京都在住の私がすすめる「京のまち歩き」

夜のもみじを満喫 ライトアップ2022

永観堂:平安時代より文化人たちに愛される永観堂の秋景色。紅葉ライトアップでは一際鮮やかな光景が広がります

提供元:永観堂

永観堂:平安時代より文化人たちに愛される永観堂の秋景色。紅葉ライトアップでは一際鮮やかな光景が広がります

※掲載した内容は全て取材時点での情報であり、現在の内容と異なる場合があります。

現地スタッフ おすすめポイント
現地スタッフ

新型コロナウイルスの影響で中止や規模縮小になっていた紅葉シーズンの夜間特別拝観が、ついにこの秋から本格的に再開。夕闇に浮かび上がる紅葉の鮮やかな色合いは、日中とはまた違った魅力に溢れています。美しい紅葉と歴史ある建造物との共演が楽しめる、ライトアップのおすすめスポットをご紹介します。

京都の混雑状況(2022年10月25日現在) ★★★☆☆ 例年並です。 ※現地取材スタッフの主観に基づく取材時の混雑状況です。

東山に広がる大伽藍の夜景に心を静める

知恩院:友禅苑内の補陀落池に立つ高村光雲作の聖観音菩薩立像と紅葉のライトアップ

提供元:知恩院

知恩院:友禅苑内の補陀落池に立つ高村光雲作の聖観音菩薩立像と紅葉のライトアップ

ちおんいん

知恩院

京都・東山三十六峰のひとつである華頂山のふもとにある浄土宗総本山「知恩院」。江戸時代には、浄土宗を信仰した徳川家康公が、京都における菩提所と定めたことから寺領が拡大され、現在の大伽藍が築かれました。秋の夜間特別拝観では国宝「御影堂」や国宝「三門」、阿弥陀堂(外観のみ)、経蔵(外観のみ)、大鐘楼などがライトアップされます。友禅染の始祖・宮崎友禅の生誕300年を記念して昭和29(1954)年に改修造園された「友禅苑」もその一つ。東山の湧き水を引き入れた庭園と枯山水の庭園で構成された華やかなお庭で、補陀落池にある高村光雲作の聖観音菩薩立像でも知られています。夜の静けさに包まれた境内で、紅葉と堂宇が織りなす荘厳な雰囲気を味わってみては。
※ライトアップ情報:2022年11月12日(土)~12月3日(土)17:30-21:30 ※21:00受付終了、拝観料:800円

知恩院:現在の御影堂(国宝)は寛永16(1639)年に徳川3代将軍家光公によって建てられたもの。平成大修理を終え、2020年4月に落慶を迎えたこの御影堂もライトアップされます。

提供元:知恩院

知恩院:現在の御影堂(国宝)は寛永16(1639)年に徳川3代将軍家光公によって建てられたもの。平成大修理を終え、2020年4月に落慶を迎えたこの御影堂もライトアップされます。

知恩院:元和7(1621)年に徳川2代将軍秀忠公の命を受け建立された三門(国宝)は、日本最大級の木造二重門。楼上内部は仏堂になっており、中央に宝冠釈迦牟尼仏像、脇壇には十六羅漢像が安置されています

提供元:知恩院

知恩院:元和7(1621)年に徳川2代将軍秀忠公の命を受け建立された三門(国宝)は、日本最大級の木造二重門。楼上内部は仏堂になっており、中央に宝冠釈迦牟尼仏像、脇壇には十六羅漢像が安置されています

基本情報
所在地

京都市東山区林下町400地図

アクセス

地下鉄東西線「東山」駅より徒歩約8分、市バス12・31・46・86・201・202・203・206号系統「知恩院前」より徒歩約5分

電話番号

075-531-2111

URL

https://www.chion-in.or.jp/

時間

月曜日~日曜日 9:00-16:00

休日

年中無休

料金

拝観料 「友禅苑」300円、「方丈庭園」400円、「共通券」500円


1200年前から歌われる「モミジの永観堂」

永観堂:境内中心にある放生池を取り囲むように植えられた紅葉

提供元:永観堂

永観堂:境内中心にある放生池を取り囲むように植えられた紅葉

えいかんどうぜんりんじ

永観堂禅林寺

平安時代よりモミジの永観堂として文化人たちに愛されてきた「永観堂禅林寺」の境内は、約3000本の紅葉が彩ります。貞観5(863)年に弘法大師の弟子である真紹僧都によって創建され、当初は真言密教の道場でした。その徳を慕って自身の別荘を寄進した藤原関雄が境内のモミジを詠んだ「奥山の 岩垣紅葉散りぬべし 照る日の光 見る時なくて」という歌は、古今和歌集にも選出された名歌。多宝塔へ登る石階段にある紅葉は、この歌にちなみ「岩垣もみじ」と呼ばれています。また、本尊の阿弥陀如来像(重文)は「みかえり阿弥陀」と呼ばれ、左後方を振り返った珍しい姿をしています。現在は浄土宗西山禅林寺派の総本山として、変わらず多くの人々から親しまれています。
※ライトアップ情報:2022年11月5日(土)~12月4日(日)17:30-21:00 ※20:30受付終了、拝観料:600円

