ご旅行などで東京を訪れた際に「帰りの新幹線までもう少し観光したい」、「時間が余ったから近くの観光スポットへ行ってみたい」と思う方も少なくないのではないでしょうか?
東京駅周辺は、時代にあわせて再開発が進められている一方で、昔ながらの建築物や風景も多く残されています。東京駅構内はもちろん、駅からあまり離れずに行ける場所にある魅力的な観光スポットや商業施設を余った時間でも十分に楽しむことが可能です。
そこで今回は「新幹線まで少し時間に余裕があるけれど、東京駅からあまり遠くへ行くのは不安だな…」という方のために、東京駅から出発して東京駅へ戻ってくるルートで「1時間」・「2時間」・「3時間」の所要時間別に3つのモデルコースをご紹介します。ぜひご旅行の参考にしてみてください♪
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東京都内のエリア別に観光スポットをご紹介しています。
出発地点、東京駅の歴史
今回ご紹介するモデルコースは、すべて東京駅からスタートして東京駅がゴールのコースです。まずは東京駅の歴史をご紹介しましょう。
東京駅は、1914年(大正3年)12月に開業しました。既に東京のターミナル駅として開業していた上野駅と新橋駅を結ぶ中継駅として、また、それまで方面ごとに敷設されていた官設鉄道(国有鉄道)と私設鉄道を結んで日本列島を縦貫する国土交通の大動脈をつくる一貫で建設されました。建設中に日露戦争が勃発したため、建設計画が最初に発表されてから30年ほどの年月を経て、完成しました。
駅舎の設計に携わったのは、明治時代を象徴する有名な建築物を数多く手がけた辰野金吾(たつのきんご)氏です。辰野氏は、工部大学校(現在の東京大学工学部)の第一期生。当時明治政府に招かれていたイギリス人建築家のジョサイア・コンドル氏のもとで建築を学び、同校を首席で卒業後は、イギリスへ留学しました。帰国後に彼が設計した東京・日本橋にある「日本銀行本店 本館」は、当時の技術と意匠の粋を集めて設計された日本初の石造建築としてよく知られています。
1914年完成当時、東京駅舎は全長約335m・3階建ての煉瓦積鉄骨造りでした。南北2つの巨大なドームを備えたルネッサンス様式の壮麗かつ重厚な日本の玄関口でしたが、1945年5月の東京大空襲で南北のドームと3階部分が焼失。戦後すぐに復興作業が開始されたものの、財政的な負担が大きく焼け残った部分に木造の屋根を付けた2階建ての駅舎へと様変わりしてしまいました。
現在の東京駅は、2007年開始の「丸の内駅舎保存・復原工事」として“復原”されたものです。工事は約5年をかけて行われ、創建当時の姿を取り戻しました。この工事は、‟復元”(消失してしまったものを元の姿に新たにつくること)ではなく“復原”(元の姿から変化してしまった現状の姿を元どおりに戻すこと)を目的に行われました。駅舎外観については詳細の写真や図面などが残っていましたが、ドーム内観については図面や資料が少なかったため、復原の際は、徹底した調査や資料収集が行われました。南北ドームや3階以上の部分では当時の材料や工法を駆使して創建時のデザインを忠実に再現しつつ、1~2階部分では当時の建築を活かして近代設備との調和が保たれています。この復原工事により東京駅は「生きた文化財」として未来へ大切に保存されることになったのです。
2014年に100周年を迎えた東京駅は、日本を代表する巨大ターミナル駅。今後も東京のシンボルとしてますます発展していくことでしょう。
東京駅を構成する4エリア
2024年現在、東京駅およびその周辺では歴史・伝統・文化・学術・ビジネス・先進性が融合した「東京ステーションシティ」をコンセプトに再開発が進められています。東京駅周辺は、飲食店での食事や老舗・名店のお弁当とお惣菜、スイーツなどが気軽に楽しめる「エキナカエリア」、伝統と先進性が交錯する「日本橋口エリア」、ビジネス街や繁華街として賑わう「八重洲エリア」、古き良き時代を彷彿とさせる「丸の内駅舎エリア」の4エリアに大きく分けられます。ここからは、東京駅を彩るこの4エリアをご案内します。
ショッピング&グルメならここ!「エキナカエリア」
