京都在住の私がすすめる「京のまち歩き」
京都を遊ぶ 更新日:2023.09.07
お坊さんとお線香作り
※掲載した内容は全て取材時点での情報であり、現在の内容と異なる場合があります。
今回は数多くの寺社仏閣が集まる京都でも珍しい「お線香作り体験」をご紹介します。店主兼先生を務めるのは、現役の僧侶。東寺エリアで柔らかい和の香りに包まれながら、ぜひここだけの京都を体験してみてください。
京都の混雑状況(2023年7月25日現在) ※現地取材スタッフの主観に基づく取材時の混雑状況です。
たいけんこうぼう てらすぺーす
体験工房 寺スペース
2022年春にオープンした「体験工房 寺スペース」は、お坊さんが運営する体験施設です。メニューは腕輪念珠作りとお線香作りの2つが用意されており、御朱印帳作りも準備中だそう。僧侶が店主というだけあって、お寺にゆかりのある体験メニューとなっています。体験の後半には、作品を仏様にお供えしてお経をあげていただき、その後にはお話上手なお坊さんの法話が聴ける時間も。ものづくりが好きな店主の木工作品などを購入することもできます。懐かしい雰囲気の一軒家で、ほっこりのんびり楽しめる時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
【お線香作り体験】※当日3時間前までに要予約 | |
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料金 | 2,500円 |
所要時間 | 約50分 ※所要時間は目安です |
定員 | 1名~6名 |
体験工房 寺スペース | |
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所在地 | 京都市南区八条内田町38-22地図 |
アクセス | 近鉄「東寺」駅より徒歩約15分、市バス16・18・78・202・208号系統「羅城門」より徒歩約3分 |
電話番号 | 非公開 |
URL | |
時間 | 金曜日~日曜日・祝日 10:00-20:00 |
休業日 | 月曜日~木曜日 |
料金 | 「お線香作り体験」2,500円(税込) |
受付・説明
まず体験についての流れと香料についての説明を受けます。壁面に陳列された店主の作品を参考にしてもOKです。木工作品や念珠を購入することもできます。
香料を選ぶ
13種類以上ある香料から4~6種をブレンドして、自分好みの香りを作っていきます。1種類ずつ香りを確かめながら、忘れないように気に入ったものは配分表にチェックを入れておきましょう。香りのイメージについて書かれた説明書きも用意されています。
配合を決める
香料が決まったら配合を考えます。香りの優しいものをベースとして3~5杯、香りの強いものはアクセントとして1~2杯ほどが目安。0.5杯など細かい調整も可能です。合計10杯程度になるように配合しましょう。
タブ粉・香料を入れて混ぜる
お線香のベースとなるタブ粉(タブの木の樹皮を粉末にしたもの)と、香料を混ぜていきます。選んだ香料によって少しずつ色も違ってきます。色味をグレー調にできる香料もあるので、クールな雰囲気にしたい方はそちらもおすすめです。
水を加えて練る
次に、スポイトで少しずつ水を加えながら練り上げていきます。はじめは匙で混ぜますが、ある程度固まってきたらビニール手袋を装着して手で練ります。器に張り付くほどの状態になったら完了です。
注入器に入れる
練り終わった材料を注入器に移し替えます。注入器からの押し出し方のレクチャーの後、お手本を見せてもらいます。持ち方次第で押し出しやすさも変わってくるので、やりやすい方法を色々と試してみましょう。
押し出す
目安となる線が書かれた台の上に、1本ずつ押し出していきます。思った以上に力が必要なので、休憩しながら作業を進めましょう。押し出しが足りないと乾燥段階でちぎれることもあるので、太くしっかりとした形を意識するのがポイントです。
仏様にお供えする
全て押し出せたら、2階に移動。仏様に完成したお線香をお供えし、僧侶である先生によって「重誓偈(じゅうせいげ)」という5分程度のお経をあげてもらいます。お供えしたお線香は、お下がりという形でいただくことになります。
一口法話(お茶付き)
お経の後には、お茶を飲みながら法話を聴きます。仏教の教えをわかりやすく教えてもらいながら、楽しいひと時を過ごすことができます。お土産にオリジナルの散華をもらって体験終了です。
完成品が届く
数日間の乾燥を終えた完成品が、小瓶に入った状態で1週間ほどで自宅に届きます。ぜひ京都旅行やご法話を思い出しながら、火をつけて香りを感じてみてください。
※写真の香皿・香立は、体験のセット内容に含まれません。
お線香作りは初めての体験でしたが、作り方が意外と簡単で驚きました。香料の配合に悩みましたが、わかりやすいアドバイスのおかげで良い香りに仕上がりました。ゆっくりご法話も聴けて、とても貴重な時間を過ごせました。
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