京都在住の私がすすめる「京のまち歩き」

初夏から梅雨にかけて訪れたいアジサイの名所

善峯寺:約1万本もの紫陽花が斜面を彩る「白山 桜あじさい苑」では木々や苔との美しいコントラストが楽しめます(例年6月下旬頃のイメージ)

提供元:善峯寺

善峯寺:約1万本もの紫陽花が斜面を彩る「白山 桜あじさい苑」では木々や苔との美しいコントラストが楽しめます(例年6月下旬頃のイメージ)

※掲載した内容は全て取材時点での情報であり、現在の内容と異なる場合があります。

現地スタッフ おすすめポイント
現地スタッフ

お出かけするのが億劫になる雨の季節。そんな時こそ、雨が美しさを際立たせるアジサイを目当てに旅に出るのはいかがでしょうか。酸性土壌でブルーの花に、中性からアルカリ性土壌でピンクの花になるなど、土壌環境によって色が変わるカラフルなアジサイが京都の梅雨を彩ります。

京都の混雑状況(2023年3月25日現在) ★★★★☆ 例年よりも混雑しています。 ※現地取材スタッフの主観に基づく取材時の混雑状況です。

千年の都が誇る花寺の圧巻の花景色

三室戸寺:約50種類2万株のアジサイが咲く「あじさい園」(例年6月中旬頃のイメージ)

提供元:三室戸寺

三室戸寺:約50種類2万株のアジサイが咲く「あじさい園」(例年6月中旬頃のイメージ)

みむろとじ

三室戸寺

圧倒的な花数から"あじさい寺"とも称される「三室戸寺」は、奈良時代に光仁天皇の勅願によって創建されたと伝わる西国十番の観音霊場です。境内の「あじさい園」は花期を迎えると、西洋アジサイ、額アジサイ、柏葉アジサイ、幻の紫陽花である七段花など約50種類2万株のアジサイが咲き揃います。2023年6月10日~25日にはライトアップも開催予定で、昼とは異なる優艶なアジサイの花姿を楽しめます。また、境内では4月下旬から5月上旬には約2万株のツツジが彩りを見せ、6月下旬より8月上旬にかけて文化11(1814)年に再建された本堂前にある蓮園で200鉢の蓮が花開くなど、アジサイ以外の花も有名であることから"花寺"とも呼ばれます。開花状況は公式SNS等で更新されているのでお出かけ前にチェックしてみてください。

三室戸寺:広大な境内に咲くアジサイのライトアップ。見頃の時期には手水にも美しく飾られ、アジサイをモチーフにしたお守りなどもあるので、ぜひ"あじさい寺"を味わい尽くしてください(例年6月中旬頃のイメージ)

提供元:三室戸寺

三室戸寺:広大な境内に咲くアジサイのライトアップ。見頃の時期には手水にも美しく飾られ、アジサイをモチーフにしたお守りなどもあるので、ぜひ"あじさい寺"を味わい尽くしてください(例年6月中旬頃のイメージ)

三室戸寺:本堂前には今年の干支であるウサギの狛犬ならぬ狛兎が安置されています。兎の抱いた球の中にある、卵型の石が立てば願いが通じるとされます

提供元:三室戸寺

三室戸寺:本堂前には今年の干支であるウサギの狛犬ならぬ狛兎が安置されています。兎の抱いた球の中にある、卵型の石が立てば願いが通じるとされます

基本情報
所在地

京都府宇治市莵道滋賀谷21地図

アクセス

京阪「三室戸寺」駅より徒歩約15分

電話番号

0774-21-2067

URL

https://www.mimurotoji.com/

時間

【4月1日~10月31日】月曜日~日曜日 8:30-15:40(最終受付)
【11月1日~3月31日】月曜日~日曜日 8:30-15:10(最終受付)