「エキナカエリア」はその名の通りJR東京駅構内を意味するエリアです。人気の飲食店が立ち並び、気軽にお食事や休憩ができるほか、全国の有名駅弁、老舗名店のお弁当やお総菜、お土産にぴったりのスイーツなどが種類豊富に揃い、東京ならではのショッピングを楽しめます。行列必至の数量限定商品や東京駅限定商品も多く、お目当てのものを買うために東京駅を訪れる人も少なくありません。手荷物一時預かり所、外貨両替、免税カウンターなど、旅行者に嬉しいサービスが充実しているのもポイントです。
エキナカエリアのシンボル「銀の鈴」は、古くから東京駅の待ち合わせスポットとしてよく知られており、現在展示されているものは4代目(2024年現在)。毎時0分になると鈴の音をイメージしたメロディーが流れ、訪れた人々に時を知らせています。
伝統と最先端が交錯する「日本橋口エリア」
銀座からもほど近い「日本橋口エリア」は、真新しい高層ビルと昔ながらの東京の町並みが混在しています。地名の由来の「日本橋」は江戸時代の伝統的なモチーフが残る石造りの2連アーチ橋で、国の重要文化財に指定されています。江戸時代には五街道の起点として定められ、日本橋エリアは多くの人とモノが集まる経済・商業・金融・物流・娯楽の中心地として栄えました。橋の中心には日本国道路元標(にほんこくどうろげんぴょう)があり、国内主要国道7路線の起点であったことが今もなお見受けられます。
メインストリートには格式のある百貨店、有名なレストランや大型商業施設が立ち並んでいますが、一歩路地へ入れば呉服、刃物、和紙、海苔、金箔、和菓子を販売する老舗の専門店が今も多数点在しており、日本橋の歴史を感じることができます。
それとは対照的に、駅前エリアは高層ビルが立ち並んだ先進的なイメージの街並みです。数多くの企業はもちろんのこと、大学のキャンパス、研究センターなどが揃っています。
このように「日本橋口エリア」は、古き良き魅力と、新しい魅力を同時に堪能できる場所と言えるでしょう。
東京の未来を創る「八重洲エリア」
‟歴史”を象徴するような東京駅丸の内側に対し、世界的建築家ヘルムート・ヤーン氏デザインの八重洲側の顔「八重洲グランルーフ」は、‟未来”を象徴しています。光の帆をイメージした全長約240mにおよぶ屋根の下には話題のレストランやカフェ、服飾店などが並び、環境に配慮しながらも先進的で優美な建築物です。
また、「八重洲エリア」にはアクセスの良さから大手企業の本社が集っており、近代的なデザインの高層オフィスビルが林立しています。百貨店やレストランなども多数あるので、国内だけでなく海外からも観光客が多く訪れます。東京ドーム1.5個分もある日本最大級の地下街「八重洲地下街」には約180店舗が入っており、飲食やショッピングを存分に楽しむことができます。
なお、「八重洲エリア」は国家戦略特区として今後も新たな商業施設やタワーの建設が進む予定です。
歴史を象徴するシンボル「丸の内駅舎エリア(赤レンガ駅舎)」
東京駅の丸の内駅舎は、2003年に「東京駅丸ノ内本屋」の名称で国の重要文化財に指定されている歴史的価値の高い建物です。皇居から東へまっすぐ延びる「行幸通り」の正面に位置しており、北側に美術館「東京ステーションギャラリー」、中央に「皇室専用貴賓出入口」、南側に多くの文豪や賓客に愛されてきた「東京ステーションホテル」のメインエントランスを配置しています。
南北ドームの天井の漆喰(しっくい)は、明るい黄卵色を基調としています。およそ2.1mの両翼を広げた鷲の彫刻、太閤秀吉の兜を象ったキーストーン、十二支方位にちなんだ8つの干支のレリーフなどは、創建当時のデザインが忠実に再現されています。特に創建当時に使われていたレリーフの一部が戦火を逃れて残存しており、南側ドームの装飾として使用されている点は必見です。東京駅は多くの方が訪れるターミナルとしての機能はもちろん、駅舎自体が観光スポットとしても魅力的な場所です。
そんな東京駅の顔とも言える赤レンガ駅舎を出発地点とした3つのモデルコースを紹介していきましょう。
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1時間で東京駅構内を楽しむモデルコース
