名古屋城の見どころ完全ガイド｜天守閣・本丸御殿・アクセス・周辺観光スポットを徹底解説

名古屋城の概要と歴史

名古屋城は1610年（慶長15年）、天下統一を成し遂げた徳川家康が九男・義直の居城として築城を開始した城郭です。大坂の豊臣家に対する防衛拠点として、また東海道の要衝を押さえる軍事的要地として計画されました。

築城には加藤清正、福島正則など西国や北国の諸大名20名が動員され、当時の最先端技術が結集されています。特に天守閣の金シャチは、一対で慶長大判1,940枚分の金が使用され、徳川家の権威と財力を誇示する象徴となりました。以後、尾張徳川家の居城として約260年にわたり、東海地方の政治・経済・文化の中心地として栄えました。

しかし1945年の名古屋空襲により、天守閣と本丸御殿を含む主要建造物が焼失。戦後の1959年に天守閣が鉄筋コンクリートで再建され、2018年には本丸御殿が木造で完全復元されました。現在、天守閣も木造復元計画が進行中です。

城郭跡は特別史跡に指定され、西南隅櫓、東南隅櫓、西北隅櫓の3つの隅櫓と表二之門などが重要文化財として現存します。これらは江戸時代当時の姿を今に伝える貴重な建造物です。名古屋城は単なる観光地ではなく、日本の城郭建築史を物語る生きた博物館として、その価値を高め続けています。

名古屋城の見どころ6選

1.名古屋城天守閣 - 金のシャチホコが魅力的

名古屋城のシンボルは、五層の大天守と小天守です。1945年の空襲で焼失後、1959年に鉄筋コンクリートで再建されました。2025年9月現在、天守閣は木造復元工事のため閉館中ですが、天守閣の外観の見学と撮影は可能です。

天守閣の見どころは、何といっても屋根に輝く高さ約2.6m、重さ約1.2トンの巨大な金のシャチホコ。北側が雄、南側が雌と言われ、大きさとデザインが異なります。2021年には地上展示も行われ、間近で見る迫力は多くの観光客に感動を与えました。

2.本丸御殿 - 400年前の豪華絢爛な世界へ

2018年に完全復元された本丸御殿は、名古屋城観光の新たな目玉となっています。総工費150億円、10年の歳月をかけて、江戸時代の建築技術を用いた現代の匠の技で蘇りました。総面積約3,100㎡、部屋数30室以上の壮大な御殿です。

対面所

藩主が身内や家臣との私的な対面や宴会に用いた部屋です。上段之間及び次之間の障壁画は、「風俗図」と呼ばれ、京都や和歌山の四季の風物や名所、風俗がおだやかな筆致で描かれています。

上洛殿

三代将軍家光の上洛に合わせて増築された、本丸御殿で最も絢爛豪華な建物。狩野派の絵師による「帝鑑図(ていかんず)」や「雪中梅竹鳥図（せっちゅうばいちくちょうず）」は必見です。

表書院

創建時は、最大かつ最も格式の高い間として藩主に謁見する際に用いられた部屋です。
見学の所要時間目安は約40分で、靴を脱いでの見学のため、脱ぎ履きしやすい靴がおすすめです。写真撮影はOKですが、フラッシュ撮影は禁止です。

3.西南隅櫓・東南隅櫓・西北隅櫓- 400年前の現存建築

空襲を免れた貴重な江戸時代の建築物です。屋根の反りが美しく、城郭建築の傑作として重要文化財に指定されています。

4.名勝二之丸庭園 - 江戸時代の大名庭園

尾張藩主の居館があった二之丸に広がる回遊式庭園です。面積約3万㎡の広大な庭園は、現在では江戸期と明治期の庭園が組み合わさった独特の景観となっています。茶室「二の丸茶亭」では抹茶（菓子付）や数量限定の「金シャチモーニング」も楽しめます。

5.加藤清正像

名古屋城築城の際、天守台石垣を築いた加藤清正の銅像です。築城名人として知られていた清正を象った像は、名古屋城のもう一つのシンボルです。清正が運んだという伝承から「清正石」と呼ばれている巨石（横幅6×高さ2.5メートル）も必見です。

6.金シャチ横丁 - 名古屋めしの新名所

2018年3月、名古屋城下に誕生した大型グルメゾーンです。「義直ゾーン」と「宗春ゾーン」の2エリアに分かれ、名古屋めしの名店が集結しています。

おすすめグルメ・周辺観光スポット

必食！名古屋グルメ

名古屋城を訪れるなら、その周辺で楽しめる魅力的な名古屋グルメも必見です。定番の「ひつまぶし」や「味噌カツ」をはじめ、名古屋ならではの美味しい食事を堪能しましょう。

