近年、御朱印集めを兼ねて神社やお寺で参拝する方が増えています。その一方で、「御朱印の意味を知らない」「御朱印の貰い方が分からない」という方も多いのではないでしょうか。御朱印集めを始める際は、まず基礎知識を身につけることが大切です。
今回の記事では、御朱印の意味や貰い方について詳しく解説します。御朱印帳の選び方やおすすめの神社・お寺も紹介しているので、御朱印集めに興味のある方は参考にしてみてください。
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御朱印とは?意味を解説
御朱印とは、社寺を参拝した証として授与される印章のことです。もともとは写経を納めた際の受付印としての役割を持っていましたが、現在では参拝の記念として広く親しまれています。社寺によって異なりますが、神仏の名や社寺名、参拝日が記されているのが一般的です。多くの御朱印は黒色で文字が書かれており、朱色の印が押されています。黒色と朱色のコントラストや力強い筆遣いなど、御朱印にはアートの要素が含まれています。同じ社寺で御朱印を頂く場合でも、書き手によって御朱印の仕上がりは異なるのが特徴です。月日が経つとデザインが変更されるケースもあり、全く同じものが存在しないという特別感も魅力と言えます。ただし、御朱印はあくまで参拝の証なので、スタンプラリー感覚での収集は避けましょう。
神社・お寺で御朱印を頂く方法【4ステップ】
御朱印は以下の流れに沿って頂きましょう。
● 御朱印帳を用意する
● 神社・お寺に参拝する
● 御朱印を頂きに行く
● 御朱印代を納める
ステップの順番が前後すると、マナー違反となるため注意が必要です。また、神社とお寺では参拝方法が異なるので、方法を覚えてから実際に足を運ぶようにしましょう。
御朱印帳を用意する
御朱印を集める際は、まず御朱印帳を用意しましょう。御朱印帳の種類は、「蛇腹(じゃばら)」と「和綴じ」の2つに大別されます。蛇腹は御朱印帳の大半を占めるタイプで、山折り谷折りで閉じられた帳面が特徴です。一方、和綴じは御朱印帳の表紙と本紙を糸で綴じて製本されます。御朱印帳は神社やお寺でも購入できますが、事前に用意したい場合は文具店やネットショップでも購入可能です。さまざまなサイズやデザインがあるので、自分好みのものを探してみましょう。
なお、神社とお寺の両方で御朱印を頂く場合、同じ御朱印帳でも基本的に問題ありません。ただし、一部の社寺では分けていないと断られてしまうケースもあるので、2つ用意しておいた方が無難です。
神社・お寺に参拝する
御朱印は本来、参拝の証として授与される印章です。そのため、御朱印を頂く前に、まずは神社やお寺でしっかりと参拝しましょう。ただし、神社とお寺では参拝方法が異なるため、流れを覚えてから行くことをおすすめします。
神社の場合
神社での参拝は、以下の流れで行います。
1. 鳥居の前で一礼し、端の方からくぐる
2. 手水舎で身を清める
3. 「二礼二拍手一礼」でお参りをする
鳥居の端をくぐるのは、中央が神様の通り道とされているためです。手水舎で身を清める際は、柄杓を使い、「左手→右手→口」の順に清め、最後に柄杓を立てて柄を洗います。拝殿でお参りをする際は、お賽銭箱にお賽銭を入れてから始めましょう。なお、二礼二拍手一礼の順番は以下のとおりです。
1. 深いお辞儀を2回する
2. 手を肩幅に開き、2回拍手する
3. 両手を合わせてお祈りをする
4. 再度深いお辞儀を1回する
ただし、神社によって異なる場合もあるので、事前に調べてから行くことをおすすめします。
お寺の場合
お寺での参拝は、以下の流れで行います。
1. 山門の前で合掌して、敷居を踏まずにくぐる
2. 手水舎で身を清める(手順は神社と同様)
3. お参りをする
お寺の場合、本堂に着いたらまず合掌して一礼します。次にお賽銭箱にお賽銭を入れ、鐘があれば静かに鳴らしてお参りします。手を合わせて、心の中で願い事や感謝を伝えましょう。お祈りが終わったら、最後に一礼します。お寺では神社と異なり、お祈り時に拍手をしてはいけません。
御朱印を頂きに行く
参拝を終えたら、御朱印を授与している場所に向かいます。神社であれば授与所・社務所、お寺であれば納経所・寺務所で御朱印を頂くことが可能です。神社やお寺によって御朱印の受付時間が異なるため、必ず確認してから訪れるようにしましょう。御朱印を頂く際は、あらかじめ書いて欲しい御朱印帳のページを開いて渡すのがマナーです。また、御朱印帳の受け渡し時は、両手を添えるのが基本となります。御朱印を頂く立場なので、丁寧な言葉遣いを意識することも大切です。
