京都在住の私がすすめる「京のまち歩き」
京都を見る 更新日：2025.01.09
香りにまつわる京都旅
薫玉堂：日本最古のお香屋さんで選んで作る、彩り豊かなお線香のオリジナルアソート
※掲載した内容は全て取材時点での情報であり、現在の内容と異なる場合があります。
私たちの感情に大きな影響を与え、記憶とも連動するとされる香り。古くから香に関する訓や効用を記した漢詩「香十徳」が知られるなど、お香には安らぎをもたらし、心を和ませる効果があるようです。日本の気候にあわせて発展してきた、優しい香りに出会う京都旅はいかがでしょうか。
京都の混雑状況（2024年11月28日現在） ※現地取材スタッフの主観に基づく取材時の混雑状況です。
日本人の心に生きる香りの文化を発信
松栄堂・薫習館：香りにまつわる様々な体験ができる薫習館のKoh-labo「香りのさんぽ」エリア
こうろうほ しょうえいどう きょうとほんてん・くんじゅうかん
香老舗 松栄堂 京都本店・薫習館
創業300余年の「松栄堂」は、京都御所の主水職を勤めた3代目が本格的に香づくりを開始したことがルーツ。創業時から変わらず京都御所の南で、お香商品を提供し続けています。2018年7月には京都本店に隣接する形で「薫習館」がオープン。日本の香り文化の情報発信拠点として、香りにまつわる様々な体験ができる施設になっています。Koh-labo「香りのさんぽ」エリアは、8つのコーナーで構成。箱状の展示物の中に入って香りに包まれる「かおりBOX」や、シリコンボトルに入った香りを比べるコーナーなど、自分でアクションを起こして香りに触れる仕掛けが用意されています。企画展なども開催されているので、ぜひ深くて広い香りの世界の一端を感じてみてください。
松栄堂・薫習館：お香の原料の香りが体験できる「香りの柱」コーナーでは、現在は輸入が禁止されている貴重な本物の麝香（じゃこう：ムスク）の香りを体験できます。現物は独特な香りですが、薄めると甘い香りになるそう
松栄堂・薫習館：薫習館の開設にあわせ、リニューアルされた京都本店。さらに売り場が広くなり、品揃えも豊富に。薫習館とは連絡通路で繋がっているので、自由に行き来することができます
| 基本情報 | |
|---|---|
| 所在地 | 京都市中京区烏丸通二条上ル東側地図 |
| アクセス | 地下鉄烏丸線「丸太町」駅より徒歩約3分、地下鉄烏丸線・東西線「烏丸御池」駅より徒歩約5分 |
| 電話番号 | 075-212-5590 |
| URL | |
| 営業日 | 月曜日～日曜日 9：00-18：00 ※薫習館10：00-17：00 |
| 休業日 | 年中無休（年始を除く） ※薫習館は不定休 |
| 料金 | 入場無料 |
珈琲を飲むようにお香を焚く楽しみを
薫玉堂：25種類以上の薫りから好きなお線香を選び、オリジナルアソートが作れる「select箱」
くんぎょくどう てらまちてん
薫玉堂 寺町店
本願寺出入りの薬種商のルーツを持つ「薫玉堂」は、安土桃山時代にあたる文禄3（1594）年創業の日本最古の御香調進所です。430年という長い歴史の中で受け継がれてきた調香帳（薫りのレシピ）には、長い年月をかけて自然が育んだものや、薬種として漢方に使われる原材料も多く記載されています。2022年4月にオープンした「寺町店」では、黒を基調としたモダンな雰囲気の中、匂い立つ薫りに包まれる静かな時間を過ごすことができます。おすすめは25種類以上の薫りの線香（10本束）から好みのものを選び、オリジナルアソートにできる「select箱」。箱は繰り返し使用可能なので、訪れる季節や好みに合わせて中身を変えながら、お香を楽しんでみてはいかがでしょうか。
薫玉堂：店内にはお線香や薫りにちなんだ品が整然と並び、お土産には四季をイメージしたハンドクリームなども揃います。お線香は試し焚きしてもらえるので、気になる薫りや今の気分などを伝えてみてください
薫玉堂：寺町通沿いにある店舗は、京町家らしいうなぎの寝床のように奥行きのある造り。2階では香袋・線香の調香体験が開催されているので、京都旅の思い出の薫りを作ってみては※開催日はHPに掲載、電話予約が必要です
| 基本情報 | |
|---|---|
| 所在地 | 京都市中京区寺町通二条上ル西側要法寺前町705–2地図 |
| アクセス | 地下鉄東西線「京都市役所前」駅より徒歩約6分、市バス5・51・59・205号系統ほか「京都市役所前」より徒歩約5分 |
| 電話番号 | 075-222-5860 |
| URL | |
| 営業日 | 月曜日～火曜日、木曜日～日曜日 10：00-18：00 |
| 休業日 | 水曜日 |
| 料金 | 「select箱（箱代込）」2,365円（税込）～ ※select箱は1回あたり線香1,980円（税込）以上の購入が必要。線香の種類・束数によって価格が変動 ※2025年3月価格改定予定 |
