京都在住の私がすすめる「京のまち歩き」

夜桜を満喫 ライトアップ2023

平安神宮:「桜音夜」の開催時のみ拝観できる幻想的な桜のライトアップ

提供元:平安神宮

平安神宮:「桜音夜」の開催時のみ拝観できる幻想的な桜のライトアップ

※掲載した内容は全て取材時点での情報であり、現在の内容と異なる場合があります。

現地スタッフ おすすめポイント
現地スタッフ

古来より日本人が愛し心惹かれる桜は、寒い冬を越えて春を告げる美しくも儚い花として知られています。今回は平安時代より続く夜桜や最先端のプロジェクションマッピングなど、新古の、夜に浮かび上がる流麗な桜華をご紹介します。

京都の混雑状況(2023年2月1日現在) ★★★☆☆ 例年並です。 ※現地取材スタッフの主観に基づく取材時の混雑状況です。

激動の時代を知る城内に咲く夜の光と華

二条城:過去の「二条城桜まつり」で行われた唐門のプロジェクションマッピング

提供元:京都市元離宮二条城事務所

二条城:過去の「二条城桜まつり」で行われた唐門のプロジェクションマッピング

にじょうじょう

二条城

慶長8(1603)年に京都御所の守護と将軍上洛時の宿泊所とするため、徳川家康が築城した「二条城」には、50品種約300本の桜が植えられています。明治時代の1878年から1881年頃には113本もの桜がありましたが、戦後には数十本程に減少しました。現在の大半の桜は、1955年代後半から1965年代前半にかけて植えられたものです。桜花が咲く、毎年3月中旬から4月中旬にかけて「二条城桜まつり」が開催されます。日中は京の名産品展や桜を楽しめるイベントなど、夜には歴史的空間を活かしたプロジェクションマッピングや桜のライトアップを展開。ユネスコ世界文化遺産に登録された日本が誇る歴史的空間で、夜桜と先端技術のコラボレーションを楽しんでみてはいかがでしょうか。

二条城:1867(慶応3)年、15代将軍慶喜が大政奉還の意思を表明した国宝・二の丸御殿。歩くと鳴くような音がする「鶯(うぐいす)張りの廊下」の床でも有名です

提供元:京都市元離宮二条城事務所

二条城:1867(慶応3)年、15代将軍慶喜が大政奉還の意思を表明した国宝・二の丸御殿。歩くと鳴くような音がする「鶯(うぐいす)張りの廊下」の床でも有名です

二条城:清流園にある「香雲亭」は、旧角倉了以の屋敷の一部を移築したものです。結婚式の挙式場として利用することもできます

提供元:京都市元離宮二条城事務所

二条城:清流園にある「香雲亭」は、旧角倉了以の屋敷の一部を移築したものです。結婚式の挙式場として利用することもできます

基本情報
所在地

京都市中京区二条通堀川西入二条城町541地図

アクセス

地下鉄東西線「二条城前」駅より徒歩すぐ、市バス9・12・50号系統ほか「二条城前」より徒歩すぐ

電話番号

075-841-0096

URL

https://nijo-jocastle.city.kyoto.lg.jp/

開城時間

8:45-16:00 ※閉城17:00

休日

12月29日~31日

拝観料

「入城料/二の丸御殿観覧料」一般1,300円


人々の思いが咲かせる雅な紅しだれ桜

平安神宮:「桜音夜」の開催時のみ拝観できる幻想的な桜のライトアップ

提供元:平安神宮

平安神宮:「桜音夜」の開催時のみ拝観できる幻想的な桜のライトアップ

へいあんじんぐう

平安神宮

「平安神宮」は平安遷都1100年を記念して、明治28(1895)年に遷都のおや神様である第50代桓武天皇を祭神として創建。社殿は、桓武天皇が開かれた当時の平安京の正庁、朝堂院が約8分の5の規模で再現されています。その社殿を取り囲むように東・中・西・南の4つの庭からなる「平安神宮神苑」は、総面積約33,000㎡(約10,000坪)の広大な池泉回遊式庭園です。造園家7代目小川治兵衛らによって造られたこの神苑に咲く桜は、約20種類300本で半数は濃いピンクの花色が印象的な紅しだれ桜。見ごろは4月上旬ですが、花期は約2週間も続きます。ライトアップは「桜音夜」の開催時期のみですので、貴重な機会をぜひお見逃しなく。

平安神宮:神苑の入口から進むとまず見えてくるのが、南神苑を彩る紅しだれ桜と平安時代の庭園の特色である「野筋(野の道筋を模して庭に設けた道)」と「遣水(池に水を引き入れるための水路)」の様式美です

提供元:平安神宮

平安神宮:神苑の入口から進むとまず見えてくるのが、南神苑を彩る紅しだれ桜と平安時代の庭園の特色である「野筋(野の道筋を模して庭に設けた道)」と「遣水(池に水を引き入れるための水路)」の様式美です

平安神宮:八重紅しだれ桜のルーツは、近衛家の邸内にあったものを津軽藩主が地元へ持ち帰り育てたこととされています。平安神宮創建にあたり、仙台市長の遠藤氏から苗木が寄贈されたことから「遠藤桜」とも「里帰りの桜」とも呼ばれています

提供元:平安神宮

平安神宮:八重紅しだれ桜のルーツは、近衛家の邸内にあったものを津軽藩主が地元へ持ち帰り育てたこととされています。平安神宮創建にあたり、仙台市長の遠藤氏から苗木が寄贈されたことから「遠藤桜」とも「里帰りの桜」とも呼ばれています

