京都在住の私がすすめる「京のまち歩き」
京都を歩く 更新日:2024.10.03
京都駅から歩いてめぐる紅葉狩り

提供元:(公財)京都市都市緑化協会
梅小路公園 朱雀の庭:庭園中央につくられた池全体が美しく反射する「水鏡」に紅葉した木々が映り込む風情ある秋景色
※掲載した内容は全て取材時点での情報であり、現在の内容と異なる場合があります。


酷暑の夏を乗り越え、木々が色づき始める今日この頃。京都の玄関口・京都駅から徒歩でアクセスできる、紅葉巡りコースをご紹介します。歩いて巡るコースだからこそ交通渋滞を避け、ゆったりと紅葉狩りを楽しんでみてはいかがでしょうか。コースを逆から巡ってみるのもおすすめです。
京都の混雑状況(2024年8月29日現在) ※現地取材スタッフの主観に基づく取材時の混雑状況です。

各線「京都」駅からスタートです!
モデルコースの所要時間:約3時間30分
ルート
各線「京都」駅からスタート! |
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徒歩約15分(約1000m) |
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徒歩約12分(約900m) |
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徒歩約8分(約600m) |
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徒歩約20分(約1500m) |
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平安の世から都を見守り続ける東寺を彩る秋

東寺:五重塔(国宝)の北側には瓢箪池を中心とした池泉回遊式庭園が広がる
とうじ(きょうおうごこくじ)
東寺(教王護国寺)
延暦15(796)年、平安遷都とともに建立された「東寺」は、平安京を今に伝える唯一の遺構として世界文化遺産に登録されています。嵯峨天皇によりこの地を託された弘法大師空海によって、日本初の密教寺院に。京の象徴ともいえる五重塔は、弘法大師によって建立されたもので、四度焼失しながらもその度に再建され現在は1644年に再建された5代目となっています。約55mと木造建造物としては日本一の高さを誇り、内部には弘法大師が唐より持ち帰った仏舎利が納められています。塔の北側には瓢箪池を中心とした池泉回遊式庭園が広がり、秋には池に映る紅葉と五重塔のコラボレーションが見事です。夜間、境内のライトアップも行われ、昼間とは異なる幻想的な光景を目にできます。
※2024年秋期・夜の特別拝観(紅葉ライトアップと金堂・講堂夜間特別拝観):2024年10月26日(土)~12月8日(日)18:00-21:30(最終受付21:00)、会期中無休、拝観料「大人」1,000円

東寺:境内には約200本のモミジが植えられ真っ赤に色づきます。重厚な建造物とのコントラストはここでしか見られない美しさです

東寺:ライトアップされた紅葉が水面に映る様子は、まるで浮いているかのような幻想的な景色。春の桜とはまた違う、秋の東寺を散策してみてください
基本情報 | |
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所在地 | 京都市南区九条町1番地地図 |
アクセス | JR「京都」駅より徒歩約15分、市バス201・207号系統ほか「東寺東門前」より徒歩約1分 |
電話番号 | 075-691-3325 |
URL | |
時間 | 月曜日~日曜日 5:00-17:00 ※金堂などの有料拝観エリアは8:00-17:00(16:30受付終了) |
休日 | 年中無休 |
拝観料 | 2024年10月26日~12月8日「大人」800円 ※秋期特別公開(五重塔初層特別公開) |
水音とともに紅葉を愛でる平成の日本庭園

提供元:(公財)京都市都市緑化協会
梅小路公園 朱雀の庭:庭園中央にある黒御影石の上に1cmだけ水を張り、池全体が水鏡となるよう設計された池「水鏡」
うめこうじこうえん すざくのにわ
梅小路公園 朱雀の庭
平成7(1995)年に開園した「梅小路公園」。13万7,000㎡を誇る広大な敷地内には、自由に遊べる芝生広場やイベントなどが開催される七条入口広場、日本最大級の鉄道博物館「京都鉄道博物館」など様々なスポットがあります。西側にある「朱雀の庭」は平安建都1200年を記念して作られたもので、約150本のモミジが植えられています。約9,000㎡の池泉回遊式庭園で、秋には「梅小路公園 紅葉まつり」と題し、ライトアップを開催。庭園中央にある池「水鏡」は、黒御影石の上に1cmだけ水を張って池全体が水鏡となるよう設計されたもので、水面に美しく反射する逆さ紅葉が楽しめます。京の秋を静かに堪能できる、伝統と創生の調和をめざした日本庭園です。
※2024年紅葉ライトアップ:2024年11月15日(金)~12月1日(日)17:00-21:00、会期中11月18日(月)・25日(月)は休園、「夜間入園料」大人600円・小学生300円・未就学無料

提供元:(公財)京都市都市緑化協会
梅小路公園 朱雀の庭:庭園内には、街中としては最大級の滝もつくられています。約6mの落差で流れ落ち、庭園中に緩やかな水の流れを生み出す起点にもなっています

