京都在住の私がすすめる「京のまち歩き」

紅葉の季節に歩きたい三尾エリア

高山寺:石水院の西正面にある「廂の間」には小さな善財童子像が置かれています

提供元:高山寺

高山寺:石水院の西正面にある「廂の間」には小さな善財童子像が置かれています

※掲載した内容は全て取材時点での情報であり、現在の内容と異なる場合があります。

現地スタッフ おすすめポイント
現地スタッフ

今年の紅葉狩りは市街地の喧騒から離れ、三尾エリアへプチトリップはいかがでしょうか?三尾の名刹として知られる、高雄山 神護寺・槙尾山 西明寺・栂尾山 高山寺はもちろんのこと、周辺にはグルメスポットも増えているので、半日かけてゆったりと秋を満喫できます。

京都の混雑状況(2022年10月25日現在) ★★★☆☆ 例年並です。 ※現地取材スタッフの主観に基づく取材時の混雑状況です。

JRバス高雄・京北線/京都市バス「高雄」からスタートです!

JRバス高雄・京北線/京都市バス「高雄」へのアクセス:「京都駅前」よりJRバスで約50分/「四条大宮」より市バスで約45分
モデルコースの所要時間:3時間30

ルート

JRバス高雄・京北線/京都市バス「高雄」からスタート!

徒歩約20分(約850m)

1

「神護寺」

徒歩約10分(約700m)

2

「西明寺」

徒歩約7分(約500m)

3

「いっ福cafe」

徒歩約4分(約130m)

4

「高山寺」

盛衰を知る天台と真言の交流地

神護寺:本尊薬師如来立像を安置する「金堂」前にある石段と紅葉

提供元:神護寺

神護寺:本尊薬師如来立像を安置する「金堂」前にある石段と紅葉

じんごじ

神護寺

秋の境内は約3千本もの紅葉によって紅に包まれる「神護寺」は、正式には神護国祚真言寺といいます。平安京造営の推進者である和気清麻呂によって、天応元年(781)に国家安泰を祈願して河内に神願寺を、ほぼ同じ時期に山城に私寺として高雄山寺が建立され、その後、天長元年(824)に神願寺と高雄山寺が合併。現在の神護寺となりました。真言宗の開祖である弘法大師や、天台宗開祖の伝教大師などとも縁が深い古刹として知られています。国宝の薬師如来像や平安時代初期から鎌倉時代初期にわたる多くの寺宝が収められています。境内の一番奥にある地蔵院前の展望広場から、錦雲峡に向かって土器を投げる「厄除けのかわらけ投げ」は神護寺が発祥。秋色に染まる錦雲橋の絶景を臨みながらチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

神護寺:紅葉の先に見えるのが、国宝の「五大虚空蔵菩薩像」が安置される多宝塔。2022年10月8日(土)~10月10日(月・祝)には御開帳され、実際に拝観することができます

提供元:神護寺

神護寺:紅葉の先に見えるのが、国宝の「五大虚空蔵菩薩像」が安置される多宝塔。2022年10月8日(土)~10月10日(月・祝)には御開帳され、実際に拝観することができます

神護寺:金堂へ向かう石段の下には江戸初期に建てられたとされる「毘沙門堂」と「五大堂」が建ち並び、建造物と紅葉のコントラストが楽しめます

提供元:神護寺

神護寺:金堂へ向かう石段の下には江戸初期に建てられたとされる「毘沙門堂」と「五大堂」が建ち並び、建造物と紅葉のコントラストが楽しめます

基本情報
所在地

京都市右京区梅ヶ畑高雄町5地図

アクセス

JRバス高雄・京北線「高雄」、市バス「高雄」より各徒歩約20分

電話番号

075-861-1769

URL

http://www.jingoji.or.jp/

時間

月曜日~日曜日 9:00-16:00

休日

年中無休

料金

拝観料 大人600円


次の
見所
「西明寺」まで徒歩約10分(約700m)
「西明寺」まで徒歩約10分(約700m)

