【京都】青紅葉のおすすめスポット20選!
定番の名所から穴場スポットまで

青紅葉
京都初夏青紅葉
2025.7.29
初夏になると京都は青紅葉に包まれ、爽やかな緑の世界が広がります。紅葉といえば秋のイメージが強いですが、青紅葉こそ爽やかさと静けさを兼ね備えた絶景です。歴史ある神社仏閣や庭園が、青紅葉に彩られる景色は、まさに京都ならではの風情といえます。今回の記事では、京都で青紅葉を鑑賞できるおすすめのスポットを20ヶ所ご紹介します。定番の名所から穴場スポットまで厳選したので、初夏に京都を訪れる予定がある方は参考にしてください。

青紅葉(あおもみじ)とは?見頃も解説

青紅葉(あおもみじ)

青紅葉とは、緑色の楓を指します。初夏の風物詩として知られており、例年の見頃は4月〜8月頃です。京都といえば桜や紅葉が有名ですが、青紅葉を鑑賞するために訪れる人も多くいます。日差しを浴びて葉が透けて見える様子や爽やかな風にそよぐ姿は、人々の心を癒してくれます。また、日本庭園や神社仏閣において青紅葉は、四季の移ろいを感じさせる大切な存在です。

青紅葉のおすすめスポット4選【京都市右京区】

嵐山 祐斎寺

京都市右京区で青紅葉を鑑賞できるおすすめのスポットは、以下の4つです。

● 祇王寺
● 常寂光寺
● 嵐山 祐斎寺
● 妙心寺

京都市右京区は、市内で最大の面積を誇るエリアです。渡月橋や天龍寺などの観光スポットがあり、京都らしい自然と歴史を感じられます。

祇王寺

京都・嵯峨野の奥まった地に静かに佇む祇王寺は、平家物語に登場する白拍子・祇王ゆかりの地です。平清盛との哀しい恋の物語が伝わる尼寺は、静寂に包まれた空間に心が洗われるような感覚を与えてくれます。境内には青々とした苔が絨毯のように広がり、竹林の隙間からこぼれる柔らかな光と相まって、神秘的な美しさを誇ります。また、青紅葉が苔庭全体を包み込む初夏の景色も必見です。小さな庵と自然が調和した空間では、時間がゆっくりと流れ、心の奥底まで穏やかにしてくれます。観光地としての賑わいとは無縁の静けさと癒しに満ちた場所なので、ゆっくりと青紅葉を鑑賞したい方におすすめです。

常寂光寺

嵯峨野の小倉山中腹に位置する常寂光寺は、四季折々の美しさを感じられるスポットです。日蓮宗の僧侶である日禛上人(にっしんしょうにん)が、隠棲の地として開創しました。また、常寂光寺は藤原定家が百人一首を編纂(へんさん)した場所としても知られています。常寂光寺は紅葉の名所のひとつですが、初夏の青紅葉の美しさは別格です。伽藍を包み込むように青紅葉が茂り、多宝塔へ続く石段には緑のトンネルができあがります。光に照らされ、風に揺られる青紅葉は、初夏にしか見られない絶景です。

嵐山 祐斎亭

嵐山 祐斎亭は、染色作家・奥田祐斎氏のアートギャラリーです。かつて天龍寺の塔頭として存在していた歴史ある寺院を、芸術の拠点として蘇らせました。伝統とアートが融合した空間は、一般的な寺院とは異なる魅力を持ちます。特に青紅葉の季節に美しさが際立ち、シンメトリーな丸窓から見える景色はまるで1枚の絵画のようです。絶景テラスでは、青紅葉を鑑賞できます。館内には奥田祐斎氏の作品が展示されているスポットもあるので、アートと自然の両方を楽しみたい方におすすめです。

妙心寺

妙心寺は、全国に3,400の寺院を持つ臨済宗妙心寺派の大本山です。日本最古の鐘楼がある「法堂」や、狩野探幽が描いた「雲龍図」など、歴史深い作品が多く展示されています。また、妙心寺は広大な敷地内に46の塔頭寺院が立ち並び、1つの町のような様相を呈していることが特徴です。なかでも妙心寺の塔頭のひとつ「桂春院(けいしゅういん)」は、青紅葉と苔が美しいスポットとして知られています。青紅葉の隠れた名所で、院内にある4つの庭は国の名勝・史跡に指定されています。妙心寺は禅の世界に没入し、初夏を感じたい方におすすめです。

