら、無限の宇宙の広がりを感じてみませんか

基本情報
所在地

京都市上京区行衛町457地図

アクセス

JR山陰本線「円町」駅より徒歩約10分、市バス15・26・91・203・205号系統ほか「西ノ京円町」より徒歩約5分

電話番号

075-841-7878

URL

https://www.darumadera-kyoto.jp/

時間

月曜日~日曜日 9:00-16:30 ※4月~11月は17:00閉門、12月~3月は16:30閉門

休日

年中行事による拝観時間の変更あり

料金

拝観料 一般300円、中高生200円、小学生100円
※達磨堂までは拝観料なしで参拝可


狩野元信の写意に「不変の美」を感じる禅の名庭

狩野元信の写意に「不変の美」を感じる禅の名庭

提供元:妙心寺 退蔵院

みょうしんじ たいぞういん

妙心寺 退蔵院

退蔵院は、臨済宗妙心寺派の大本山・妙心寺の広大な敷地にある46の塔頭寺院の中でも屈指古刹です。境内には、国宝「瓢鮎図(ひょうねんず)」(模本)や史跡名勝・枯山水庭園「元信の庭」、そして花木が四季折々の彩りを添える池泉回遊式庭園「余香苑」などがあり、一年を通して見どころに事欠きません。
室町時代に最盛期を迎えたとされる京都の禅庭。方丈の室内から座して庭を臨む座観式が取り入れられ、緻密で絵画的な構成がその特徴です。枯山水庭園「元信の庭」は室町時代の画聖・狩野元信の作品で、自身の描いた絵をもう一度立体的に表現しなおしたものと伝わります。庭の背景には、やぶ椿、松、槇、もっこく、かなめもち 等、常緑樹を主に植え、一年中変わらない美しさ「不変の美」を求めた物と考えられ、独特の風格を兼ね備えています。

妙心寺 退蔵院

季節の華やぎと陰陽の石庭の調和が美しい「余香苑(よこうえん)」は、造園家・中根金作氏による昭和の名庭です

妙心寺 退蔵院

提供元:妙心寺 退蔵院

応仁の乱後、1597年に再建された方丈。例年7月~8月には方丈前に蓮の花の鉢が並べられます

基本情報
所在地

京都市右京区花園妙心寺町35地図

アクセス

JR山陰本線「花園」駅より徒歩約7分、市バス91号系統/京都バス62・63・65・66号系統ほか「妙心寺前」より徒歩約3分

電話番号

075-463-2855

URL

http://www.taizoin.com/

時間

月曜日~日曜日 9:00-17:00

休日

年中無休

料金

拝観料 一般600円(高校生含む)、小中学生300円(小学生未満の幼児は無料、但し保護者同伴に限る)


静寂な空間で心と体を整える坐禅体験を

静寂な空間で心と体を整える坐禅体験を

提供元:東福寺塔頭 勝林寺

とうふくじたっちゅう しょうりんじ

東福寺塔頭 勝林寺

臨済宗東福寺派の大本山・東福寺塔頭の勝林寺は、仏法と鬼門を守護する毘沙門天を祀ることから「東福寺の毘沙門天」と呼ばれています。本尊の「毘沙門天立像」は、平安時代の仏師・定朝作と伝わる一木造の像で、江戸時代に東福寺仏殿の天井内で発見されたもの。等身大に近く、左手に宝塔、右手に三叉戟をもった憤怒相が印象的です。彩色が美しい脇侍の「吉祥天像」、「善膩師童子像」とともに、虎の襖絵で飾られた堂内奥深くに安置され、特別公開時や団体での予約拝観時に限って公開されます。
境内は通常非公開ですが、予約制で、毘沙門天様のもとでの坐禅体験や写経、写仏体験などを定期的に実施しています。禅宗では、お釈迦様の心(悟りの心)を坐禅で体験することを目指します。勝林寺では身体、呼吸、そして心を整える方法を指導いただけるので初めての方でも安心。まず坐ってみることから始めませんか。
※体験時は座りやすい服装で参加ください。また、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、マスクの着用必須。風邪等の発熱を伴う症状のある方はご遠慮下さい。

東福寺塔頭 勝林寺

提供元:東福寺塔頭 勝林寺

坐禅体験の所要時間は約60分。勝林寺の紹介、坐禅の説明のほか、休憩をはさんで坐禅を2回行い、さいごに法話があります

東福寺塔頭 勝林寺

提供元:東福寺塔頭 勝林寺

境内の「吉祥紅葉」が見頃を迎える頃に行われる「秋の特別拝観」では、秘仏の毘沙門天立像(伝 定朝作)・吉祥天像(清水隆慶作)・善膩師童子像(清水隆慶作)を特別ご開帳されます

基本情報
所在地

京都市東山区本町15-795地図

アクセス

JR・京阪「東福寺」駅より徒歩約8分、市バス88・202・207・208号系統「東福寺」より徒歩約5分

電話番号

075-561-4311

URL

https://shourin-ji.org/

時間

通常非公開(例年新春・秋の特別拝観を実施)
※新春・秋の特別拝観以外の期間でも8名様以上の団体拝観を受付(予約制)
※禅会、写経・写仏体験は、公式HPの日程表ページより予約受付

休日

年中無休 ※通常非公開

料金

坐禅体験 志納料 大人1,000円