提供元:西明寺

神護寺から高雄橋を渡り西明寺へ。清滝川沿いを進むと朱色の指月橋が見え、ここを渡ると西明寺への参道へと続きます


深閑の修行場で触れる山紫水明

西明寺:江戸時代前期に移築された客殿。秋には特別公開されます

提供元:西明寺

西明寺:江戸時代前期に移築された客殿。秋には特別公開されます

さいみょうじ

西明寺

平安時代の天長年間(824-834年)に「西明寺」は、戒律道場として弘法大師の弟子である智泉大徳によって開かれました。平安時代の末期に荒廃しましたが、鎌倉時代の建治年間(1275-1278年)に我宝自性上人が中興し、本堂、経蔵、宝塔、鎮守などが建てられました。
境内には数百本のイロハモミジ(高雄モミジ)が植えられており、本堂と表門の間には槙ノ尾(地名)の由来になったといわれる我宝自性上人のお手植えの高野槙の古木があります。写真にある客殿は江戸時代前期に移築された建造物で、秋には特別公開され、内部を拝観することができます。表門から続く美しい景色は四季折々に姿を変える自然の芸術として、訪れる人々の心を潤してくれます。

西明寺:元禄13(1700) 年に桂昌院の寄進によって再建された本堂。堂内には、本尊の釈迦如来像や千手観世音菩薩像、愛染明王像など多数の仏像が安置されています

提供元:西明寺

西明寺:元禄13(1700) 年に桂昌院の寄進によって再建された本堂。堂内には、本尊の釈迦如来像や千手観世音菩薩像、愛染明王像など多数の仏像が安置されています

西明寺:本堂外(東側)の苔庭を堂内から眺めると、二幅の額縁に入った風景画のよう。初夏の新緑、秋の紅葉といった色々な色彩のモミジを楽しむことができます

提供元:西明寺

西明寺:本堂外(東側)の苔庭を堂内から眺めると、二幅の額縁に入った風景画のよう。初夏の新緑、秋の紅葉といった色々な色彩のモミジを楽しむことができます

基本情報
所在地

京都市右京区梅ヶ畑槇尾町1地図

アクセス

JRバス高雄・京北線「槇ノ尾」、市バス「槇ノ尾」より各徒歩約5分

電話番号

075-861-1770

URL

https://www.saimyoji.or.jp/

拝観時間

月曜日~日曜日 9:00-17:00

休日

年中無休

料金

拝観料 大人500円、中・高生400円


次の
見所
「いっ福cafe」まで徒歩約7分(約500m)
「いっ福cafe」まで徒歩約7分(約500m)

西明寺から次のスポットへは、この交差点「高雄神護寺前」で奥に見える蔵の右側にある路地(コンクリート)を登っていきます。道なりに進めば右手に見えてきます。


古来の食で育む自愛の心

いっ福cafe:京都のジビエと無農薬野菜(鉄ミネラル野菜)を中心に自家製の無添加発酵調味料を使った「活き活きごはんセット」

提供元:いっ福cafe

いっ福cafe:京都のジビエと無農薬野菜(鉄ミネラル野菜)を中心に自家製の無添加発酵調味料を使った「活き活きごはんセット」

いっぷくかふぇ

いっ福cafe

2021年11月に移転オープンした「いっ福cafe」では、心も体も喜ぶ安心な食事やスイーツを味わうことができます。元々自身のアレルギー体質を改善しようと研究しはじめたという店主の藤川さん。昨年までは四条河原町にあった同店を、より自然豊かな場所でゆっくりと食事を楽しんでもらうため高雄に移転したそう。京都のジビエと無農薬野菜(鉄ミネラル野菜)を中心に自家製の無添加発酵調味料を使ったお料理や、アレルギーフリーのケーキを求め、多くの根強いファンがこちらへ足を運んでいます。お出かけの日にちが決まったら、食事・カフェ利用問わず予約がオススメです。どこか懐かしく感じる山里の風景の中で自然の恵みを慈しむ、贅沢で温かい時間を過ごしてみては。

いっ福cafe:店主の藤川さんと食材のことや健康についてお話をしていると、ついつい長居してしまう穏やかな空間。靴を脱いで足を伸ばせるのも、散策途中に嬉しいポイントです