青紅葉のおすすめスポット7選【京都市左京区】

貴船神社

京都市左京区で青紅葉を鑑賞できるおすすめのスポットは、以下の7つです。

● 下鴨神社
● 宝泉院
● 永観堂(禅林寺)
● 真如堂
● 蓮華寺
● 瑠璃光院
● 貴船神社

京都市左京区は歴史ある寺社仏閣や文化財が多く、観光地として人気のあるエリアです。また、四季折々の美しい景色を楽しめるスポットが点在しているため、年間を通して多くの観光客が訪れています。

下鴨神社

下鴨神社は、京都にある世界文化遺産のひとつです。正式名称は「賀茂御祖神社」で、京都最古の神社のひとつとして知られています。糺の森(ただすのもり)と呼ばれる原生林に囲まれた境内は、まさに都会のなかのオアシスです。特に初夏には、参道に広がる青紅葉と木漏れ日が幻想的な光景を創り出します。古代から守られてきた糺の森は、人々の暮らしと自然が共生してきた歴史の証でもあります。下鴨神社は縁結び・美容のパワースポットとしても有名なので、青紅葉を鑑賞しながら、ご利益もしっかりいただきたい方におすすめです。

宝泉院

宝泉院は天台宗の寺院で、額縁庭園で知られるスポットです。客殿の柱と鴨居が自然の風景を切り取る「額縁庭園」は、訪れる人の息をのませる見事な景観を誇ります。初夏には青紅葉が庭園の主役となり、新緑がまるで屏風絵のように広がります。山門をくぐると目に入る「五葉松」も必見です。近江富士をかたどった名木で、樹齢約700年と言われています。宝泉院は春の桜や秋の紅葉が有名ですが、青紅葉の時期ならではの凛とした美しさが、院内の静けさをより一層引き立ててくれます。

永観堂(禅林寺)

東山の中腹に位置する永観堂(禅林寺)は、京都を代表する紅葉の名所です。「もみじの永観堂」と呼ばれるほど、多種多様な紅葉が約3,000本ほど植えられています。紅葉のイメージが根強くついていますが、青紅葉の美しさも別格です。境内に広がる青紅葉が初夏の涼やかな風にそよぐ光景は、訪れる人々を癒してくれます。また、永観堂は放生池を中心に配した池泉回遊式庭園で、自由に散策できるのが魅力です。境内には見どころが多く、それぞれの場所で異なる表情の青紅葉を楽しむことができます。特に放生池に映る青紅葉は、水面とのコントラストが美しく、自然と調和する寺の姿が見られます。御影堂から開山堂に続く「臥龍廊(がりゅうろう)」と呼ばれる階段から見下ろす青紅葉も、おすすめの景観スポットです。

真如堂

真如堂は、比叡山延暦寺を本山とする天台宗の寺です。正式名称は「真正極楽寺」であり、正真正銘の極楽の寺という意味を持ちます。真如堂は、もともと本堂の呼び名でした。平安初期に円仁が、霊木で彫った阿弥陀如来を本尊として堂宇を建てたのが始まりと言われています。境内には立派な三重塔がそびえ立っており、四季折々の自然を楽しめます。紅葉の名所として名高いですが、青紅葉も非常に美しいスポットです。石畳の参道や木々に囲まれた本堂周辺では、緑のグラデーションが広がります。初夏は紅葉の季節よりも人が少ないため、季節の移ろいを静かに感じたい方におすすめです。

蓮華寺

蓮華寺は、大原街道に沿って建てられた比叡山の麓に佇む寺院です。本堂前には六角形の急勾配の笠をつけた「蓮華寺型石灯籠」があり、書院からは「石川丈山作」とも言われる池泉回遊式庭園を眺めることができます。初夏には青紅葉、秋には紅葉が広がり、季節によって異なる趣を見せてくれます。青紅葉が織りなす初夏の静けさは、心を澄ませたい方に最適です。都会の喧騒を離れ、自然との一体感を味わえます。書院の畳に座って庭を眺めると、まるで別世界に入り込んだような気持ちにさせてくれるスポットです。

瑠璃光院

瑠璃光院は、比叡山の麓にある浄土真宗の寺院です。春夏秋の限られた時期にしか公開されないにも関わらず、全国から多くの人が訪れるほどの人気を誇ります。その理由のひとつに、圧倒的な青紅葉の美しさが挙げられます。机や床に反射する青紅葉を鑑賞できる書院は、瑠璃光院を訪れたら欠かせない景観スポットです。「逆さ紅葉」として知られており、SNSでも大きな話題となりました。青紅葉の季節は、書院のなかが緑のグラデーションに染まる景色を眺めることができます。