御朱印代を納める
御朱印を頂いたら、最後に御朱印代(初穂料・納経料)を納めます。ただし、神社やお寺の中には、料金が明示されていないケースもあります。そのような場合は、御朱印代の相場である300〜500円を納めると良いでしょう。金額は事前に確認し、お釣りが出ないように小銭を用意しておくのが基本となります。お釣りを用意していない神社やお寺も多く、お札はご迷惑になるためです。また、御朱印代は書き手に直接手渡しするのではなく、御朱印を頂く場所に置かれた賽銭箱やトレーに置きましょう。
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神社・お寺で御朱印を頂くときの6つの注意点
神社・お寺で御朱印を頂くときは、以下6つの点に注意が必要です。
● 御朱印を頂く前に必ず参拝する
● 御朱印は御朱印帳に頂く
● 待っている間は私語を慎む
● 御朱印に対して要望を出さない
● 御朱印を頂けなくても不平を言わない
● 御朱印を人に頼まない
御朱印は集めるのが目的ではなく、参拝したことを記録として残すものです。何気ない行動が、神仏や書き手への失礼に当たる可能性があります。そのため、注意点を把握してから御朱印を頂くようにしましょう。
御朱印を頂く前に必ず参拝する
御朱印を頂く前には、必ず参拝を行いましょう。御朱印を目的に訪れる場合でも、参拝しないのは社寺に対して失礼に当たります。また、神社では二礼二拍手一礼、お寺では合掌しながらお祈りするなど、正しい作法を守ることも大切です。
御朱印は御朱印帳に頂く
御朱印はスタンプラリーのように集めることが目的ではありません。社寺と縁を結んだ証になるため、ノートやメモ帳に頂くのはマナー違反とされています。御朱印は必ず御朱印帳に頂くようにしましょう。寺社によっては書き置きの御朱印を用意しているケースもあります。そのような場合は、丁寧に受け取り、御朱印帳に挟むなどして大切に保管しましょう。なお、御朱印帳を持って来るのを忘れたときは他の紙で代用せず、次回の参拝時に頂くのが望ましいとされています。
待っている間は私語を慎む
御朱印を書いていただいている間は、静かに待つのがマナーです。会話をしたり、スマートフォンを触ったりするのは、書き手に対して失礼にあたります。御朱印は一筆一筆、心を込めて書かれるものです。感謝の気持ちを持って、静かに待つのが重要です。また、人気の寺社では列ができている場合もあるため、周囲への配慮や譲り合いの心も大切です。
御朱印に対して要望を出さない
御朱印は手書きなので全く同じものは存在せず、一つひとつに違いがあります。書き手や御朱印のデザインに対して要望を出すのは、非常に失礼な行動です。御朱印は各社寺が定めた形式で授与されるので、頂いたものはそのまま受け入れ、敬意を持って大切に保管しましょう。
御朱印を頂けなくても不平を言わない
寺社によっては書き手の不足や宗派の方針で、御朱印を授与していないケースもあります。仮に御朱印を頂けなくても、不平を言ったり、無理にお願いしたりするのは避けるべきです。御朱印はあくまでも証であり、参拝自体が大切であることを忘れないようにしましょう。社寺の中には特定日のみ御朱印を授与している場所もあるので、調べてから行くことをおすすめします。
御朱印を人に頼まない
御朱印は、参拝した本人に授与される印章です。他の人に頼んで御朱印を頂くのは、本来の趣旨に反しています。自分自身で社寺に足を運び、参拝した上で御朱印を頂くことが大切です。また、最近では御朱印集めの人気が高まっている影響で、御朱印が書かれた御朱印帳がインターネットで販売されていることもあります。参拝せず簡単に入手できますが、買うのは避けるべきです。
御朱印帳を選ぶ際の5つのポイント
御朱印帳は、以下5つのポイントを押さえて選ぶのがおすすめです。
● 綴りのタイプ
● 色・デザイン
● サイズ
● ページ数
● 紙質
神社やお寺で御朱印を頂く際は、御朱印帳が不可欠です。さまざまな御朱印帳があるので、自分に合ったものを見つけてみてください。
綴りのタイプ