ほのかな香りを携える穏やかな日々を
石黒香舗：干支の動物や季節の花などを象った「部屋置き香」など様々な形のオリジナルアイテムを販売
いしぐろこうほ
石黒香舗
「匂い袋」とは、常温で香りのするお香を巾着や紙製の袋などに入れたもののこと。1855（安政2）年創業の“にほひ袋”専門店「石黒香舗」では、巾着型だけでなく多様な形のオリジナルアイテムが販売されています。猫やフクロウなどの動物、干支や花などをモチーフにした「部屋置き香」は、季節にあわせて店頭のラインナップも少しずつ変化し、毎年新しいものが登場するそう。店内では巾着袋、紐、5種類の香りから一つを選び、その場で匂い袋を作ってもらえる実演販売も実施。デザインから縫製、香りの調合までを独自で行う「石黒香舗」の匂い袋は、香りが薄くなってきたら中身を詰め替えることができます。長く愛用できる匂い袋は暮らしに溶け込み、気持ちを落ち着かせる心の拠り処になりそうです。
石黒香舗：実演販売では、袋の素材、サイズ、紐の素材、お香の種類によって価格が変動。白檀をベースに調合され、最上香・極品香には麝香（じゃこう）が使用されています。衣類に香りを移して虫よけに、カバンに入れて優しい香りを楽しむなど、匂い袋の活用法もぜひ聞いてみてください
石黒香舗：東海道の西の終着地・三条大橋に続く三条通に面した店舗。ショーウィンドウには愛らしい部屋置き香が並ぶほか、店頭には小さな匂い袋のカプセルが入ったガチャガチャも用意されています
| 基本情報 | |
|---|---|
| 所在地 | 京都市中京区三条通柳馬場西入桝屋町72地図 |
| アクセス | 地下鉄烏丸・東西線「烏丸御池」駅より徒歩約6分 |
| 電話番号 | 075-221-1781 |
| URL | |
| 営業日 | 月曜日～火曜日、木曜日～日曜日 10：00-18：00 |
| 休業日 | 第2又は第3火曜日、水曜日 |
| 料金 | 「部屋用置き香」2,420円（税込）～※形やサイズによって価格が変動、「オリジナル匂い袋 実演販売」500円（税込）～※袋の素材やお香によって価格が変動 |
すきな香りをすきなだけ持ち帰る楽しみを
201LAB PLATFORM KYOTO：御幸町通に面したガラス張りの店舗。フレグランスの中には“嵯峨の竹林”や“白川の枝垂桜”などのネーミングのアイテムも揃い、京都の美しい情景を想起させてくれます
にーまるいちらぼ ぷらっとほーむ きょうと
201LAB PLATFORM KYOTO
1987年創業の京都のフレグランスメーカー「株式会社アート・ラボ」の直営店として、2023年2月に四条河原町エリアにオープン。ルームフレグランスオイルの量り売りを中心に、独自に開発してきた香りのアイテムが揃います。ルームフレグランスオイルは「すきな香りをすきなだけ。」をテーマに、約60種の香りの中から好みのものを選び、100mlから購入できるシステム。香りは咲き誇る花々の香りのフローラルや東洋の趣を感じさせる豊潤な香りのオリエンタルなどのカテゴリに分かれており、中には京都の情景にインスピレーションを受けた香りも揃います。さらに、初回に専用ボトルを購入し、2回目以降はボトルを持参して好みのオイルを充填購入することができるなどサスティナブルな取り組みも特長で、暮らしに寄り添い、癒しを与えてくれる香りにきっと出会えます。
201LAB PLATFORM KYOTO：店頭にずらりと並んだオイルから好きなものを選んでいく楽しいひと時が過ごせます。2階はギャラリースペースになっており、不定期で企画展やワークショップが実施されます※公式Instagramにて告知予定
201LAB PLATFORM KYOTO：「cotoiro」は京の情景を香りと色で表現したシリーズ。ルームフレグランスのバンブーディフューザーには扇子の中骨を模した竹製のリードスティックが使われ、美しいグラデーションの箱入りなのでお土産にもぴったり
| 基本情報 | |
|---|---|
| 所在地 | 京都市中京区御幸町通六角下ル伊勢屋町348地図 |
| アクセス | 阪急「京都河原町」駅より徒歩約7分、市バス201・203・207号系統ほか「四条河原町」より徒歩約7分 |
| 電話番号 | 075-366-5502 |
| URL | |
| 営業日 | 月曜日～日曜日 11：00-19：00 |
| 休業日 | 不定休 |
| 料金 | 「ルームフレグランスオイル（初回価格・専用マイボトル付き）」100ml 2,046円（税込）～、「cotoiro バンブーディフューザー 京の情景」（オイル50mL＋バンブースティック5本、箱入り）2,750円（税込） |
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