提供元:いっ福cafe

いっ福cafe:店主の藤川さんと食材のことや健康についてお話をしていると、ついつい長居してしまう穏やかな空間。靴を脱いで足を伸ばせるのも、散策途中に嬉しいポイントです

カフェにつながる前の道は東海自然歩道の一部になっていて、本格的なトレッキングも可能。道が少しわかりにくいので、HPの地図で確認しながら向かいましょう

提供元:いっ福cafe

カフェにつながる前の道は東海自然歩道の一部になっていて、本格的なトレッキングも可能。道が少しわかりにくいので、HPの地図で確認しながら向かいましょう

基本情報
所在地

京都市右京区梅ケ畑引地町27番地地図

アクセス

JRバス高雄・京北線「槇ノ尾」、市バス「槇ノ尾」より各徒歩約3分

電話番号

075-585-5100

URL

https://ippukucafe.jp/

営業日

木曜日~日曜日 ランチ&カフェ11:30-16:00(LO 15:30) ディナー18:00-21:30(LO 21:00)

休業日

月曜日~水曜日

料金

「活き活きごはんセット」1,450円(税込)


次の
見所
「高山寺」まで徒歩約4分(約130m)
「高山寺」まで徒歩約4分(約130m)

「いっ福cafe」の前にある道を進み階段を降りると、清滝川にかかる白雲橋が見えてきます。この橋を渡って少し進むと左手に高山寺の表参道が見えてきます


温かい光が照らす古刹の紅

高山寺:石水院の西正面にある「廂の間」には小さな善財童子像が置かれています

提供元:高山寺

高山寺:石水院の西正面にある「廂の間」には小さな善財童子像が置かれています

こうさんじ

高山寺

創建は奈良時代に遡るともいわれる「高山寺」は、元々は神護寺の別院でしたが、建永元年(1206)明恵上人が後鳥羽上皇よりその寺域を賜り、名を高山寺として再興しました。境内は1994年に世界文化遺産に登録され、国宝「鳥獣人物戯画」を所蔵していることでも有名です。
三尾の中では毎年一番遅くに紅葉が色づき、富岡鉄斎筆の「栂尾山 高山寺」の石碑がある表参道から境内一円で紅葉が出迎えてくれます。写真にある国宝「石水院」内の、かつて春日・住吉明神の拝殿であった西正面は「廂の間」と呼ばれ、落板敷の中央に小さな善財童子像が置かれています。吊り上げの蔀戸から見える紅葉と、木像のシルエット。ここでしか見ることのできない光景です。

高山寺:石水院の南面は柱と蔀戸、広縁によって額縁のように切り取られた景色を楽しむことができ、欄間には後鳥羽上皇の勅額「日出先照高山之寺」があります

提供元:高山寺

高山寺:石水院の南面は柱と蔀戸、広縁によって額縁のように切り取られた景色を楽しむことができ、欄間には後鳥羽上皇の勅額「日出先照高山之寺」があります

高山寺:高山寺は日本ではじめて茶が作られた場所で、鎌倉前期に明恵上人が栄西禅師から宋より持ち帰った茶の実を贈られ、山内で植え育てたそう。現在も5月中旬に茶摘みが行われています

高山寺:高山寺は日本ではじめて茶が作られた場所で、鎌倉前期に明恵上人が栄西禅師から宋より持ち帰った茶の実を贈られ、山内で植え育てたそう。現在も5月中旬に茶摘みが行われています

基本情報
所在地

京都市右京区梅ヶ畑栂尾町8地図

アクセス

JRバス高雄・京北線「栂ノ尾」、市バス8系統「栂ノ尾」より各徒歩すぐ

電話番号

075-861-4204

URL

https://kosanji.com/

時間

月曜日~日曜日 8:30-17:00

休日

年中無休

料金

拝観料 石水院800円 ※秋期入山料500円


お疲れ様でした

お疲れ様でした

高山寺の裏参道をおりると、市内中心部への帰路や一休みに嬉しい、バス停や市営駐車場、茶屋が立ち並ぶ「栂ノ尾」へと到着します


周辺MAP

前回までの特集