東海道五十三次の宿場町を巡ろう! 島田宿〜金谷宿〜日坂宿 (JR島田駅〜バス停日坂/JR掛川駅までバスで約35分)
※2023年11月現在の情報です。
歌川広重「東海道五拾三次/日坂・佐夜ノ中山」
※国立国会図書館デジタルコレクションより転載
【ご案内事項】
●一部石畳道や急坂を歩くウォーキングコースです。
・石畳や小夜の中山の峠越えを満喫できるコースですが、体力に自信のない方は無理をせず、途中の金谷宿までをゴールにするのもおすすめです。金谷宿までのウォーキングでも十分にお楽しみいただけます。(途中の「石畳茶屋 縁-en-」は、JR・大井川鉄道金谷駅から徒歩約5分です。)
・市街地以外は街灯もほとんどありませんので、必ず日没前にゴールできるよう計画しましょう。
●お帰りのバスについて
・ゴール地点の日坂宿からJR掛川駅までの掛川バスサービスは運行本数が少なく、時間帯によっては運行間隔が1時間以上空く場合があります。
・事前に必ず時刻表をご確認のうえ、時間に余裕を持って計画することをおすすめします。
※外部サイトに遷移します。
島田宿〜金谷宿~日坂宿
モデルコース
徒歩約4時間5分/約16㎞ ※立ち寄り時間は除く
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JR島田駅START
徒歩約22分(約1.6km)
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蓬莱橋
徒歩約24分(約1.8km)
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元祖清水屋
徒歩約13分(約1km)
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大善寺
徒歩約18分(約1.3km)
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川会所(島田宿大井川川越遺跡)
徒歩すぐ
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島田市博物館
徒歩約60分(約4.2km)
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石畳茶屋 縁-en-
徒歩すぐ
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金谷坂石畳・菊川坂石畳
徒歩約37分(約2.2km)
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小夜の中山・茶畑
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久延寺
徒歩約42分(約3.1km)
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川坂屋
徒歩すぐ
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日坂宿 橘屋
徒歩すぐ
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バス停 日坂 (JR掛川駅まで掛川バスサービスで約35分)
※右上のボタンでGoogleMapアプリでもご覧いただけます。
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世界一長い木造歩道橋 「蓬莱橋」
大井川にかかる木造歩道橋で、明治12(1879)年に茶栽培をする牧之原開墾者たちが共同出資をして架けた農業橋です。現在も農道として使われている国内でも数少ない賃取橋(ちんとりばし)であり、映画やドラマのロケ地としても有名です。平成9(1997)年には、世界一長い木造歩道橋としてギネスにも認定。貴重な歴史的土地改良施設としてはもちろん、「長い木=長生き」の橋、全長897.4mの語呂合わせで「やくなし=厄無し」の橋としても縁起がよいとされ、全国から多くの観光客が訪れています。江戸時代の東海道とは直接関係はありませんが、冬の晴れた日なら橋の中ほどで美しい富士山を望むこともできるなど、ぜひ訪れたいスポットです。
詳細情報
- 蓬莱橋
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住所:静岡県島田市南2丁目地先
アクセス:JR島田駅より徒歩20分
入場料(渡橋料金):大人(中学生以上)100円、小人(小学生)10円
TEL:090-7866-1056(蓬莱橋番小屋)
URL:http://shimada-ta.jp/tourist/tourist_detail.php?id=2
営業時間:終日
休日:なし(荒天や工事時は、通行制限及び渡橋不可の場合あり)
JR東海ツアーズ社員の
スタッフレポ♪広大な川面にまっすぐに伸びる趣ある木造の橋は、「カッコいい」の一言。さえぎる建物もなく、空、森、川、橋だけの景色は昔の光景を思わせます。牧之原台地の開墾時には勝海舟が旧幕臣たちを物心両面で支えていたとのこと。その功績を称え、橋のたもとには銅像が建てられています。また川越制度の廃止により仕事を失った川越人足たちも、茶畑の開墾に従事していたそう。いろいろと歴史の香りを感じる場所でした。