御朱印帳の綴りには、「蛇腹」と「和綴じ」の2種類があります。一般的に使われるのは蛇腹の御朱印帳で、広げると複数の御朱印を一度に眺められるのが魅力です。一方で和綴じの御朱印はノートのように綴じられているので、扱い慣れた形で使いやすいという利点があります。表紙が丈夫なものが多く、蛇腹の御朱印よりも耐久性が高いことも魅力です。ただし、社寺で入手できる御朱印帳は、蛇腹式が主流となっています。和綴じの御朱印帳が欲しい場合は、ネットショップで購入するのがおすすめです。
色・デザイン
御朱印帳によって、色やデザインは大きく異なります。最近では刺繍が施された御朱印帳やキャラクターが印刷されたものなど、バリエーションはさまざまです。従来のお堅いイメージを覆すような可愛らしいデザインの御朱印帳が、多く販売されています。御朱印帳はネットショップ以外にも、社寺で購入できます。神社やお寺の御朱印帳は訪れた記念にもなるため、特別感を味わいたい方や思い出を形として残したい方におすすめです。
サイズ
御朱印帳は、大判サイズと文庫本サイズの2種類が一般的です。大判サイズはB6と同じであり、書き置きの御朱印をそのまま貼り付けられます。また、御朱印を大きく見やすく残せるため、細かい部分もしっかりと眺めたい方におすすめです。一方、文庫本サイズの御朱印帳はコンパクトで持ち運びやすく、旅先での御朱印巡りに適しています。ただし、御朱印のデザインによってはサイズが小さい場合もあります。お寺の御朱印は、神社よりも太い筆で書かれるのが一般的です。そのため、サイズ選びに迷ったときは、神社は文庫サイズ、お寺は大判サイズにすると良いでしょう。
ページ数
御朱印帳は一般的に40〜50ページ程度ですが、中には60ページを超えるものもあります。御朱印帳は裏面にも書けるようになっていますが、墨が染みる可能性があるので、使わない方が綺麗に保管できます。1冊にまとめたい場合は、ページ数が多い御朱印帳がおすすめです。ただし、頻繁に御朱印集めをする方は、複数冊使い分ける方法もあります。例えば、神社用・お寺用に加えて、地域ごとに御朱印帳を分けると管理しやすくなります。
紙質
御朱印帳を綺麗な状態で保管したい場合は、紙質も重要なポイントになります。御朱印は墨で書かれるため、裏写りしない厚みのある紙が使用されているものがおすすめです。特に雁皮紙(がんぴし)や奉書紙(ほうしょし)が使われた御朱印帳は、墨が滲みにくい傾向があります。また、ツルツルとした紙よりも、少しざらつきのある紙の方が墨が馴染みやすく、見栄えが良くなります。御朱印帳によって紙質は異なるため、見え方を確認してから購入すると良いでしょう。
御朱印帳の保管方法
御朱印帳は神仏の名前が書いてあるため、丁寧に取り扱うことが大切です。直射日光の当たる場所や湿気の多い場所は避け、風通しの良い場所で保管しましょう。特に和紙製の御朱印帳は湿気を吸いやすく、カビやシミの原因となります。最近では御朱印帳を保管する専用箱も販売されており、湿気対策として効果的です。本棚に御朱印帳を並べて保管する場合は、漫画や雑誌の隣に置くのは避けましょう。御朱印帳は神聖なものなので、本棚の1段を専用の置き場にするなど、丁寧に保管することが大切です。また、カバーをつけると、より綺麗な状態で保管できます。特に、御朱印帳をバッグに入れて持ち運ぶことが多い方におすすめです。
御朱印を頂けるおすすめの神社・お寺6選
ここでは、御朱印を頂けるおすすめの神社・お寺を紹介します。
● 久能山東照宮【静岡】
● 鳳来山東照宮【愛知】
● 石清水八幡宮【京都】
● 上賀茂神社【京都】
● 住吉大社【大阪】
● タワー大神宮【東京】
全国には、美しい御朱印や特別な御朱印を授与している社寺が数多く存在します。御朱印集めや旅の思い出として、下記で紹介する社寺を訪れてみてください。
久能山東照宮【静岡】
久能山東照宮は、徳川家康を神として祀る東照宮の発祥の地です。家康は1616年(元和2年)4月17日に75歳で生涯を終え、遺言によりその日のうちに久能山に葬られたと伝えられています。その後、2代将軍・徳川秀忠の命によって、現在の久能山東照宮が創建されました。境内には、江戸時代初期の豪華な文化を今に伝える総漆塗りの美しい社殿があり、家康が眠るとされる神廟もあります。また、徳川歴代将軍の甲冑など貴重な歴史資料を収蔵する博物館も併設されており、静岡県を代表する観光スポットのひとつです。
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鳳来山東照宮【愛知】