休日

8月13日~15日、12月29日~31日
※気象警報が発令されている場合は、拝観を中止

拝観料

大人500円 ※2月18日~7月17日及び11月中は大人1,000円


勝利のお社を彩る遅咲きのアジサイ

藤森神社:境内にある2ヶ所の「紫陽花苑」に咲く約3500株のアジサイ(例年6月中旬頃のイメージ)

提供元:藤森神社

藤森神社:境内にある2ヶ所の「紫陽花苑」に咲く約3500株のアジサイ(例年6月中旬頃のイメージ)

ふじのもりじんじゃ

藤森神社

伏見にある「藤森神社」は約1800年前に神功皇后によって創建された皇室ともゆかりの深い古社。毎年5月5日に行われる藤森祭は菖蒲の節句発祥の祭と言われています。菖蒲は尚武に通じ、尚武は勝負に通じることから、勝運を呼ぶ神として知られています。
境内にある2ヶ所の「紫陽花苑」には約3500株のアジサイが植えられており、開苑期間中の土日には蹴鞠や雅楽、太鼓などの奉納が行われます。例年6月15日には「紫陽花まつり」が開催され、一番の見頃を迎えます。第二紫陽花苑は、京都市内のアジサイスポットの中では開花が遅いので、アジサイ巡りの締めくくりに訪れるのがおすすめ。また紫陽花苑の開苑期間中は、限定の紫陽花ご朱印(有料)が授与されます。

藤森神社:本殿は正徳2(1712)年、中御門天皇より賜ったもの。本殿東殿(東座)には、日本書紀の編者であり日本最初の学者である舎人親王を祀っていることから、学問の神としても信仰されています

提供元:藤森神社

藤森神社:本殿は正徳2(1712)年、中御門天皇より賜ったもの。本殿東殿(東座)には、日本書紀の編者であり日本最初の学者である舎人親王を祀っていることから、学問の神としても信仰されています

藤森神社:藤森祭に奉納される「駈馬神事」が馬にゆかりが深いことや、平安京の南(午の方角)の守護社ということから、馬の守り神としても知られており、騎手や馬主などの競馬関係者をはじめ競馬ファンなどの参拝者も多いそう

提供元:藤森神社

藤森神社:藤森祭に奉納される「駈馬神事」が馬にゆかりが深いことや、平安京の南(午の方角)の守護社ということから、馬の守り神としても知られており、騎手や馬主などの競馬関係者をはじめ競馬ファンなどの参拝者も多いそう

基本情報
所在地

京都市伏見区深草鳥居崎町609地図

アクセス

JR「藤森」駅より徒歩約5分、市バス南8・臨南5号系統「藤森神社前」より徒歩約2分

電話番号

075-641-1045

URL

http://www.fujinomorijinjya.or.jp/

時間

境内自由

休日

年中無休

拝観料

境内無料、「紫陽花苑入苑料」500円


五色に呼応する万彩の花

智積院:金堂や大師堂にかけられた​​五色幕とアジサイの共演は智積院ならではの景色(例年6月中旬頃のイメージ)

提供元:智積院

智積院:金堂や大師堂にかけられた​​五色幕とアジサイの共演は智積院ならではの景色(例年6月中旬頃のイメージ)

ちしゃくいん

智積院

長谷川等伯とその息子、弟子達によって描かれた国宝の障壁画で知られる「智積院」は、東山七条にある真言宗智山派の総本山です。智積院でアジサイが咲くのは、本尊である大日如来尊像が安置された金堂の裏手にある「あじさい園」と金堂から大師堂へと向かう途中の2ヶ所。どちらも散策自由区域なので、参拝途中に気軽に立ち寄ることができます。金堂や大師堂にかけられた​​五色幕とアジサイの共演は智積院ならではのフォトスポットになっています。また毎年アジサイが見ごろを迎える6月15日には弘法大師空海と興教大師覚鑁の誕生を祝う「青葉まつり」が行われます。法要の他にも境内でお茶席やフリーマーケットも催されるので、アジサイ観賞と合わせて参拝してみてはいかがでしょうか。

