ボサノバを探して〜trip to Rio〜
嫌々始めたピアノ。指の体操から徐々に曲らしくなってくると、教則本に載っている曲以外も弾きたくなってきました。父が使用していたボロボロの楽譜を棚から引っ張り出し、日焼けした紙の上に散らばる音符通りに鍵盤を押さえてみると、それまで味わったことのないハーモニーに遭遇しました。なんだこの響きは。意表を突くメロディーライン。それがボサノバとの出会いでした。サンバとも違うリズムに心は軽くなり、風が通り抜けていきました。それ以降、ボサノバの虜になり、ボサノバコンピを買い漁り、大学ではラテンアメリカ研究会に入会。ナイロン弦のギターやフルートを買い、沈む心が浮き上がるような、私の生活に欠かせない音になりました。
こんな素敵な音楽が生まれた場所。ボサノバが誕生した地へ、一度足を踏み入れたい。イパネマ海岸、コルコヴァード。ブラジルの「波」を浴びてみたい。いつか訪れたいと思いながらも、いまだに足を踏み入れたことはなく。ジョアン・ジルベルトやセルジオ・メンデスのコンサートを味わうことはできましたが。
気がつけば50歳を過ぎました。
フライト時間も長いですし、体力のあるうちに行かないと。そんな私がいつでもブラジルへ行ける曲。人生に寄り添う川のように。
ボサノバを探しに。trip to Rio。
リオ・デ・ジャネイロって、「一月の川」っていう意味なんですよね。
| 1. Aquarela do Brasil (Participação especial de Gilberto Gil e Caetano Veloso) | João Gilberto, Caetano Veloso, Gilberto Gil |
| 2. Triste | Cybill Shepherd |
| 3. The Girl From Ipanema - Single Version | Stan Getz, João Gilberto, Astrud Gilberto, Antônio Carlos Jobim |
| 4. Chega De Saudade | Antônio Carlos Jobim |
| 5. Corcovado | Mario Castro Neves |
| 6. Wave | João Gilberto |
| 7. フェリシダージ | ジョアン・ドナート |
| 8. Tristeza (Goodbye Sadness) | Sergio Mendes & Brasil '66 |
Text:Ryo Fukawa
Cover art:Yoshiyuki Okada
ふかわりょう
タレント。1974年生まれ、神奈川県出身。
1994年慶應義塾大学在学中にお笑い芸人としてデビュー。現在はテレビラジオのほか音楽分野でも幅広く活動している。「世の中と足並みがそろわない」など著作多数。
Instagram:@fukawa_ryo
X(旧Twitter):@fukawa__rocket
