早春の伊豆を代表する風景といえば河津町の河津桜ですが、伊豆半島の南端に位置する南伊豆町でも「みなみの桜」と呼ばれて親しまれており、美しい河津桜の風景をゆったり楽しむことができます。
※写真は2026年に撮影したものです。下賀茂温泉でも有名な青野川の両岸には、約4.2kmにわたって約800本の河津桜が植えられていて、例年2月上旬から3月上旬にかけて見頃を迎えるそうです。
河津桜はソメイヨシノのような淡い色とは異なり、鮮やかな桃色が青空によく映えます。土手を歩いていると、青野川の川幅が適度に広いためか開放感があって、対岸の桜並木まで一望できるのもよいですね。
観光客の数も比較的落ち着いている感じなので、川のせせらぎや、木々に集まる小鳥の鳴き声もよく聞こえてきます。川沿いの道も歩きやすく、自分たちのペースでゆっくりと景色を眺めることができました。
下流に向かって少し歩いていくと、大きな菜の花畑に到着しました。ここ日野(ひんの)地区には、約3万平方メートルの広大な休耕田を利用した菜の花畑があり、黄色い花が遠くまで広がっています。
堤防沿いにも菜の花が自生していて、桜の「ピンク」と菜の花の「黄色」、そのコントラストが美しいです。菜の花畑は密度が高く、圧倒的なボリューム感。畑の中には散策路もあって、花に囲まれながら歩くことができました。
日が落ちる頃、斜光に照らされる桜やキラキラした川面がとても美しくなりました。そして、18時を過ぎると、桜並木の一部ではライトアップが始まります。
ライトアップといっても、派手なイルミネーションではなく、川沿いの桜が下から静かに照らされ、暗くなった水面にその姿が映し出されるという感じで、なんとも品のある美しさでした。
南伊豆の桜は、観光地としての華やかさがありつつも、どこか日常の延長線上にあるような落ち着いた雰囲気がありました。過剰な飾り立てがないからこそ、花本来の色や川の音、鳥の鳴き声などを受け取ることができた、そんな満足感のある早春の散歩道でした。
Text:tabigatari editorial department
Photo:Misa Nakagakiいつもと違うゆったりしたお花見には、〈青野川の河津桜〉がおすすめ。
青野川
| 所在地 | 静岡県賀茂郡南伊豆町下賀茂(Google Map) |
| アクセ | 伊豆急行 下田駅から東海バスで約25分 |
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