ひつまぶし

ひつまぶしは、細かく刻んだうなぎの蒲焼をご飯にまぶした名古屋の郷土料理です。最初はうなぎ本来の香ばしさを味わい、次は薬味で爽やかに、最後はお出汁でさっぱりと。一杯で何通りもの味が楽しめるのがひつまぶしの醍醐味です。

味噌カツ

名古屋グルメの代表格「味噌カツ」は、サクサクに揚げたとんかつに、味噌ダレの香ばしい匂いが食欲を刺激する一品です。この味噌ダレは、他では味わえない特別な風味をもたらします。

周辺観光スポット

名古屋城の観光とあわせて、周辺の個性豊かなスポットにも足を運んでみてはいかがでしょうか。

中部電力 MIRAI TOWER

名古屋の街にそびえ立つ、スタイリッシュな鉄塔「中部電力 MIRAI TOWER」です。地上100mの展望台からは、名古屋の街並みを360度見渡すことができます。昼は、名古屋城や周辺のビル群をくまなく見渡せる絶景スポット。一方、夜は「日本夜景遺産」にも選ばれた、きらびやかな光が広がる世界へと一変します。タワーのライトアップも季節ごとに変わるので、訪れるたびに新しい発見があるでしょう。デートはもちろん、一人でゆっくりと景色を眺めるのもおすすめです。

徳川美術館

徳川美術館は、天下人・徳川家康の遺品や、尾張徳川家に代々伝わる貴重な大名道具を収蔵する歴史の宝庫です。紫式部が記した『源氏物語』を絵画化した国宝「源氏物語絵巻」や、絢爛豪華な婚礼調度「初音の調度」など、当時の大名の暮らしぶりや洗練された美意識を感じることができます。まるで物語の世界に入り込んだような気分で、日本の歴史と文化の奥深さを味わえるでしょう。

この他にも、JR東海ツアーズでは名古屋旅行をより楽しめる「観光プラン」もご用意していますので、名古屋城とあわせて名古屋観光を満喫したい方は、ぜひチェックしてみてください。

おすすめモデルコース

1泊2日充実プラン

1日目

名古屋駅到着
↓　地下鉄東山線・名城線で約10分
名古屋城（本丸御殿、二之丸庭園散策、西の丸御蔵城宝館）見学・散策（150分）
↓　徒歩約1～3分
金シャチ横丁でランチ（名古屋名物:ひつまぶし、味噌カツなど）
↓　地下鉄名城線で約10分
徳川美術館見学（90分）
↓　地下鉄名城線で約15分
中部電力 MIRAI TOWERで展望台からの眺めを楽しむ（60分）
↓　地下鉄東山線で約10分
名古屋駅周辺で夕食（手羽先、味噌カツなど）
↓
ホテルチェックイン

2日目

ホテルチェックアウト
↓
熱田神宮参拝（60分）
↓　地下鉄名城線・鶴舞線で約20分
名古屋市科学館でプラネタリウム鑑賞（120分）※プラネタリウムはオンラインで事前予約推奨
↓　地下鉄東山線で約5分
名古屋駅でランチ＆お土産購入
↓
名古屋駅

日帰り満喫プラン

効率重視スケジュール

名古屋駅到着
↓　地下鉄東山線・名城線で約10分
名古屋城見学（本丸御殿、西の丸御蔵城宝館、二之丸庭園）（120分）
↓　徒歩約1～3分
金シャチ横丁でランチ（名古屋めし食べ比べ）
↓　地下鉄名城線・鶴舞線で約15分
大須観音参拝と商店街散策 （100分）
↓ 　地下鉄鶴舞線・東山線で約10分
名古屋駅周辺でお土産購入
↓
名古屋駅

名古屋城へのアクセス

名古屋城へのアクセスは、新幹線利用が便利・快適で最もおすすめです。

東京から

東京駅から東海道新幹線「のぞみ」で名古屋駅まで約1時間40分です。「ひかり」なら約2時間（同料金）、「こだま」利用で約2時間45分です。

新大阪から

新大阪駅から東海道新幹線「のぞみ」で名古屋駅まで約50分です。「ひかり」で約1時間、「こだま」なら約1時間20分です。

JR東海ツアーズが提供する「新幹線＋宿泊セット」の「EX旅パック」なら、往復新幹線と宿泊が一括予約できるため、旅行初心者にもおすすめです。また、早期申込プランなど別々に手配するよりもおトクなプランもご用意しています。座席指定や予約後の列車変更もオンラインで完結でき、「準備の手間を省きたい」という方に最適です。