貴船神社

貴船神社は、全国に約500社ある貴船神社の総本宮です。京都のなかでも歴史深い神社で、677年にはすでに御社殿が造られていたと言われています。清流・貴船川は鴨川の源流であり、御所の真北に鎮座していることから、「京都の水源を守る神」として歴代朝廷によって大切にされてきました。本宮・奥宮には「高龗神(たかおかみのかみ)=水を司る龍神」、結社(ゆいのやしろ、中宮)には「磐長姫命(いわながひめのみこと)=木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)の姉」が祀られています。磐長姫命はひどい失恋を経験したからこそ、人々の良縁を願い、貴船の地に降り立ったと言われています。そのため、貴船神社では特に縁結びのご利益が有名で、女性を中心に良縁を願う人から人気のスポットです。石段に並ぶ朱塗りの灯籠と自然が調和した風景は、四季折々に美しい変化を見せ、特に青紅葉の時期は格別の魅力を放ちます。参道を覆うように伸びる青紅葉は木漏れ日によって輝き、非常に神秘的です。この清々しい風景を一目見るために、初夏に貴船神社を訪れる参拝者も少なくありません。

青紅葉のおすすめスポット5選【京都市東山区】

東福寺

京都市東山区で青紅葉を鑑賞できるおすすめのスポットは、以下の5つです。

● 圓徳院
● 清水寺
● 東福寺
● 泉涌寺
● 建仁寺

京都市東山区は、京都を代表する観光地が集中するエリアです。歴史的な建造物や情緒ある街並み、そして四季折々の自然も楽しめます。

圓徳院

圓徳院は、高台寺の塔頭寺院のひとつです。高台寺が完成する前年(1605年)に、伏見城から化粧御田と庭園を移築し、新たに客殿を建立したことに始まります。1624年に寺格を持ち、1627年に圓徳院の名を持つようになりました。圓徳院は豊臣秀吉の正室・ねね(高台院)が、晩年の19年を過ごした場所としても知られています。観光地の多いエリアに位置するものの、中心地から少し離れた場所にあるため、落ち着いて観光したい方におすすめです。青紅葉の季節には、枯山水と池泉回遊式の庭園が鮮やかな新緑に包まれます。特に書院から眺める庭園は幻想的な空間が広がり、時間を忘れて見入ってしまう美しさです。

清水寺

清水寺は正式名称を「音羽山清水寺(おんわさんきよみずでら)」といい、音羽山の中腹に建つ北法相宗の大本山です。京都を代表する観光名所のひとつで、国の重要文化財のみならず、ユネスコ世界文化遺産にも登録されています。日本人だけでなく、外国人観光客からも人気のあるスポットです。2020年12月には大改修が完了し、清水の舞台として知られる本堂の屋根や舞台板も新しくなりました。清水寺は春の桜、秋の紅葉が有名ですが、初夏の青紅葉もおすすめです。仁王門や三重塔など、さまざまな場所から青紅葉を鑑賞できるものの、特に本堂と奥の院とのコントラストは必見です。

東福寺

東福寺は臨済宗東福寺派の大本山で、京都五山(京都の臨済宗の五大寺院)のなかでは第4位の禅寺です。紅葉の名所として全国的に知られていますが、青紅葉の時期も劣らない美しさを誇ります。特に通天橋から望む洗玉澗は、紅葉・青紅葉において定番の鑑賞スポットです。紅葉の時期には規制がかかるほど混み合いますが、青紅葉のシーズンであればゆっくりと景色を楽しむことができます。境内の国宝・三門や方丈庭園も見どころで、自然と歴史が織りなす禅の美をじっくり堪能するのがおすすめです。初夏の東福寺は、秋とはまた異なる静けさと生命力に満ちています。

泉涌寺

泉涌寺は、真言宗泉涌寺派の総本山です。開山は月輪大師(がちりんだいし)で、伽藍造営時に清らかな湧き水が現れたことから、「泉涌寺」と名付けられました。この湧き水を覆う建物が「泉涌寺水屋形」で、現存するものは1668年に再建されたものです。また、泉涌寺は皇室家からあつく信仰されてきたことから、「御寺(みてら)」の名でも親しまれています。観光地からやや離れた場所にあり、心静かに過ごしたい人にぴったりのスポットです。青紅葉の時期になると、仏殿や御影堂を包み込むように新緑が茂り、美しい風景が広がります。泉涌寺水屋形は現在も沸き続けているため、生い茂る青紅葉のなかで泉のせせらぎに耳を澄ませてみるのがおすすめです。

建仁寺

建仁寺は京都五山の第3位で、京都最古の禅寺として知られています。開山は栄西禅師で、鎌倉時代に2代将軍・源頼家が建立したのが始まりです。俵屋宗達の「風神雷神図屏風」(複製)や、雲龍図の天井画など文化財が多く残る一方で、庭園の美しさにも定評があります。特に、四方正面に造られた潮音庭(ちょうおんてい)は必見です。イロハモミジや苔の緑に彩られた枯山水庭園を、さまざまな角度から眺められます。枯山水と青紅葉が織りなす風景は、訪れる人々の心を落ち着かせてくれるでしょう。