提供元:(公財)京都市都市緑化協会
梅小路公園 朱雀の庭:滝を起点にした水の流れは、池の周辺につくられた築山に引かれた野筋へと流れこんでいきます。池のほとりには、紅葉以外にも季節の草花が四季の彩りを添えます
基本情報 | |
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所在地 | 京都市下京区観喜寺町56-3地図 |
アクセス | JR「梅小路京都西」駅より徒歩すぐ |
電話番号 | 075-352-2500 |
URL | |
時間 | 火曜日~日曜日 9:00-7:00(最終入園16:30) |
休日 | 月曜日※月曜日が祝日の場合は翌日、年末年始(12月28日~1月4日) |
料金 | 「入園料(小学生以上)」200円 |
老舗京菓匠が告げる秋の訪れ

提供元:笹屋伊織
笹屋伊織 本店・イオリカフェ:ころんとした形の紅葉が可愛い「伊織のもみじ」は秋の限定商品
ささやいおり ほんてん・いおりかふぇ
笹屋伊織 本店・イオリカフェ
享保元(1716)年創業の老舗京菓子店「笹屋伊織」。弘法大師の月命日である21日の「弘法さん」にあわせて毎月3日間限定で販売される「どら焼」は言わずと知れた代表銘菓です。その時・その場所でしか味わえない菓子も多く、例年10月に販売が開始される「伊織のもみじ」は、黄身餡の生地で白餡を包んだ秋の定番菓子。他にも栗やさつまいもなど季節の素材を使った、味覚の秋を感じさせる逸品が揃います。また通年販売ですが、本店リニューアルの際に10代目が考案した「塩豆大福」は本店限定の商品。小ぶりな柔らかい餅に包まれたこしあんの大福はお茶席にも使われ、京菓子店らしい上品な仕上がりです。一期一会の出会いを生み出す京菓子と共に、京のひと時を楽しんでみてはいかがでしょうか。

笹屋伊織 本店・イオリカフェ:2015年にリニューアルした本店にはカフェが併設されています。店頭で販売されている菓子はもちろん、ドリンクやぜんざいなどのカフェ限定メニューも楽しめます

笹屋伊織 本店・イオリカフェ:店舗は七条通沿いにあり、梅小路公園から徒歩すぐ。壁面には「笹」の字が大きく掲げられ、外観はグレーを基調としたモダンな雰囲気です
基本情報 | |
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所在地 | 京都市下京区七条通大宮西入花畑町86地図 |
アクセス | 各線「京都」駅から徒歩約20分、市バス205・206・208号系統ほか「七条大宮・京都市水族館前」より徒歩約1分 |
電話番号 | 075-371-3333 |
URL | |
時間 | 月曜日、水曜日~日曜日 9:00-17:00(カフェ16:30LO) |
休日 | 火曜日 ※どら焼の販売日(毎月20日・21日・22日)が火曜日にあたる場合は営業、代わりに他の平日が振替休日 |
料金 | 「伊織のもみじ」1個270円、「塩豆大福」1個324円 |
十三の顔を持つ仏寺庭園で秋を愛でる

提供元:東本願寺
渉成園:通路の両側に植えられた丹=朱色に染まる楓の秋景色が見事な「丹楓渓(たんぷうけい)」
しょうせいえん
渉成園
1641(寛永18)年に江戸三代将軍・徳川家光から寄進された寺地に東本願寺十三代・宣如上人の隠居地として造られた「渉成園」は、周囲に枳殻(からたち)を生垣として植えたことから「枳殻邸」とも呼ばれます。東本願寺の飛地境内地である「渉成園」の約1万坪にも及ぶ園内では、武将・文人であり作庭家としても知られる石川丈山の趣向を入れた池泉回遊式庭園が当時の姿を今に伝えています。その変化に富んだ景色は「十三景」と称され、その13番目に数えられる「丹楓渓(たんぷうけい)」ではその名の通り丹=朱色に染まる楓の秋景色が楽しめます。他にも銀杏やメタセコイアなど紅葉の見どころが尽きません。四季折々にその姿を変える広大な庭園で、お気に入りの秋景色を探してみてはいかがでしょうか。
※2024年秋のライトアップ情報は公式ホームページで確認ください

提供元:東本願寺
渉成園:園林院(持仏堂)の山門にあたる位置に建てられている「傍花閣」は、明治25(1892)年に再建された茶室です。境内の中心地にあり、秋には紅葉が色付き、春には桜がその傍らで咲き誇ります

提供元:東本願寺
渉成園:水面に映る美しい月影から「印月池」と名付けられた東南の園池。臥龍堂(南大島)が浮かび、奥には源氏物語の主人公・光源氏のモデルとも言われる源融ゆかりの塔があります
基本情報 | |
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所在地 | 京都市下京区下珠数屋町通間之町東入東玉水町地図 |
アクセス | 各線「京都」駅より徒歩約10分 |
電話番号 | 075-371-9210(参拝接待所) |
URL | |
時間 | 【3月~10月】9:00-17:00(受付は16:30まで) |
休日 | 年中無休 |
料金 | 「庭園維持寄付金」大人700円、中学・高校生300円、小学生以下無料 |

前回までの特集
- 2024.09.19遊ぶ平安貴族ゆかりの塗香づくり
- 2024.09.05見る源氏物語・紫式部ゆかりの地巡り(京都・宇治)
- 2024.08.22見る源氏物語・紫式部ゆかりの地巡り(滋賀・大津)