名古屋駅から名古屋城

名古屋駅から地下鉄東山線で「栄駅」へ（約5分）、名城線に乗り換えて「名古屋城駅」下車（約5分）です。7番出口から徒歩約5分で正門に到着します。乗車時間は約10分です。

また、名古屋駅から市バスも利用可能です。「名古屋駅」から栄13系統「名古屋城正門前」まで約30分です。土日祝日は「メーグル」観光ルートバスが運行し、1日乗車券で名古屋の主要観光地を巡れます。

おすすめ宿泊施設とプラン

宿泊エリア比較

タイプ別宿泊プラン

カップル・夫婦向け（記念日プラン）

名古屋マリオットアソシアホテル
JR名古屋駅直上に位置する地上52階の超高層シティホテルです。ワンランク上の充実したおもてなしと快適なホテルステイをお楽しみいただけます。

友人旅行向け（コスパ重視）

名鉄イン名古屋錦
名古屋城など名古屋の主要エリアへアクセス抜群！透明感をテーマにしたスタイリッシュな空間がお客様をお迎えいたします。

家族旅行向け

名古屋観光ホテル
名古屋駅から一駅。市内で最も長い歴史あるホテルで洗練されたおもてなしを体験。宿泊者専用ラウンジや和洋中をはじめとした多彩なレストランで、特別なひとときをお愉しみください。

よくある質問

Q: 名古屋城の観光に必要な時間は？

A: 基本的な見学なら約1時間〜1時間30分、じっくり見学なら半日必要です。金シャチ横丁での食事を含めると3〜4時間は確保したいところです。

Q: 天守閣には登れますか？

A: 現在耐震性が低いことに対応するため、2025年9月現在、天守閣を閉館しています。ただし、天守閣の外観の見学と撮影は可能です。

Q: 駐車場の混雑状況は？

A: 土日祝日は朝9時には満車になることが多く、特に桜と紅葉シーズンは8時半でも満車の可能性があります。公共交通機関の利用を強くおすすめします。どうしても車利用の場合は、名古屋駅周辺に駐車して地下鉄でアクセスする方が確実です。

Q: 雨天でも楽しめますか？

A: 本丸御殿と西の丸御蔵城宝館は屋内施設のため、雨天でも問題なく見学できます。ただし、金シャチ横丁の飲食店には一部屋内席もあり、庭園散策や天守閣の外観撮影は困難になります。できれば晴天時の訪問がおすすめです。

Q: 子連れでも大丈夫ですか？

A: ベビーカーでの入場は可能ですが、本丸御殿内は土足厳禁のため、抱っこでの見学となります。城内には授乳室とおむつ替えスペースが用意されています。ただし、展示内容は大人向けのため、小学生以上だとより楽しめるでしょう。

Q: 桜・紅葉の見頃はいつ？

A: 桜は3月下旬〜4月上旬、約900本のソメイヨシノやシダレザクラが咲き誇ります。紅葉は11月中旬〜12月上旬、二之丸庭園が特に美しいです。

Q: 外国人観光客への対応は？

A: 英語、中国語、韓国語の音声ガイドがあり、パンフレットも多言語対応しており、本丸御殿では QRコードから解説を読めます。また、金シャチ横丁の多くの店舗でも英語メニューを用意しています。

Q: 障害者への配慮は？

A: 車椅子の貸出、多目的トイレを完備しています。また、本丸御殿は段差なく見学可能です。障害者手帳提示で本人と介護者1名の入場料が無料になります。

まとめ

名古屋城は、400年の歴史と最新の復元技術が融合した、日本を代表する観光スポットです。金のシャチホコが輝く天守閣、絢爛豪華な本丸御殿、四季の美しい庭園など、見どころは尽きません。天守閣木造復元完成後は、さらに魅力的な観光地として生まれ変わることでしょう。

首都圏や関西圏からのアクセスも良好で、新幹線を利用すれば日帰りでも十分楽しめますが、金シャチ横丁でのグルメや周辺観光も含めるなら、1泊2日がおすすめです。

名古屋城とその周辺には、歴史、文化、グルメと魅力が満載です。ぜひこの記事を参考に、思い出に残る名古屋観光をお楽しみください。

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