まずは、東京駅の赤レンガ駅舎を起点とし、約1時間で東京駅構内を満喫できるモデルコースをご紹介します。東京駅構内から出ることなく、新幹線に乗るまでのわずかな待ち時間でも十分に楽しめます。東京駅限定のお菓子やグッズもあるので、ぜひお土産として参考にしてみてくださいね。
※移動時間は含みません。
東京駅を通過点で終わらせない 「東京ステーションギャラリー」
最初に訪れるスポットは「東京ステーションギャラリー」。‟駅を単なる通過点ではなく、香り高い文化の場として皆さまに提供したい”という願いを込めて、1988年に東京駅丸の内駅舎内に開館された美術館です。2012年のリニューアルオープンに伴い、赤レンガ駅舎の北側にある丸の内北口改札からすぐの場所へと移転しています。
館内は、「丸の内駅舎保存・復原工事」で創建当時と同じ3階建ての姿へと復原された“東京駅の歴史”を間近で見ることができる空間。2階の回廊には保存・復原工事で発見された創建当時の資料が、同じく2階の展示室には駅舎創建当時の構造レンガや鉄骨がむき出しになった壁面に作品が展示されているのが特徴です。また、螺旋階段を下っていくと3階が白壁、2階以下がレンガ壁で素材が異なっており、復原後と創建時の構造の切り替わりを目で見て確認することができる貴重なスポットとなっています。
なお、館内にあるミュージアムショップ「TRAINIART(トレニアート)」では、鉄道グッズや赤レンガをモチーフにしたオリジナルグッズが販売されており、お土産におすすめです。
所在地 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-9-1 |
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電話番号 | 03-3212-2485 |
アクセス | JR「東京駅」丸の内北口改札よりすぐ |
※詳細は公式ホームページなどでチェックしてください。 |
楽しい!わくわくが集まる 「東京キャラクターストリート」
東京ステーションギャラリーの見学が終わったら、次は「東京キャラクターストリート」へ向かいます。丸の内北口改札脇にある「北自由通路(八重洲・丸の内連絡通路)」を5分ほど歩くと、八重洲側にある「東京駅一番街」に到着します。なお、東京キャラクターストリートは東京駅一番街の1階と地下1階に分かれているため、まずはフロアマップで行きたいショップの場所を確認しておくのがおすすめです。
東京キャラクターストリートには、各テレビ局のオフィシャルショップやさまざまなキャラクターショップなど30を超える店舗があり、老若男女が楽しめる人気のスポットです。東京キャラクターストリートの店舗限定商品があるほか、イベントスペース「いちばんプラザ」やストリートワゴンでは期間限定ショップの出店やイベントの開催も行われています。事前に公式ホームページで新着情報をチェックしておくと、より楽しめるでしょう。
所在地 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-9-1 東京駅一番街 地下1F、1F |
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アクセス | JR「東京駅」八重洲側の各改札からすぐ |
※詳細は公式ホームページなどでチェックしてください。 |
あの人気お菓子の出来立てを堪能できる 「東京おかしランド」
東京キャラクターストリートを堪能したら、次は同じく東京駅一番街の地下1階に位置する「東京おかしランド」へ向かいましょう。東京キャラクターストリートの近くにあり、八重洲地下中央口方面に向かって歩いていくとすぐに見つかります。
東京おかしランドは、おかしメーカーのアンテナショップが集まっているエリアです。普段スーパーやコンビニで見かける有名なおかしメーカーが、店内にあるキッチンで作りたてのおかしやドリンクを提供しています。ここで味わうことのできるおかしはどれも絶品で、いろいろ食べ比べてみたくなること間違いありません。
