森祐子
もり ゆうこ

ブランドコミュニケーション、編集。出版社記者、アパレルブランドPRを経て独立。文章と装いに関することを軸に、ブランドやものづくり、アートなどの活動をサポートすることも多い。

Instagram:@yukom075


旅とその装いにまつわるQ&A


Q1. どのような旅が好きですか?

その土地の風土や人の営みに触れる旅が好きです。街なら公園や教会、市場、書店、地元の人が通う食堂など、できるだけ普段の暮らしを見たい。そして、アートを少し。予定を決めすぎずに、散策とご飯という感じでゆっくり。
あるいは、自然深い場所なら特に何もせず少し森を歩いたり、川を眺めたり、雪の降る様子をずっと見ていられるだけでも十分。

韓国のソウルに行った時はかなり詰め込んでしっかり食事を楽しみましたけれど、ラインナップが好みだった骨董店では店主とそのお友達と、インスタントコーヒーを飲んで1時間、みたいなこともしました。そういう、出会った人とのささやかな交流が好きです。

今は、娘が小学生でお休み少なめ、私はフリーランス。習い事などで旅のタイミングが合わず、あまり一緒に旅できない、かといって一人だけ別で、ということも難しい時期。理想の旅をするというよりは、一人日帰り弾丸で京都や長野、兵庫、などと行けるときに行くことも増えました。目的は一つに絞り、展覧会を見るとか、公演を見るとか。それ以外に寄り道はほぼしないで、喫茶店かおそばなどの早いものを食べられたら御の字、という感じで。そんな時は、日常と同じような装いで身軽に行く旅を楽しみます。

そろそろ、時間をかけて雪原や森を歩くトレイルの旅に行きたいです。その周辺の人の営みも知りたい。できれば手を動かしてものを生み出して生きる人たちと触れ合いたい。
 

Q2. あなたにとって旅とはどんなものですか?

心をダイナミックに動かしてくれるもの。とはいえ世界遺産のようなことではなくて、生き方の違う人々、生物や自然と出会うことによる自分の中での対流を楽しみにしています。
 

Q3. ふと旅に行きたい!と思う瞬間は、どんなときですか?

だいたいいつも旅に憧れていますが、日常の中でも旅の気持ちを味わえるので、旅に行きたい!という時は……その土地のごはんが食べたいとき、素晴らしい手仕事に出会ったとき、本当の場所に触れたくて。あるいは、色々な場所に散らばる素敵な人たちのお顔が浮かび、見に行きたいなと思う時、かな?
 

Q4. 今回の装いはどのような旅のイメージですか?

田園地帯の地域へ、街や温泉もあるけど、少し歩ける深い森がそばにある土地へ、いつでも歩き出せる、という期待を込めていく旅。
 

Q5. 装いのポイントは何ですか?

いつでも心置きなく歩いて行けて、土や水などに強くて疲れない登山靴と一緒に、メリノウールやカシミヤに包まれて動く。靴はゴアテックスで水場や雨、雪も問題なく、メリノウールとカシミヤはとにかく暖かく、シルクと重ねたミルフィーユはとにかく心地よい。夏でない限り、相当に心地よいのです。吸湿速乾に優れ、自浄的な繊維だから、涼しい季節は毎日洗濯しなくてもよいほど。これから春が巡ってくるけど、まだ忘れたくない冬と一緒にスノーホワイトな気持ちで。
 

Q6. 旅の装いを選ぶとき、なにを一番意識しますか?

その土地で誰と会って、何をするか。そのシチュエーションでいかに際立つ(マッチする)か、が一番のおしゃれのポイントです。

街メインでアーティな旅だったら、とびきりのおしゃれのためのあれこれを考えます。でも荷物はたくさん持ちたくないので、くるくると丸めて小さくなるペラペラのシルクドレスやシルクスカーフをメインに、アクセサリーを持って。
靴は、旅の途中では履けないけど、というおしゃれ靴を1つ忍ばせます。

自然のエリアなら、何も気にせずゆっくり寛げることを最優先に。ただ、どんなにカジュアルでも、素材感やシルエットがしっかり考えて作られているものを選びます。そうすればどんな場所でも堂々としていられます。
 


旅の供にまつわるQ&A


Q7. 旅に必ず持っていくものはなんですか?

香り、オイル(全身)、サングラス、エコバッグ。
 

Q8. 持っていく理由や、旅先での使い方を教えてください?

スキンケア類も少ないほうがいいので全身一緒に使えるもの。香りは、いつももち歩いているフレグランスオイル。サングラスはいつ何時も。エコバッグも、いつ何時も。
 

森祐子さんの旅の1枚

豊島の田園風景。田畑の真ん中にポツンとある小屋が好きで、日本でも海外でも必ず見つめてしまいます。小屋の前の道を走っているのが娘、とその仲間たちです。(写真提供:森祐子)
豊島の田園風景。田畑の真ん中にポツンとある小屋が好きで、日本でも海外でも必ず見つめてしまいます。小屋の前の道を走っているのが娘、とその仲間たちです。(写真提供:森祐子)

Text:Yuko Mori
Photo:Yuji Kanno

Supervision:Setsuko Todoroki