智積院:明治15(1882)年に焼失した金堂を、弘法大師生誕1200年の記念事業として昭和50(1975)年に再建。毎朝の勤行や多くの大法要がここで執り行われます

提供元:智積院

智積院:明治15(1882)年に焼失した金堂を、弘法大師生誕1200年の記念事業として昭和50(1975)年に再建。毎朝の勤行や多くの大法要がここで執り行われます

智積院:大書院東側にある「名勝庭園」は、「東山第一」と伝えられる庭園。中国の廬山をかたどって桃山時代に造られたもので、ツツジやサツキの花の咲く4月中旬から6月中旬にかけて一段と華やぎます

提供元:智積院

智積院:大書院東側にある「名勝庭園」は、「東山第一」と伝えられる庭園。中国の廬山をかたどって桃山時代に造られたもので、ツツジやサツキの花の咲く4月中旬から6月中旬にかけて一段と華やぎます

基本情報
所在地

京都市東山区東瓦町964番地地図

アクセス

京阪「七条」駅より徒歩約10分、市バス58・86・88・202・206・207・208号系統「東山七条」より徒歩約3分

電話番号

075-541-5361

URL

https://chisan.or.jp/

時間

月曜日~日曜日 9:00-16:00

休日

12月29日~31日

拝観料

「名勝庭園」一般300円、「宝物館」一般500円、境内自由


山々に咲き誇る西山の苑

善峯寺:「白山 桜あじさい苑」をはじめ諸堂周辺をアジサイが彩る(写真は経堂・桂昌院廟付近。例年6月下旬頃のイメージ)

提供元:善峯寺

善峯寺:「白山 桜あじさい苑」をはじめ諸堂周辺をアジサイが彩る(写真は経堂・桂昌院廟付近。例年6月下旬頃のイメージ)

よしみねでら

善峯寺

境内敷地3万坪を誇る「善峯寺」は、長元2(1029)年に源算上人により開かれた西国三十三所観音霊場20番札所となる山寺です。本堂である観音堂をはじめ、多宝塔・釈迦堂・薬師堂など多くの堂塔伽藍を有し、中でも薬師堂に祀られる薬師如来は江戸幕府5代将軍・徳川綱吉の生母である桂昌院との縁が深く「出世薬師如来」と崇められています。約3千坪の「白山 桜あじさい苑」では、春はしだれ桜、夏には約1万本ものアジサイが斜面を彩り、木々や苔との美しいコントラストは唯一無二の景色。太陽が照らす晴れた日はもちろん、花びらに雫が滴る雨の日がおすすめです。境内では階段が続くので、歩きやすい服装や靴でお出かけしましょう。

善峯寺:境内一円に広がる回遊式庭園は、大正から昭和初期にかけて七代目小川治兵衛が基礎を築いたもの。随所で京都市街を一望できる眺望が楽しめます

提供元:善峯寺

善峯寺:境内一円に広がる回遊式庭園は、大正から昭和初期にかけて七代目小川治兵衛が基礎を築いたもの。随所で京都市街を一望できる眺望が楽しめます

善峯寺:正徳6年(1716)建立された三間一戸の楼門形式のお堂。参拝者は全てこの山門を通りお参りへと向かいます。楼下の金剛力士は、運慶作で源頼朝寄進と伝えられています

提供元:善峯寺

善峯寺:正徳6年(1716)建立された三間一戸の楼門形式のお堂。参拝者は全てこの山門を通りお参りへと向かいます。楼下の金剛力士は、運慶作で源頼朝寄進と伝えられています

基本情報
所在地

京都市西京区大原野小塩町1372地図

アクセス

阪急バス66号系統「善峯寺」より徒歩約8分

電話番号

075-331-0020

URL

http://www.yoshiminedera.com/

時間

月曜日~金曜日 8:30-17:00(16:45受付終了)、土曜日~日曜日・祝日 8:00-17:00(16:45受付終了)

休日

年中無休

拝観料

大人500円

前回までの特集