また常設店だけでなく、時期によって異なるメーカーが出店する期間限定ショップもあり、その時々で違った楽しさを味わうことができます。東京おかしランド限定の商品も販売しているので、自分へのご褒美としてはもちろん、大切な人へのお土産にも最適です。
所在地 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-9-1 東京駅一番街 地下1F |
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アクセス | JR「東京駅」八重洲側の各改札からすぐ |
※詳細は公式ホームページなどでチェックしてください。 |
1時間で東京駅構内を楽しむコースはいかがでしたでしょうか。東京駅には、限られた時間でも楽しめる施設がたくさんあります。今回ご紹介したモデルコースを参考に、オリジナルコースを考えてみるのも面白いかもしれませんね。
2時間で東京駅周辺まで散策できるモデルコース
次にご紹介するコースは、東京駅構内だけでなく東京駅周辺まで足を伸ばし、約2時間で散策できるモデルコースです。
※移動時間は含みません。
木漏れ日が心を癒す 「丸の内仲通り」
「丸の内仲通り」は、日比谷駅近くの晴海通りから永代通りまで約1.2kmを結ぶ丸の内エリアのメインストリート。東京駅丸の内駅舎の南口から出て皇居方面へまっすぐに進むと徒歩数分で到着します。
街路樹が美しいこの通り沿いには、有名ブランドの路面店、おしゃれなカフェやレストラン、オフィスビル、商業施設などが立ち並んでいます。車両交通規制の時間帯になるとテーブルや椅子、パラソルなどが路上に設置され、近隣のオフィスワーカーや街を訪れた人々が自由に過ごせる憩いの空間「アーバンテラス」へと変化するのが大きな特徴です。日替わりでキッチンカーが出店しているほか、イベントが開催されることもあり、平日から週末まで多くの人々で賑わっています。
また、丸の内仲通りと言えば「丸の内ストリートギャラリー」の存在も欠かせません。丸の内ストリートギャラリーは、三菱地所株式会社と公益財団法人彫刻の森芸術文化財団が「芸術性豊かな街」を目指して1972年から行っているプロジェクトです。近代彫刻や世界で活躍する現代アーティストたちの作品を、数年に一度入れ替えしながら路上に展示しており、道行く人々を楽しませてくれます。眺める角度や時間帯、季節によって見え方が変化するため、パブリックアートを観賞しながら丸の内仲通りを散策するのも楽しそうですね。
所在地 | 東京都千代田区丸の内1~3丁目および有楽町1丁目 |
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アクセス | JR「東京駅」丸の内南口より徒歩約3分 |
※詳細は公式ホームページなどでチェックしてください。 |
個性豊かなショップやレストランが集まる 「新丸ビル」
丸の内仲通りを散策したら、次は「新丸ビル」を訪れてみましょう。丸の内仲通りと行幸通りが交差した北側に位置している地下4階・地上38階建ての高層ビルです。
新丸ビルは地下1階から7階までが商業フロア、8階より上がオフィスフロアとなっています。商業フロアには、おしゃれなファッションブランドやコスメ、インテリアといった各種専門店や、世界各国のグルメが楽しめるレストランなどがあり、なんと約150の店舗が入っています。洗練された都会的な雰囲気の中でお気に入りのグッズを探したり食事を楽しんでみてはいかがでしょうか。
なお、7階にある「丸の内ハウス」は、テラスを併設した飲食フロア。個性豊かなレストランやバーが数多くあり、フロア内でのお店のはしごもラクラク。また、丸の内ハウスでテイクアウトしたドリンクやフードをテラスへ持ち寄って楽しめるのが魅力。さまざまな飲食店で自分の好きなものを購入し、オープンテラスで丸の内駅舎を眺めながら過ごすのも気持ちが良さそうです。
所在地 | 〒100-6590 東京都千代田区丸の内1-5-1 |