青紅葉のおすすめスポット4選【その他エリア】

地蔵院

右京区・左京区・東山区以外にも、京都市には青紅葉を鑑賞できるスポットが存在します。具体的には、以下の4つです。

● 今宮神社
● 北野天満宮
● 地蔵院
● 光明寺

いずれの寺院も、比較的アクセスしやすい場所にあります。京都でスケジュールに余裕がある場合は、複数の寺院で青紅葉を鑑賞するのがおすすめです。

今宮神社【京都市北区】

今宮神社は「玉の輿神社」としても知られており、縁結び・健康長寿のご利益があるスポットです。994年に都の悪疫退散を祈って御輿を造営し、紫野御霊会を営んだのが今宮神社の始まりと言われています。現在の社殿は、1902年に再建されました。長い参道と荘厳な本殿が印象的で、歴史の重みを感じさせてくれる場所です。春は桜、秋は紅葉が美しいのはもちろんのこと、初夏には青紅葉が境内を爽やかな緑で包み込み、神社全体がみずみずしい生命力に溢れます。また、今宮神社を訪れたら、「阿呆賢(あほかし)さん」でのお祈りは欠かせません。阿呆賢さんと呼ばれる石(神占石)は叩くと怒り、軽く撫でてから身体の悪い部分をさすれば健康の回復が早まると言われています。阿呆賢さんは重軽石(おもかるいし)とも呼ばれており、2度石を持ち上げた際に2回目の方が軽く感じたら願いが叶うというものです。青紅葉の鑑賞と占いの両方を楽しめるため、京都の思い出づくりにもおすすめです。

北野天満宮【京都市上京区】

学問の神様・菅原道真公を祀る北野天満宮は、全国の天満宮の総本社です。紅葉の名所として有名ですが、青紅葉のすがすがしい美しさも格別です。広大な敷地内に無数の青紅葉が点在し、見頃を迎えると緑一色に染まります。洛中と洛外の境界・水防のために豊臣秀吉が築いた御土居の「もみじ苑」は、初夏に実施される特別拝観が人気です。特に、紙屋川に架かる鶯橋と新緑の青紅葉との鮮やかなコントラストは必見です。

地蔵院【京都市西京区】

地蔵院は、「竹寺」の愛称で親しまれている臨済宗の禅寺です。南北朝時代の1367年、室町幕府の管領・細川頼之が、夢窓疎石を開山として創建しました。本堂には細川頼之や夢窓疎石のほか、地蔵菩薩や宗鏡禅師の木像が安置されています。地蔵院は竹林の参道が有名ですが、境内には紅葉も多く植えられています。境内全体は京都市の文化財環境保全地区に指定されており、文化的価値の高い場所です。初夏の時期には、竹と青紅葉が織りなす爽やかな風景を楽しめます。足元には苔の絨毯が広がり、さまざまな方向から自然のパワーを感じられるのが魅力です。日差しが柔らかく差し込む午前中の時間帯には、青紅葉の葉が光を透かし、鮮やかな緑のグラデーションが生まれます。派手さはないものの、深い癒しを求める人には理想的な場所であり、青紅葉をしっとりと味わいたい場合におすすめです。

光明寺【長岡京市】

光明寺は西山浄土宗の総本山で、浄土宗の開祖・法然上人が初めて念仏の教えを説いた場所としても知られています。秋にはもみじ参道が真っ赤に染まりますが、青紅葉の季節は異なる趣があります。石段の両脇や参道に広がる青紅葉は、新緑特有の柔らかい色合いと透けるような質感で、訪れる人々の心を和ませてくれるでしょう。境内には多くの木々があり、木漏れ日が差し込むと、青紅葉がキラキラと輝いて幻想的な空間が広がります。そのほか、総門の奥に見える表参道「女人坂」も、青紅葉の欠かせない景観スポットです。

京都の青紅葉で初夏を感じよう

青紅葉(あおもみじ)

京都は桜と紅葉が有名ですが、4月〜8月頃には青紅葉も鑑賞することができます。青紅葉は夏の風物詩と言われており、爽やかさや生命力を感じられるのが特徴です。春や秋とは異なる趣があり、新たな京都の魅力を知るきっかけになるでしょう。初夏の京都を訪れるなら、JR東海ツアーズの夏限定プランがおすすめです。この季節ならではの特別な体験を通して、京都の魅力を多角的に味わうことができます。旅の楽しみが広がる多彩なプランが用意されているので、ぜひチェックしてみてください。

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編集:JR東海