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江戸時代より愛され続ける 「元祖清水屋」
江戸時代、東海道23番目の宿場町「島田宿」は徳川幕府が渡船架橋を禁じたことにより、川越しをする旅人で賑わっていました。江戸享保年間(1722年頃)、そこで菓子屋を営んでいた清水屋の五代目伝左衛門が、島田宿に長く滞在していた紀州浪人の置塩露庵(おしおろあん)から、甘酒皮の饅頭づくりの秘法を伝授されました。その饅頭はたちまち評判となり、その後参勤交代で島田宿を訪れていた松江藩の松平不眛(ふまい)公の助言から、一口で食べられる大きさの「小饅頭」が生まれました。自家製の酒種がほんのりと甘く香る酒饅頭は、以来300年の時を超えて愛され続けています。
※お酒は使用していないため、お子様にもお召し上がりいただけます。詳細情報
- 元祖清水屋
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住所:静岡県島田市本通二丁目5-5
アクセス:JR島田駅より徒歩3分
TEL:0547-37-2542
営業時間:8時30分~18時30分(水曜・日曜 8時30分~18時)
休日:定休日なし(正月は、元日 休業、2日・3日 8時30分~17時)
JR東海ツアーズ社員の
スタッフレポ♪私たちは午前中に訪れたので、小饅頭はまだほんのり温かくふんわりと麹の香が広がりました。女将さんいわく、この赤い袋の小饅頭はこちらが元祖とのこと。店内のベンチで小饅頭をいただくと、もち米が入った皮は小さいながら食べ応えもあり、ほどよい甘さが往時の旅人の疲れを癒していたのだろうと想像しました。小饅頭はあまり日持ちしないため、お土産にはもう一つの名物、明治時代から作られている「黒大奴(くろやっこ)」もおすすめだそうです。
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鐘の音で庶民に時を知らせた 「大善寺」
江戸時代初期、青海を名乗る修行僧が草庵を設けたのが始まりと伝わる大善寺。天明4(1784)年に「時の鐘(ときのかね)」として梵鐘が備え付けられ、昼夜2時間おきに鳴らす鐘の音で庶民に時間を知らせました。とくに大井川の川越しは明け六ツ(あけむつ:午前6時)の鐘で始まり、暮れ六ツ(くれむつ:午後6時)で終了するなど深く関わっていました。江戸時代には、大井川を渡り切れず溺死した人々を供養するため、阿弥陀如来を安置したとも伝わります。なおこの鐘は太平洋戦争の際に供出されたため、現在の鐘は昭和48(1973)年に新しく造られたものとなっています。
詳細情報
- 大善寺
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住所:静岡県島田市向島町2919
アクセス:JR島田駅より徒歩10分
TEL:0547-37-4486
URL:https://shimada-daizenji.jimdofree.com/
営業時間:ー
休日:ー
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大井川の川越しを取り仕切る 「川会所(島田宿大井川川越遺跡)」
江戸時代、幕府によって架橋、通船を禁じられていた大井川。川幅が広く水量も多いのでしばしば川留めになり、旅人が28日間留められたという記録もあります。「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」と歌われたほど、大井川の川越しは東海道最大の難所と言われていました。そのため大井川は川越人足(かわごしにんそく)がいなければ渡ることができず、渡し場の手前には川越しの料金を決めたり川札(切符)を販売したりするといった川越しを取り仕切る川会所(かわかいしょ)が置かれました。現在は、ここのほかに川越人足の溜り場の番宿など街並みが復元され、国指定史跡の大井川川越遺跡として当時の賑わいを想起させる場所となっています。
詳細情報
- 川会所(島田宿大井川川越遺跡)
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住所:静岡県島田市河原2-14-15
アクセス:路線バス「金谷島田病院線(金谷駅行)」またはコミュニティバス「川根温泉線(川根温泉ホテル行)」にて「向島西川越し街道入口」 バス停より徒歩10分
入場料:無料
TEL:0547-37-1000 (島田市博物館)
URL:https://www.city.shimada.shizuoka.jp/shimahaku/kawagoshi/kawagoshi-iseki/
営業時間:8時〜17時
休日:12月29日~1月3日
JR東海ツアーズ社員の
