京都在住の私がすすめる「京のまち歩き」

古都の四季をうつす京菓子手作り体験

七條甘春堂:月替わりで季節に沿った題材が用意される。写真は11月に登場予定の「紅葉」・「山粧う」・「紫式部」

七條甘春堂:月替わりで季節に沿った題材が用意される。写真は11月に登場予定の「紅葉」・「山粧う」・「紫式部」

※掲載した内容は全て取材時点での情報であり、現在の内容と異なる場合があります。

現地スタッフ おすすめポイント
現地スタッフ

京都駅前の京都タワーの商業ゾーン内という抜群のアクセスが嬉しい、京菓子手作り体験をご紹介します。1時間程度で体験できるので、新幹線の乗車前に季節を彩る京菓子と共に京都旅行を締めくくってみてはいかがでしょうか。

京都の混雑状況(2023年9月28日現在) ★★★★☆ 例年よりも混雑しています。 ※現地取材スタッフの主観に基づく取材時の混雑状況です。

しちじょうかんしゅんどう きょうとたわーさんどてん

七條甘春堂 京都タワーサンド店

慶応元(1865)年から続く京菓子の「七條甘春堂」が手がける、人気の京菓子手作り体験。2017年には本店の他に「京都タワーサンド」内にも教室がオープンしました。豊国神社や旧六条御所などの御用達を務めてきた老舗京菓子店の餡子を使って、職人から直接指導を受けることができます。体験では、上生菓子3種類4個を作りますが、3個は持ち帰り、1個はお抹茶と一緒にいただきます。上生菓子は月替わりで季節ごとの題材が用意されますが、中にはハロウィンやクリスマスを題材にしたものなど、本店とは違ったポップで可愛らしいものも。カジュアルに楽しめる体験で、ぜひ京菓子の世界に触れてみてください。

七條甘春堂:京都タワーサンドの2階、エスカレーターで昇るとすぐ右側にある体験会場

七條甘春堂:京都タワーサンドの2階、エスカレーターで昇るとすぐ右側にある体験会場

七條甘春堂:明るい雰囲気の会場。三方の壁面にモニターがあるので、職人の手元を見ながら作業ができる

七條甘春堂:明るい雰囲気の会場。三方の壁面にモニターがあるので、職人の手元を見ながら作業ができる

【京菓子手作り体験教室】※前日までに要予約
料金

2,530円

所要時間

約60分 ※所要時間は目安です

定員

1名~40名程度

七條甘春堂 京都タワーサンド店
所在地

京都市下京区烏丸七条下ル東塩小路町721ー1 京都タワーサンド2F地図

アクセス

JR「京都」駅(中央口)より徒歩約3分

電話番号

075-371-0801

URL

https://www.7jyo-kansyundo.co.jp/

営業日

月曜日~日曜日 10:00・13:00・15:00より体験開始

休業日

年中無休

受付・手洗い

受付を済ませたら、まずはしっかり手を洗いましょう。席には必要な道具と餡がセットされています。会場の壁面三方にモニターが設置してあり、職人さんの手元を見ながら作業することができます。

受付・手洗い:食材を触るのでしっかり手を洗ってから体験スタート

受付・手洗い:食材を触るのでしっかり手を洗ってから体験スタート

練り切り「紅葉」を作る①

まずは1種類目の練り切り「紅葉」を作っていきます。外側になる色付きの餡を手のひらで広げベースを作り、中身になる餡をのせ包みます。指の付け根で固定して、親指で外側の餡を少しずつ上にあげていきます。黒餡より高くあげられたら、最後は口を閉じて整えます。

土台を作る:色付きの餡を手のひらで広げベースを作り、黒餡を包み込む

土台を作る:色付きの餡を手のひらで広げベースを作り、黒餡を包み込む

練り切り「紅葉」を作る②

紅葉の葉になるように、指を使って葉の基礎となる形を作ります。その後、葉先の部分が尖るように摘んで整えます。少しずつ作業をすると餡がでてきたり綺麗な形にならなかったりするので、一度で思い切りよく形作るのがポイント。

形を整える:指を使って紅葉の形にする

形を整える:指を使って紅葉の形にする

練り切り「紅葉」を作る③

紅葉の形になったら、箸などで葉模様になる筋を入れていきます。強く力を入れなくても、スッとすべらせるだけで、綺麗な模様が入ります。この紅葉は2個作るので、2個目はより美しく作れるよう、1個目で難しかったポイントを覚えておきましょう。

模様をつける:道具を使って葉の筋模様を入れる

模様をつける:道具を使って葉の筋模様を入れる

練り切り「山粧う」を作る①

練り切り2種類目を作っていきます。11月は「山粧う(やまよそおう)」というカラフルに色づく山景色を表した題材。3色の餡を手のひらで合体させたものをベースにして、紅葉と同じく黒餡を包みます。

土台をつくり包餡する:3色のベースを作り、黒餡を包む

土台をつくり包餡する:3色のベースを作り、黒餡を包む

練り切り「山粧う」を作る②

できたものを茶巾で包み、先を絞って茶巾の模様をつけていきます。あまり強く絞りすぎると中の黒餡がでてきてしまうので、ほどほどに。茶巾を開くと先が尖った山型になります。

茶巾で包み形を作る:茶巾で絞り模様をつける

茶巾で包み形を作る:茶巾で絞り模様をつける

きんとん「紫式部」を作る①

最後はきんとんを作っていきます。11月のテーマは紫の実が美しい「紫式部」。まずは、きんとんぶるいという道具の上に餡をのせ、手のひらで餡を押し込んでそぼろ状にします。奥から順に少しずつ落としていくのがポイント。

餡をそぼろ状にする:きんとんぶるいの網に餡を押し込む

餡をそぼろ状にする:きんとんぶるいの網に餡を押し込む

きんとん「紫式部」を作る②

そぼろ状になった色付きの餡を、お箸で掬いながら粒餡に付けていきます。まずは側面に落ちないように差し込みながら付けて、粒餡を隠すように上にもふんわりのせます。今回は仕上げに、紫の餡を3つに分けて、小さく丸めて上にのせて完成です。

粒餡を包む:そぼろ状になった色付き餡で粒餡を覆い隠す

粒餡を包む:そぼろ状になった色付き餡で粒餡を覆い隠す

完成

3種類が完成しました。ケースに入れて持って帰るので、作るときにケースに入るサイズになるように注意してください。撮影用のライトなども用意されているので、ぜひ記念に写真を残してくださいね。

完成:3種類1個ずつケースに入れて持ち帰る

完成:3種類1個ずつケースに入れて持ち帰る

お抹茶を点てて菓子といただく

最後に、2個作った練り切り(今回は紅葉)のうち1個を、自分で点てたお抹茶と一緒にいただきます。出来上がりに個性が出るそうなので、ぜひ色々な方と参加して見比べてみてください。

お抹茶を点てて菓子といただく:自分で作った和菓子をお抹茶と一緒に味わう

お抹茶を点てて菓子といただく:自分で作った和菓子をお抹茶と一緒に味わう

体験を終えて
体験を終えて

思った以上に形を綺麗に作るのが難しかったですが、職人さんの手元をモニターで見ながら作業ができたのでわかりやすかったです。自作のお菓子と比べると、やはり職人さんが作ったものはとても美しく、培われた技術力を感じました。/写真は店長の太田康之さんと

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