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電話番号 | 丸の内コールセンター 03-5218-5100 (11:00~21:00) ※但し、日曜・祝日は20:00 まで(連休の場合は最終日のみ20:00 まで) |
アクセス | JR「東京駅」より徒歩約2分(丸の内北口、地下通路直結) |
※詳細は公式ホームページなどでチェックしてください。 |
東京観光のお土産はここで決まり 「グランスタ東京」
帰りの新幹線に乗る前に訪れたいのが「グランスタ東京」。東京駅の広範囲に広がる「グランスタ」へは地上からでも地下通路からでもアクセスすることができますが、八重洲エリアなら「グランスタ八重洲」、「グランスタ八重北」、「グランアージュ」が、丸の内エリアなら「グランスタ丸の内」、「グランスタ東京」が近くて便利です。今回は新丸ビルから近い「グランスタ東京」をご紹介します。
グランスタ東京はいくつかのエリアに分かれているため目的を決めて移動すると良いでしょう。たとえば、お土産を購入したいなら「銀の鈴エリア」、総菜や弁当を購入したいなら「スクエア ゼロエリア」がおすすめです。また、新幹線と在来線の乗り換え改札口付近にも、お土産やお弁当などを購入できる店舗やレストランがあるので、出発直前まで買い物や食事を楽しむことができます。なかには老舗、名店と言われる有名店やエキナカ初登場の店舗、新ブランドのお店もあります。美食を探求したり手に取ったことがない新しい東京土産を発掘したりと、出発までの時間を存分に満喫してください。コインロッカーやクロークなどの設備も充実しており、旅行の荷物を預けて身軽に巡ることができるのも便利です。
なお、「グランスタ八重洲」「グランスタ八重北」「グランスタ丸の内」は駅構内ですが改札の外にあるため、各店舗に行きたい場合は改札内に入る前に訪れるようにしてください。
所在地 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-9-1 JR東日本 東京駅構内 地下1階~地上1階 |
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アクセス | JR「東京駅」改札内外 |
※詳細は公式ホームページなどでチェックしてください。 |
わずか2時間、されど2時間。
有効的に活用すれば、きっと新しい出会いがあります。ぜひ、東京駅周辺で楽しい時間をお過ごしください。
定番をずらして快適に旅をする「ずらし旅」
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3時間でのんびり東京駅周辺の名所を巡るモデルコース
「予定より早く東京駅に着いてしまった」なんてこともありますよね。そんな時は、東京駅周辺にある名所を訪れてみませんか?
3つ目は、3時間でのんびり東京駅周辺の名所を巡るモデルコースをご紹介します。
※移動時間は含みません。
グッドデザイン賞を受賞した美しい景観が魅力 「行幸通り」
2017年11月撮影
東京駅丸の内中央口の正面にあり、皇居前の内堀通りまでまっすぐ続いている街路が「行幸通り」です。赤レンガ駅舎を中央改札口から出て、丸の内駅前広場を通り過ぎるとすぐの場所にあります。
「行幸」とは、天皇陛下が皇居から外出されることを指す言葉で、この通りの正式名称は「東京都道404号皇居前東京停車場線」ですが、皇居から東京駅までの移動に使用されていたことから「行幸通り」の名で親しまれるようになりました。普段は車両通行止めとなっているため車の往来はありませんが、現在も皇室の公式行事や外国大使の信任状捧呈式などに使われている由緒ある道路です。
東京駅丸の内駅前広場からこの行幸通りにつながる景観は、2018年にグッドデザイン賞を受賞したほどの美しさ。長さ190m、幅73mの通りの両側にはイチョウ並木が続いており、初夏には新緑、秋は紅葉と季節によって表情を変えるのがポイントです。この美しい風景を堪能できることから、過ごしやすい天候の日には通りの左右に配置されているベンチで休憩する人をよく見かけます。また、街路が広々としているため、赤レンガの東京駅丸の内駅舎をバックに撮影できる人気スポットとしても有名です。