スタッフレポ♪番宿や川会所が立ち並ぶ街並みは、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのよう。建物の中にはふんどし姿の川越人足や川庄屋の人形が置かれていて、当時の様子が再現されています。川越賃銭(川札の値段)は水量によって決められ、肩車人足1人あたりの金額は現在で言うと1,440〜2,880円と思ったより安い印象ですが、連台に一人乗りの場合には担ぎ手4人で川札4枚と台札(川札の2枚分)の計6枚で現在の金額で8,640円〜17,280円。川を渡るだけでもなかなかの出費です。私たちが訪れたときは大井川の水量は少なかったのですが、当時は水量も多く、肩車や連台に乗って川を渡るのは怖かっただろうな……と想像しました。
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大井川の歴史や島田宿の川越し文化を紹介 「島田市博物館」
島田宿大井川川越遺跡に隣接する島田市博物館。平成4(1992)年の開館以来、「旅と旅人」をテーマに江戸時代後期の島田宿の歴史や大井川の川越し文化に関する資料を常設展示しており、当時の旅人の荷物なども知ることができます。ほかにも、日本三奇祭の一つであり「帯祭り」の名でも知られる「島田大祭」や、島田出身の人物が考案したとも伝わる日本髪・島田髷(まげ)のお祭り「島田髷まつり」の展示があり、特別展示室では大井川流域の歴史・文化を紹介する特別展や、収蔵品ほかさまざまな芸術を扱う企画展なども開催。2階のロビーからは、大井川とその向こうに広がる牧之原の茶畑を一望できます。
詳細情報
- 島田市博物館
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住所:静岡県島田市河原1-5-50
アクセス:路線バス「金谷島田病院線(金谷駅行)」またはコミュニティバス「川根温泉線(川根温泉ホテル行)」にて「向島西川越し街道入口」 バス停より徒歩10分
入場料:一般 300円、中学生以下無料
TEL:0547-37-1000
URL:https://www.city.shimada.shizuoka.jp/shimahaku/
営業時間:9時〜17時(入館は16時30分まで)
休日:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月26日~1月3日)、臨時休館日
JR東海ツアーズ社員の
スタッフレポ♪1階の常設展では、当時の島田宿の様子や江戸時代の旅の装束、旅支度の装備品などが展示されていました。江戸時代は歩き旅が基本なので、折り畳み式の枕や提灯、携帯筆記用具の矢立(やたて)などもコンパクトで、かなり身軽に旅をしていたのだなあという印象です。また島田出身の人物が考案したとされる「島田髷」の展示もあり、時代劇や映画で見る女性たちの髪型のバリエーションの豊かさにも驚きました。
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数寄屋風カフェ 「石畳茶屋 縁-en-」
東海道金谷坂石畳の入り口に、情緒あふれる数寄屋風の建物があります。長く「石畳茶屋」として愛されてきたこの建物が、2023年7月に「石畳茶屋 縁-en-」としてリニューアルオープンしました。「みんなの居場所」をコンセプトに、食事を楽しめるカフェのほか、図書館や貸し切りサウナ(有料/要予約)も併設されています。カフェでは羽釜で炊いたご飯を中心としたお食事のほか、静岡県産のお茶やオリジナルブレンド珈琲などのドリンク、スイーツなども提供。地元に住んでいる子どもからお年寄りまでが、毎日立ち寄りたくなる場所にと作られた空間で、ゆったりとした時間を過ごせます。
詳細情報
- 石畳茶屋 縁-en-
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住所:静岡県島田市金谷坂町2482-1
アクセス:JR金谷駅より徒歩5分
TEL:0547-39-3220
URL:https://ishidatami-chaya.jp/
営業時間:カフェ 11時〜20時(ラストオーダー19時まで)、としょ・サウナ 10時~20時
休日:水曜、木曜
JR東海ツアーズ社員の
スタッフレポ♪靴を脱いで上がる広いフローリングのカフェスペースは天井が高く、ちゃぶ台について疲れた足を伸ばすととても心地よかったです。お昼ご飯にいただいたのは「一汁一菜御膳」に豚のせいろ蒸しがセットになったもの。見た目にも鮮やかな色とりどりの野菜が絶品でした。クリームソーダや店員さんおすすめのお茶のロールケーキも頼み、縁側でのんびり…。ついつい時間を忘れてしまうほどの居心地の良さで、本格的な坂道が始まる前のエネルギーチャージにぴったりのスポットでした。
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旅人の足を助けた石畳 「金谷坂石畳・菊川坂石畳」
急坂である金谷坂は「あおねば」と呼ばれる粘土層が露出しており、雨が降るとぬかるんで江戸時代の大名行列や旅人がとても苦労したため、幕府の命によって山石を敷き並べたと伝わります。明治以降、電話線や電線等の敷設にあたって掘り起こし舗装されるなどしましたが、平成3(1991)年に町民の手により430mの石畳が復元。途中にある、石畳にすべりにくい山石が使われていたことにちなんで「すべらず地蔵」と呼ばれるお地蔵様もあり、合格祈願のスポットにもなっています。また諏訪原城跡を越えた先にある菊川坂の石畳も、平成13(2001)年に市民により611mが復元。江戸時代後期のままの石畳も161m残されています。