永観堂:境内の中心にある放生池を取り囲むように紅葉が植えられています。中央に見える極楽橋を渡り石段を上ると御影堂へと至ります ※11/5~12/4は極楽橋の通行不可

提供元:永観堂

永観堂:境内の中心にある放生池を取り囲むように紅葉が植えられています。中央に見える極楽橋を渡り石段を上ると御影堂へと至ります ※11/5~12/4は極楽橋の通行不可

永観堂:大正3(1914)年に日本画家・鈴木松僊の発願によって建立された画仙堂の側に、並んで立つ「智恵」と「慈悲」の地蔵。フォトスポットとしても知られています

提供元:永観堂

永観堂:大正3(1914)年に日本画家・鈴木松僊の発願によって建立された画仙堂の側に、並んで立つ「智恵」と「慈悲」の地蔵。フォトスポットとしても知られています

基本情報
所在地

京都市左京区永観堂町48地図

アクセス

地下鉄東西線「蹴上」駅より徒歩約15分、市バス5号系統「南禅寺永観堂道」より徒歩約3分

電話番号

075-761-0007

URL

http://www.eikando.or.jp/

時間

月曜日~日曜日 9:00-17:00 ※16:00 受付終了

休日

年中無休

料金

拝観料 600円 ※11月5日(土)~12月4日(日)拝観料 1,000円


紫雲が包み夕陽さす光明の寺

金戒光明寺:法然上人800年大御遠忌記念に造営された「紫雲の庭」で楽しめる逆さ紅葉とライトアップ

写真 水野克比古

金戒光明寺:法然上人800年大御遠忌記念に造営された「紫雲の庭」で楽しめる逆さ紅葉とライトアップ

こんかいこうみょうじ

金戒光明寺

浄土宗最初の寺院「金戒光明寺」は、法然上人が比叡山の黒谷を下りはじめて草庵をむすばれた地。境内には山門や阿弥陀堂、本堂など18もの堂宇が建ち並びます。幕末には京都守護職であった会津藩一千名の本陣になったことから、新撰組発祥の地とも言われ、2022年秋の特別拝観では、標津町の「標津箱館図屏風」など会津藩ゆかりの品々を展示した「京都守護職拝命160年特別展」が開催されます。さらに夜間拝観期間中には連日、大方丈で琴や篠笛などの邦楽の生演奏が行われ、通常より30分早く入場し、約30分間の特別ツアーに参加できるプレミアム拝観プラン(要予約)も用意されています。見どころの多い場所なので、ぜひ日中の紅葉と合わせてライトアップを楽しんでみてはいかがでしょうか。
※ライトアップ情報:2022年11月18日(金)~12月4日(日)17:30-20:30 ※20:00 受付終了、拝観料:1,000円

金戒光明寺:法然上人800年大御遠忌記念に造営された「紫雲の庭」は法然上人の生涯やゆかりの人々などを、大小の庭石で表現した枯山水庭園。白砂と杉苔が、法然上人の人生を描いた絵巻物のようになっています

写真 水野克比古

金戒光明寺:法然上人800年大御遠忌記念に造営された「紫雲の庭」は法然上人の生涯やゆかりの人々などを、大小の庭石で表現した枯山水庭園。白砂と杉苔が、法然上人の人生を描いた絵巻物のようになっています

金戒光明寺:この寺院が京都守護職の本陣に選ばれた理由は、御所を始めとした京都の要所に近く、1,000名の軍隊が駐屯できる広大な敷地があり、城構えの構造であったことから。重厚な石畳と紅葉が趣深いコントラストを生み出します

写真 水野克比古

金戒光明寺:この寺院が京都守護職の本陣に選ばれた理由は、御所を始めとした京都の要所に近く、1,000名の軍隊が駐屯できる広大な敷地があり、城構えの構造であったことから。重厚な石畳と紅葉が趣深いコントラストを生み出します

基本情報
所在地

京都市左京区黒谷町121地図

アクセス

京阪「神宮丸太町」駅より徒歩約17分、市バス32・203・204号系統「岡崎道」より徒歩約10分

電話番号

075-771-2204

URL

https://kurodani.jp/

時間

月曜日~日曜日 9:00-16:00

休日

年中無休

料金

境内無料

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