所在地 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内2丁目2 |
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アクセス | JR「東京駅」丸の内中央口より徒歩約1分 |
※詳細は公式ホームページなどでチェックしてください。 |
涼しく静寂な空間を楽しめる「和田倉噴水公園」
「和田倉噴水公園」は、行幸通りと内堀通りが交差する角にある公園です。行幸通りを終点まで歩き、突き当たりにある交差点を右へ渡って50~60mほど進むと入り口が見えてきます。
和田倉噴水公園は、1993年の第126代天皇(天皇陛下)ご結婚を機に整備が始められ、1995年に完成しました。公園のシンボルとも言える大噴水は、第125代天皇(上皇陛下)のご結婚を祝して1961年に作られたものです。高さ6mに噴き上げる大噴水を囲むようにベンチが設けられており、ランチをする、水辺で涼をとりながらリラックスするといった楽しみ方ができます。また、「永遠」、「地球」、「心」などをあらわした球体噴水のモニュメントも必見です。
園内にはガラス張りの無料休憩所が併設されており、館内で飲食が可能となっています。テラス席もあるため、美しい緑と心地よい風、爽やかな水のせせらぎを存分に楽しめるでしょう。東京駅の人混みから抜け出し、ちょっとひと息つくのにピッタリの場所です。
所在地 | 〒100-0002 東京都千代田区皇居外苑3-1 |
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アクセス | JR「東京駅」丸の内南口より徒歩約3分 |
※詳細は公式ホームページなどでチェックしてください。 |
黒松が生み出す気品と歴史的建造物の融合 「皇居外苑」
和田倉噴水公園の次は「皇居外苑」をのんびり散策してみましょう。皇居外苑は皇居前広場を中心とした皇居外苑地区、北の丸地区、12の濠からなる国民公園です。ここでは和田倉噴水公園と隣接する皇居前広場および二重橋についてご紹介します。
和田倉噴水公園を皇居側から出ると目の前が内堀通りです。内堀通りの皇居側にある玉砂利広場と、内堀通りと外堀の間にある芝生緑地で構成されているのが皇居前広場となります。ここは江戸時代に有力譜代大名や老中・若年寄などの幕閣を担う大名の屋敷が置かれていた場所で、かつては「西の丸下」と呼ばれていました。現在は数千本もの黒松が植えられており、皇居外苑の代表的な風景を演出しています。
また、皇居前広場のシンボル的存在が「二重橋」です。皇居前広場から宮殿へ向かう濠に2つの橋が架かっており、手前が「眼鏡橋」とも呼ばれる「皇居正門石橋」、奥が「皇居正門鉄橋」となっています。2つの橋が並んでいることから総称して二重橋なのかと思われがちですが、正しくは、二重橋と呼ばれているのは奥にある正門鉄橋のみです。当初の正門鉄橋は木造で、橋桁を支えるため二重構造になっていたことから二重橋の名が付きました。現在の正門鉄橋は1964年に掛け替えられたもので、新年の一般参賀や外国賓客の皇居訪問など、宮中の公式行事の際に利用されています。※通常は立ち入ることは出来ませんが、「皇居一般参観」にて「宮殿東庭」や「二重橋」を歩いて参観することができます。
なお、美しい景観を楽しめる皇居前広場は撮影スポットとしても人気がありますので、ぜひ記念写真を残しましょう。
所在地 | 〒100-0002 東京都千代田区皇居外苑1-1 |
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アクセス | JR「東京駅」丸の内中央口より徒歩約10分 |
※詳細は公式ホームページなどでチェックしてください。 |
名だたる彫刻家が携わり象れた東京の三大銅像 「楠木正成像」
次は、同じく皇居外苑にある「楠木正成像」を訪れてみましょう。皇居前広場の南東(日比谷側)にある芝生エリアの中央に、花崗岩の台座に据えられた騎馬姿の武者像があります。これが、鎌倉時代から南北朝時代にかけて活躍した武将「楠木正成(くすのきまさしげ)」の像です。