詳細情報
- 金谷坂石畳
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住所:島田市金谷坂町
アクセス:JR金谷駅より徒歩5分
TEL:0547-36-7967(島田市役所 博物館課 文化財係)
URL:http://shimada-ta.jp/tourist/tourist_detail.php?id=12
営業時間:ー
休日:ー
- 菊川坂石畳
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住所:島田市菊川
アクセス:JR金谷駅より徒歩28分
TEL:0547-36-7967(島田市役所 博物館課 文化財係)
URL:http://shimada-ta.jp/tourist/tourist_detail.php?id=174
営業時間:ー
休日:ー
JR東海ツアーズ社員の
スタッフレポ♪金谷坂石畳は急坂で少し歩きづらいものの、杉林の中の石畳は雰囲気もあり、坂自体は430mと意外にあっさり登り切れました。下りの菊川坂には江戸時代後期の石畳も残されており、より野趣あふれる印象です。下り坂もやはり急なので、往時の旅人気分を味わいつつ足元を確認しながら慎重に歩きました。
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東海道の三大難所を進む 「小夜の中山・茶畑」
小夜(さよ)の中山峠は、その険しさから箱根峠・鈴鹿峠とともに東海道の三大難所といわれ、とくに東の青木坂と西の沓掛(くつかけ)の急勾配は旅人を悩ませていました。最初の急坂である青木坂を登り切ると、その後は茶畑の中の舗装路を緩やかに登る道です。そのまま日坂宿まで、延々と茶畑の中を進みます。また小夜の中山は、古くは「古今和歌集」以来、歌枕として数多くの歌に詠まれてきた和歌・俳句の名所でもありました。そのため、旧街道沿いには松尾芭蕉や西行法師をはじめとする多くの歌人による歌碑が建てられています。
詳細情報
- 小夜の中山・茶畑
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住所:静岡県掛川市佐夜鹿
アクセス:JR掛川駅よりタクシーで約20分
TEL:0537-21-1121(掛川市観光交流課 観光交流係)
URL:https://www.city.kakegawa.shizuoka.jp/kanko/spot-list/sayononakayama.html
営業時間:ー
休日:ー
JR東海ツアーズ社員の
スタッフレポ♪東海道三大難所といわれるだけあって、最初の青木坂の急勾配は休憩をはさみながらヘトヘトになって登りました。それでも青木坂を登り切ってしまえば左右には茶畑が広がり、丘の連なる絶景を眺めながらの道のりは、気分よく歩くことができました。私たちは残念ながら気づかなかったのですが、「天候が良ければ振り返ると茶畑越しに富士山を望むこともできた」と、この後に訪れた川坂屋で教えていただきました。私たちが訪れたときはキンモクセイの甘い香りが漂い、小夜の中山公園付近で遥か遠くに見えた輝く海にも感動!途中松尾芭蕉らの歌碑を読みながら歩くと、古の旅人たちが歌を詠みたくなる気持ちもわかるような気がしました。
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「夜泣石」伝説のお寺 「久延寺」
小夜の中山峠の中腹にある古刹、久延寺(きゅうえんじ)は、掛川城主である山内一豊が会津の上杉攻めに向かう徳川家康をもてなしたお寺です。境内にはその際に使用した茶亭の跡地や、その礼に家康が植えたとされる五葉松の跡が残されています。この土地には、その昔小夜の中山に住んでいたお石という妊婦が山賊に殺され、その魂がそばにあった丸石に乗り移り夜ごとに泣いたという「夜泣石」の伝説があります。助かったお腹の子は、久延寺の和尚に水飴で育てられました。これにちなんだ「子育て飴」は、この地の名物となっています。
詳細情報
- 久延寺
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住所:静岡県掛川市佐夜鹿291番地
アクセス:JR掛川駅より車で30分
TEL:0537-21-1121(掛川市観光交流課 観光交流係)
URL:https://www.city.kakegawa.shizuoka.jp/kanko/spot-list/kyuenji.html
営業時間:ー
休日:ー
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日坂宿の旅籠 「川坂屋」
