静かな夜の温かなおもてなし


伊豆半島の最南端、南伊豆町。入り組んだ海岸線と手つかずの自然が色濃く残るエリアです。青野川沿いで河津桜が満開の季節に〈小さなレストラン しいの木やま〉を訪れました。
今回訪れたのはディナータイム。大きな窓から溢れる柔らかい光に導かれて店内に入ります。店内は温もりの感じるウッディな雰囲気。つかず離れずの絶妙な距離感で接してくれる奥様のお人柄がその雰囲気とも相まって、席に着いた瞬間からリラックスすることができました。

口いっぱいに広がる“南伊豆”


ディナーの始まりは「前菜の盛り合わせ」から。自家製のシャルキュトリや色鮮やかな野菜たち。旬と思われるものを数多く盛り込んでくれるのが嬉しいですね。どれもこれも食材の鮮度が感じられ、素材の味がしっかりしているのでワインがとってもよく合います(嬉)。
次にお願いしたのが「桜えびとじゃこのペペロンチーノ」。
“駿河湾の宝石”とも呼ばれる桜えびのサクッとした香ばしさと、旨みの詰まったちりめんじゃこ。この二つの風味が口に広がっていくのがたまりません…!ニンニクはあまり主張し過ぎず、素材の持つ塩気と甘みが最大限に感じられる味わいです。一口ごとに“南伊豆”を感じられるような一品でした。
パスタはハーフサイズも選べるのが嬉しい
パスタはハーフサイズも選べるのが嬉しい
そして、メインディッシュは「ヒラスズキのポアレ 地のりのクリームソース」。
ヒラスズキは南伊豆のような複雑な地形に生息する魚で、特に冬から春にかけて脂が乗ると言います。今回いただいたポワレは皮目はパリッと香ばしく、身は驚くほどふっくらとジューシーに焼き上げられています。そこに、磯の香りがギュッと詰まった「地のり」のクリームソースがたっぷり。このソースがまた本当に美味しく、しっかりとしたコクがあるのに、地のりの爽やかな風味のせいか後味が軽やかです。自家製パンでこのソースを拭って食べるのも最高でした。

ゆっくり流れる幸せな余韻


食後の楽しみは、こちらも自家製のデザート。
この日にいただいたのは、しっとりと焼き上げられた「りんごのケーキ」。生地の密度が濃く、中には甘酸っぱさが凝縮されたりんごが贅沢に入っています。添えられた生クリームを少しつけて頬張れば、生地の香りと果実の甘みが口いっぱいに広がり、素晴らしい締めくくりとなりました。
お供には、香りのよいコーヒーを。夜の静寂を感じながら、ゆっくりと料理の余韻に浸る時間は、何物にも代えがたい贅沢です。周りのお客さんも皆さん会話と料理をゆっくり楽しんでいらっしゃいました。またぜひ伺いたいと思います!



 

Text:tabigatari editorial department
Photo:Misa Nakagaki




いつもと違う静岡県観光には、南伊豆町の〈小さなレストラン しいの木やま〉がおすすめ。
写真提供:小さなレストラン しいの木やま
写真提供:小さなレストラン しいの木やま

小さなレストラン しいの木やま


所在地静岡県賀茂郡南伊豆町下賀茂841-7(Google Map
アクセス伊豆急下田駅から東海バス下賀茂方面「下賀茂」下車 徒歩約1分
電話番号070-4013-3594
URLhttps://shiinokiyama.com/
Instagram@shiinokiyama
営業時間昼:11:30〜14:30(L.O.14:00)
夜:18:00〜21:00(予約制)
休業日水曜・木曜

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