楠木正成は、天才的な軍略と後醍醐天皇への忠義を貫き続けたことで誉れ高い人物。この像は別子銅山(愛媛県新居浜市)の開坑200周年事業として住友財閥から宮内庁に献納されたもので、1333年に隠岐の島から戻った後醍醐天皇を出迎えたときの勇姿を象ったと言われています。制作は東京美術学校(現在の東京藝術大学)の高村光雲(たかむらこううん)、山田鬼斎(やまだきさい)、岡崎雪聲(おかざきせっせい)らが当時の技術の粋を集めて行い、構想から完成まで約10年かかりました。
本体が約4m、台座を含めると約8mもの高さになる楠木正成像は、上野公園の西郷隆盛像、靖国神社の大村益次郎像と並んで「東京の三大銅像」のひとつに数えられています。
皇居外苑を訪れた際には、是非一度この躍動感あふれる「楠木正成像」をご覧ください。
所在地 | 〒100-0002 東京都千代田区皇居外苑1-1 |
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アクセス |
JR「東京駅」丸の内南口より徒歩約12分 東京メトロ千代田線「二重橋前<丸の内>駅」より徒歩約5分 |
※詳細は公式ホームページなどでチェックしてください。 |
クラシックな佇まいがおしゃれな 「三菱一号館美術館」
楠木正成像から徒歩約10分程度歩くと「三菱一号館美術館」があります。まずは、楠木正成像のある公園から通りへ出ましょう。通称・馬場先通りと呼ばれる都道406号線を東京駅方面に向かって歩き、丸の内仲通りとの交差点の左手にある商業施設「丸の内ブリックスクエア」へ入り、一号館広場を通り過ぎると右手に三菱一号館美術館の入り口が見えてきます。
三菱一号館美術館は、19世紀末の西洋美術を中心とした作品を収蔵しています。年に3回ほど企画展を開催しており、さまざまな展示を楽しむことができるのも魅力のひとつ。美術館となっている赤レンガの建物は、1894年にイギリス人建築家のジョサイア・コンドル氏が設計した洋風事務所建築で、当時のイギリスで流行していたクイーン・アン様式が用いられていました。クラシカルで重厚な空間でしたが、老朽化のため1968年に一度解体されています。その後、約40年の時を経てコンドルの原設計に則って可能な限り忠実に復元され、2010年に美術館へと生まれ変わりました。
美術館には、クラシックな雰囲気のミュージアムカフェ・バー「Café 1894」、オリジナル商品などを取り扱うミュージアムショップ「Store1894」、丸の内の歴史体感スペース「歴史資料室」が併設されています。なかでも、「Café 1894」は明治期に銀行営業室として使われていた空間を復元しており、歴史を感じさせるおしゃれな雰囲気が魅力です。オリジナルメニューだけでなく、企画展の開催中には展示会タイアップメニューを楽しむこともできます。
なお、三菱一号館美術館は、企画展開催時のみの開館となりますので、事前に公式ホームページで開館情報を確認してから訪問しましょう。展示替えによる美術館休館中でもカフェの利用はできるため、クラシカルな雰囲気を味わいながらひと休みするのもおすすめです。
※設備入替および建物メンテナンスのため、2024年11月22日(金)まで休館中
所在地 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-6-2 |
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電話番号 | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
アクセス | JR「東京駅」丸の内南口より徒歩約5分 |
※詳細は公式ホームページなどでチェックしてください。 |
素敵なヒト・モノ・コトに出会える商業施設 「KITTE」
三菱一号館美術館を堪能したら、続いてはショッピングを楽しみましょう。丸の内仲通りから一本東側にある大名小路通りを丸の内駅舎方面に向かって歩くと徒歩約3分で「KITTE」が見えてきます。