東海道三大難所の一つと言われた小夜の中山峠を超えると、日坂宿(にっさかしゅく)に到着。街道沿いには今も江戸時代の町割と建物が残っています。 その一番西側にあるのが「川坂屋」。江戸から棟梁を招いて建てられた精巧な木組みや細かな格子が特徴です。格の高い旅籠であり、床の間付きの上段の間もあることから脇本陣格だったと考えられています。茶室は、もともと掛川城の掛川偕楽園に建てられたものを後に譲られました。土日祝日は内部の見学が可能であり、明治天皇の側近であった山岡鉄太郎などの要人や、著名な書家の直筆の書の掛け軸を見ることができます。
詳細情報
- 川坂屋
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住所:静岡県掛川市日坂149番地
アクセス:JR掛川駅発バス東山線「日坂」バス停より徒歩約5分
TEL:0537-27-2020(開館日のみ)
URL:https://www.city.kakegawa.shizuoka.jp/kanko/spot-docs/9239.html
営業時間:10時〜16時(入館は15時30分まで)
開館日:土曜、日曜、祝日のみ開館(年末年始と9月中旬の祭典時は除く)
JR東海ツアーズ社員の
スタッフレポ♪身分の高い人が泊まっていたというだけある格式の高さを感じる建物でした。2階の欄間には松竹梅の透かし彫りが施されていて、細部へのこだわりを感じます。訪れたのがちょうど夕方だったため、差し込んだ夕陽が松竹梅の絵柄を浮かび上がらせ、趣深い空間となっていました。気さくなボランティアの方がいろいろ説明してくださり、往時の様子を知ることができました。
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キッシュと本わらび餅が人気の 「日坂宿 橘屋」
フランス式石薪窯で焼き上げるキッシュと本わらび餅が味わえる創作料理のお店「日坂宿 橘屋」。かつてお店の場所にあった旅籠の屋号が「橘屋」であり、地元に根づくお店になればとの思いから、そのままの名前で営業しているそうです。日坂宿は葛飾北斎の浮世絵にも描かれているようにわらび餅が名物で、当時はわらび餅屋が立ち並んでいました。慶長5(1600)年、掛川城主山内一豊が関ケ原の戦いに向かう徳川家康を久延寺でもてなす際にも、わらび餅がお茶請けとして出されたそうです。橘屋のわらび餅は本蕨粉と和三盆を使用した自家製の本わらび餅で、もちもち・ぷるぷるの食感は絶品です。
詳細情報
- 日坂宿 橘屋
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住所:静岡県掛川市日坂57
アクセス:JR掛川駅発バス東山線「日坂」バス停より徒歩約1分
TEL:0537-28-9983
URL:https://www.instagram.com/tachibanaya_2022/
営業時間:店頭販売 10時30分〜17時(完売まで)、ビストロランチ 11時30分~14時(予約優先)、カフェタイム 14時~17時(ラストオーダー16時まで)
休日:月曜、火曜
JR東海ツアーズ社員の
スタッフレポ♪とろとろの本わらび餅は、蕨根から取り出した蕨でん粉100%の本蕨粉と和三盆糖を使用して毎日早朝から手練りで作っているとのこと。まず最初はきな粉も黒蜜もかけずにわらび餅だけでいただきましたが、小夜の中山峠を越えてクタクタに疲れた体に和三盆特有の優しい甘さが染みわたりました。あまりの美味しさに、お土産用にも購入したほどです!お茶農家出身のご主人こだわりの日東地区の深蒸し煎茶は、世界農業遺産「茶草場農法(ちゃぐさばのうほう)」で作られているそうで、濃いめに淹れられた冷茶は喉越しもすっきり。本わらび餅にもよく合い、思わずゴクゴク飲んでしまいました。またキッシュを焼く石窯は、なんとお店のご主人が耐火煉瓦を積み上げて自作したそう。このキッシュもびっくりするほど美味しく、気さくな女将さんとの会話も楽しめるウォーキングの締めくくりにぴったりのステキなお店でした。
編集後記
大井川にかかる日本一長い木造の歩道橋「蓬莱橋」から始まった今回の旅。この橋も明治時代に造られた歴史ある橋ですが、それよりさらに遡り、橋も船も禁じられていた江戸時代の歴史をたどっていきました。この幅広い大井川を越えることが、当時の旅人たちにとってどれだけ大変だったのか。どうやって川越しをしていたのか。東海道最大の難所ならではの歴史や文化に触れながら歩く道中は、とても有意義なものでした。また、こちらも箱根峠・鈴鹿峠とともに東海道の三大難所といわれる小夜の中山峠越えは確かにハードでしたが、お茶の名産地ならではの一面に茶畑が広がる美しい景色も楽しめました。箱根の山道とは異なり石畳道以外は殆どが舗装された道なので、急坂以外は歩きやすい道のりです。難所を越えゴールの日坂宿にたどり着いたときには、大きな達成感を得られました。 古の旅人たちも食べたであろう疲れを癒してくれる甘いもの・美味しいものをいただきながら歩ける今回のウォーキングコース。ご自分の脚力ともしっかり相談しながら、トライしてみてはいかがでしょうか。
- ※営業時間などは変更される場合があります。お出かけの際には改めてご確認ください。
- ※当サイトに使用している歌川広重「東海道五拾三次」の原画は、国立国会図書館デジタルコレクションを元に加工いたしました。
※本サイトに掲載の画像は全てイメージです。