基本情報
所在地

京都市左京区岡崎西天王町97地図

アクセス

地下鉄東西線「東山」駅より徒歩約10分、市バス5・46・86号系統「岡崎公園 美術館・平安神宮前」より徒歩約5分

電話番号

075-761-0221

URL

http://www.heianjingu.or.jp/

時間

【境内参拝】6:00-17:00 【神苑拝観受付】8:30-16:30 ※季節により変動あり

休日

年中無休

拝観料

「神苑拝観」大人600円 ※境内参拝無料


古来より京の春を告げるさきがけ桜

平野神社:ぼんぼりや灯篭の優しい光が照らす由緒ある桜

提供元:平野神社

平野神社:ぼんぼりや灯篭の優しい光が照らす由緒ある桜

ひらのじんじゃ

平野神社

平安時代後期からすでに桜の名所として知られる「平野神社」には、染井吉野・楊貴妃・衣笠、5月上旬まで楽しめる平野突羽根など、約400本60種もの桜が植えられています。これほど珍種が多い理由は、臣籍降下(皇族がその身分を離れ、臣下の籍に降りること)した氏族の氏神でもあったことから、繁栄を願い各公家伝来の家の標となる桜が奉納されたからだと伝わっています。また、平野神社発祥の早咲き桜「魁(さきがけ)桜」が咲き始めると、京都のお花見が始まるとも言われています。江戸時代には「平野の夜桜」として桜のライトアップを行っていたという、まさに夜桜名所の先駆け的存在です。花見シーズンの始まりに、ぼんぼりや灯篭の優しい光のもとで、由緒ある桜を愛でてみてはいかがでしょうか。

平野神社:延暦13(794)年平安遷都の際に創建され、のちに源氏・平家の氏神となる、伊勢神宮や松尾大社などと並ぶ格式ある名社です

提供元:平野神社

平野神社:延暦13(794)年平安遷都の際に創建され、のちに源氏・平家の氏神となる、伊勢神宮や松尾大社などと並ぶ格式ある名社です

平野神社:毎年4月10日には、平安中期の花山天皇が後胤繁栄(こういんはんえい)を祈るため、平野神社へ行幸、臨時の勅祭を行われたことが起源とされる「桜花祭」が行われます

提供元:平野神社

平野神社:毎年4月10日には、平安中期の花山天皇が後胤繁栄(こういんはんえい)を祈るため、平野神社へ行幸、臨時の勅祭を行われたことが起源とされる「桜花祭」が行われます

基本情報
所在地

京都市北区平野宮本町1地図

アクセス

嵐電北野線「北野白梅町」駅より徒歩約7分、市バス15・50・205号系統ほか「衣笠校前」より徒歩約3分

電話番号

075-461-4450

URL

https://www.hiranojinja.com/

時間

6:00-17:00 ※夜桜ライトアップ時は異なる。HPを参照ください

休日

年中無休

料金

参拝無料


白砂と桜を照らす色とりどりの光

高台寺:一面に敷かれた白砂としだれ桜がライトアップされ幻想的な雰囲気に

提供元:高台寺

高台寺:一面に敷かれた白砂としだれ桜がライトアップされ幻想的な雰囲気に

こうだいじ

高台寺

高台寺は、豊臣秀吉の菩提を弔う為に北政所ねねこと正室「高台院」が慶長 11(1606)年建立した禅宗寺院。境内は伏見城からの建物や秀吉とねね所縁の品の部材を堂宇に使用するなど開創当時から壮麗を極めました。幾度かの火災に見舞われましたが小堀遠州作「高台寺庭園(史跡名勝)」にはねねの霊廟である「霊屋(おたまや)」や三江紹益和尚を祀る「開山堂」、千利休好みの茶室「傘亭・時雨亭」などが現存(いずれも重要文化財)します。枯山水庭園の方丈庭園「波心庭」では、春・夏・秋の夜間特別拝観時に違ったテーマでプロジェクションマッピングが行われています。一面に敷かれた白砂としだれ桜のコントラストが生む無二の景色を、幻想的な雰囲気の中で味わってみては。

高台寺:方丈前庭の枯山水庭園「波心庭」。3月後半から四代目となる枝垂れ桜が見ごろとなります。特に青空に映える桜は多くの写真家に愛されており、花の姿を楽しむなら朝がおすすめ

提供元:高台寺

高台寺:方丈前庭の枯山水庭園「波心庭」。3月後半から四代目となる枝垂れ桜が見ごろとなります。特に青空に映える桜は多くの写真家に愛されており、花の姿を楽しむなら朝がおすすめ

高台寺:小堀遠州作、池泉回遊式庭園「高台寺庭園」。特に鏡のような「臥龍池(がりょうち)」の水面に映り込む景色は幻想的。池の周りの石楠花が咲く4月中旬からがおすすめです

提供元:高台寺

高台寺:小堀遠州作、池泉回遊式庭園「高台寺庭園」。特に鏡のような「臥龍池(がりょうち)」の水面に映り込む景色は幻想的。池の周りの石楠花が咲く4月中旬からがおすすめです

基本情報
所在地

京都市東山区高台寺下河原町526地図

アクセス

京阪「祇園四条」駅より徒歩約10分、市バス58・80・86・202・206・207号系統「東山安井」より徒歩約7分

電話番号

075-561-9966

URL

https://www.kodaiji.com/

拝観時間

9:00-17:30(17:00受付終了) ※夜間特別拝観時 9:00-22:00(21:30受付終了)

休日

年中無休 ※法務により方丈に入堂不可の日があります。

拝観料

大人600円 ※掌美術館を含む

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