KITTEは、旧東京中央郵便局の局舎を一部保存・再生して建築された商業施設です。地上38階建ての高層ビル「JPタワー」のうち地下1階から地上6階までがKITTEとなっており、人気の飲食店やこだわりの雑貨を取り扱うショップなどが入っています。
再生に使用された低層部分は、通信省技師かつドイツで建築を学んだ建築士・吉田鐡郎(よしだてつろう)氏の設計、内装は世界的に有名な建築士・隈研吾(くまけんご)氏によるデザインです。フロアごとに木材や瓦、織物、和紙など、日本で古来から使われている素材を内装仕上げ材として多用しているのが特徴。なかでも1階アトリウムのガラス天井の美しさは、思わず立ち止まって見上げてしまうほどです。そのほか、床やガラス窓などに当時の素材を使用して一部が再現されている4階の「旧東京中央郵便局長室」、東京駅舎を一望できる6階の屋上庭園「KITTEガーデン」など、見どころがたくさんあります。
所在地 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内2丁目7番2号 |
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電話番号 | 03-3216-2811 |
アクセス | JR「東京駅」丸の内南口より徒歩約1分 |
※詳細は公式ホームページなどでチェックしてください。 |
時間があればこちらもおすすめ!世界初、エシレ バターの専門店 「エシレ・メゾン デュ ブール(丸の内)」
散策の途中で時間に余裕ができたら、「エシレ・メゾン デュ ブール」でのお買い物もおすすめです。先述した、三菱一号美術館が入っている丸の内ブリックスクエアの敷地内にあるため、美術館を出たら徒歩約1分で到着できます。
エシレ・メゾン デュ ブールは、世界初のエシレ バター専門店です。エシレ バターは、フランス政府からA.O.P.(原産地名称保護)認定を受けている数少ないバターの生産地「エシレ村」で、伝統的な製造方法を守りながら作られている発酵バター。クリームを乳酸発酵させてから昔ながらの木製チャーン(攪拌機)で練り上げるため、ヨーグルトのような軽い酸味と芳醇な香り、柔らかく滑らかな口あたりが特徴です。
こうして作られた贅沢な味わいのバターはもちろん、エシレバターをふんだんに使用したケーキ、焼き菓子、アイスクリームなどが販売されています。なかでもエシレバターをたっぷり使用した「サブレ・エシレ」はさっくりとした食感とバターの風味がたまらない逸品。また、色違いのパッケージに詰められた「ガレット・エシレ」はほかにはないなめらかなくちどけで人気です。どちらも缶入りで日持ちがするので、お土産にいかがでしょうか。
なお、エシレ・メゾン デュ ブールは人気店のため、タイミングによっては入店待ちの行列ができることがあります。そのため、時間に余裕を持って訪れるのがおすすめです。
所在地 | 〒100-6901 東京都千代田区丸の内2-6-1 丸の内ブリックスクエア1F |
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アクセス | JR「東京駅」丸の内南口より徒約5分 |
※詳細は公式ホームページなどでチェックしてください。 |
3時間コースなら東京駅周辺の観光名所を巡りつつ、お土産も探すことができます。ぜひ、時間に余裕がある方は、東京駅周辺をたっぷり堪能できるこのモデルコースをお楽しみください。
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まとめ
今回は、東京駅周辺を短時間で観光したい方におすすめな3つのモデルコースをご紹介しました。
「新幹線が出発するまでに、何かお土産を買いたい」、「少し時間にゆとりがあるから、駅近くの名所を巡りたい」など、ご自身のスケジュールに合わせてご活用ください。
また、東京駅丸の内駅舎自体が見どころ満載の観光スポットとなっていますので、ぜひお時間を作って観光してみてくださいね。
※情報は2024年10月現在のものです。
※最新情報は各施設へお問合せください。
※画像は全てイメージです。
編集:JR東海ツアーズ