歴史と自然を感じられる散策エリア
散策していて思うのはカフェや飲食店など、小規模ながらも素敵なお店が多いなぁということ。個人経営のお店が多く、それぞれ個性的な雰囲気。ここにしかないお店は、つい立ち寄りたくなってしまうような魅力にあふれている。
街づくりの出発地点となった三嶋大社・門前通りの複合商業施設
〈大社の杜(たいしゃのもり)みしま〉は「アソビの生まれる粋な裏路地」をコンセプトに、2013年から2019年の間に運営されていた複合商業施設。プロジェクトを先導したのは、地元の建設会社・加和太建設 代表取締役の河田亮一さんだ。
加和太建設 代表取締役の河田亮一さん。
この経験を活かし、次に注目したのが「三島のさんかく」エリア。街が変容するほどの成果を生み出すには、「点ではなく面で取り組むことが必要」と感じたからである。「私の考える“素敵な街”は古いものを上手にリノベーションしていたり、さまざまなお店や施設がぎゅっと集まっていたりする街。そこで、「三島のさんかく」エリアにあった空き物件を、リノベーションを施したうえで貸し出すことにしました。三島で何かを始めたい人のハードルを下げつつ、素敵と思っていただけるスポットを増やしていきたいと考えたんです」
こうして、これまで培ってきたノウハウを活かした、加和太建設の新しい街づくりプロジェクトがスタートする。そして、三島の街づくりの拠点として象徴的な場所である〈みしま未来研究所〉が誕生した。
あらゆる人たちの交流拠点となる〈みしま未来研究所〉
〈三嶋大社〉から鎌倉古道を歩いて5分ほど、〈みしま未来研究所〉に立ち寄った。
「地域の未来をつくる人をつくる」をコンセプトに、2019年1月にオープンした〈みしま未来研究所〉は、コワーキングスペースやレンタルスペース、カフェといった複数の機能をもつ地域の交流施設で、地元の人や移住者、旅人などさまざまな方が訪れる。
もともと取り壊される予定だった幼稚園をリノベーションした〈みしま未来研究所〉。
そこで河田さんは、加和太建設に新しく「まちなか事業室」を立ち上げ、街づくりのハブとして、チャレンジする人をサポートする活動をスタート。〈みしま未来研究所〉で出会った人同士の活動がどんどん街へと広がり、変化をもたらしている。
源頼朝の時代に、鎌倉街道のひとつとして整備された鎌倉古道。
昔ながらの空気感が漂う街並みに、新しいスポットが融合して、新しい三島の魅力が生まれつつあるようだ。
街の人々の力で再生・復活した源兵衛川
三島広小路駅から北上し、出発地点の三島駅を目指す。レトロな雰囲気がたまらない老舗喫茶〈ティーサロン ボナール〉を通り過ぎ、源兵衛川へ。
源兵衛川は水の都・三島を象徴する清流のひとつ。川沿いには、石畳の歩道が整備されていて、せせらぎを感じながら散歩が楽しめる。
さまざまな変化が街の価値を高め、街が立ち上がっていく。
加和太建設の河田さんは、“このエリアで起きてほしい変化”をイメージしながら布石を打つことで、点ではなく面での変化を促しているのだろう。その結果、人や情報が集まり、新しい活動が生まれ、街の価値がどんどん高まっているように感じる。街が立ち上がっていく過程や結果を楽しんでいる河田さんは、本当の意味でのクリエイターだと感じた。
街の玄関口である「三島駅」、市民の心の拠り所である「大社」、人々の営みや暮らしがみえる「三島広小路」。三島の魅力がぎゅっと詰まった「三島のさんかく」は、街をもっと素敵にしようと思う人々の手で、今後ますますおもしろいエリアになっていくに違いない。
Text:Ayumi Otaki
Photo:Akihiro Morita
いつもと違う静岡県観光には、三島市の〈三島のさんかく〉がおすすめ。
※記事中の商品・サービスに関する情報などは、記事掲載当時のものになります。詳しくは店舗・施設までお問い合わせください。