鳳来山東照宮・鳳来寺は、愛知県奥三河にある徳川家康公ゆかりの地です。家康の父・広忠公が世継ぎを願い、母・於大の方とともに鳳来寺で祈願したところ、そのご利益で家康が誕生したと伝えられています。1648年(慶安元年)、3代将軍・徳川家光が日光東照宮を参拝した際、この縁起に感銘を受け、鳳来山東照宮の建立を発願しました。その後、4代将軍・家綱の時代である1651年(慶安4年)に完成し、現在に至ります。歴史的背景を持つこの神社は、家康の誕生にまつわる貴重な地として今も多くの人々に親しまれています。
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石清水八幡宮【京都】
石清水八幡宮は、京都府八幡市にある歴史ある神社で、地元の人々からは「やわたのはちまんさん」と親しまれています。大分県の宇佐神宮、福岡県の筥崎宮、または神奈川県の鶴岡八幡宮と並び、日本三大八幡宮のひとつとして知られ、古くから朝廷や武家の厚い信仰を集めてきました。境内には歴史的な建造物や遺構が点在し、文化的価値も高く評価されています。2013年には、JR東海の「そうだ
京都、行こう。」で有名な夏のキャンペーンの舞台にも選ばれ、多くの観光客が訪れました。
上賀茂神社【京都】
上賀茂神社(正式名称:賀茂別雷神社)は、賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)を御祭神とする京都の由緒ある神社です。賀茂別雷大神は「雷を別けるほどの強い力を持つ神」という意味を持ち、古くから厄除けや災難除け、必勝祈願の神として信仰されてきました。境内全域がユネスコ世界遺産「古都京都の文化財」に登録されており、国宝2棟、重要文化財41棟を有しています。さらに、自然豊かな境内はそのものがパワースポットとも言われ、特に「ならの小川」や「立砂(たてずな)」は必見です。京都最古級の神社として格式高い雰囲気を持ちながらも、訪れる人々に癒しとご利益をもたらす神聖な場所となっています。
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住吉大社【大阪】
住吉大社は大阪府大阪市住吉区にある神社で、全国に約2,300社ある住吉大社の総本社です。日本最古級の神社のひとつであり、初詣の時期には200万人以上の参詣者が訪れます。古くから「航海安全の神」として信仰されてきたほか、「祓の神」「農耕の神」「和歌の神」「相撲の神」としても崇敬を集め、多方面にわたるご利益があります。また、独特な建築様式である「住吉造」の本殿や、優美なアーチを描く太鼓橋(反橋)も見所のひとつです。大阪を代表するパワースポットとしても名高く、地元の人はもちろん旅行客にも広く親しまれています。
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番外編:タワー大神宮【東京】
タワー大神宮は東京タワーのメインデッキ2階に鎮座する神社で、23区内で最も高い場所にある神社として知られています。地上約150mに位置し、東京の街並みを一望しながら参拝できるのが特徴で縁結びや学業成就のご利益があると言われています。同じフロアには、夜景と生演奏を楽しめる「Club333」や、足元に東京の街が広がる「スカイウォークウィンドゥ」など、観光スポットとしての見どころも満載です。さらに、地上250mに位置するトップデッキからは、天気が良ければ富士山を望むこともできます。ただし、トップデッキへ登れるのはツアー参加者のみです。チケットが売り切れてしまう可能性もあるため、Webでの事前予約をおすすめします。タワー大神宮は、観光と御朱印集めの両方を楽しみたい方に最適なスポットです。
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御朱印集めで日本各地の神社を巡ろう
日本には数多くの神社やお寺が存在し、その周辺には観光スポットやご当地グルメを楽しめるお店があります。御朱印集めをかねて、日本の神社・お寺を訪れる旅に出かけてみてはいかがでしょうか。今まで知らなかった日本の歴史や伝統文化など、大きな発見につながるでしょう。
御朱印は神社やお寺によってデザインが異なり、旅の記録としても特別な価値を持ちます。
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