京都在住の私がすすめる「京のまち歩き」
京都を遊ぶ 更新日:2025.03.21
お干菓子「和三盆」づくりとお抹茶体験

八つ橋庵とししゅうやかた:カラフルに仕上がる上品な甘さと繊細な口どけの和三盆と、自分で点てたお抹茶とともに一服
※掲載した内容は全て取材時点での情報であり、現在の内容と異なる場合があります。


茶道の発展と共に広まった落雁や村雨、金平糖などのお干菓子。お干菓子に使われる砂糖の中でも、四国東部産のサトウキビから作られた和三盆糖が使われているものが「和三盆」と呼ばれます。今回はこの貴重な和三盆糖を使って「和三盆」のお干菓子を作る体験を紹介します。
京都の混雑状況(2025年2月28日現在) ※現地取材スタッフの主観に基づく取材時の混雑状況です。
やつはしあんとししゅうやかた
八つ橋庵とししゅうやかた
和の文化体験が20種類以上も用意されている「八つ橋庵とししゅうやかた」は、生八つ橋製造工房やししゅう美術館なども無料で見学できる複合施設。和三盆作り体験では、繊細な意匠が彫られた木型を使って美しい干菓子を仕上げることができます。体験後は、上品な甘さと繊細な口どけの和三盆を、自分で点てたお抹茶とともに味わえます。他にも人気の八つ橋作り体験をはじめ、おとうふづくり、フルーツ大福づくりなどの珍しい体験もラインナップ。また、事前予約をすれば創作京料理を楽しむことも可能です。京都の伝統文化を色々な形で体験できるだけでなく、多彩な京土産を買い求めることもできる場所になっています。

八つ橋庵とししゅうやかた:1階がショップと生八つ橋製造工房、2階がししゅう美術館、1・2階・3階が体験スペースになっています

八つ橋庵とししゅうやかた:1階のショップには施設内で製造された生八つ橋や刺しゅう小物も並びます
【お干菓子「和三盆」づくりとお抹茶体験】 | |
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料金 | 1,680円(税込) |
所要時間 | 約60分 ※所要時間は目安です |
定員 | 2名~ |
八つ橋庵とししゅうやかた | |
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所在地 | 京都市右京区西京極西衣手町36地図 |
アクセス | 阪急「西京極」駅より徒歩約20分、市バス32・80号系統「西京極午塚町」より各徒歩約4分 |
電話番号 | 075-313-2151 |
URL | |
営業日 | 月曜日~日曜日 【カルチャー体験】9:00-17:15(最終受付16:00)※団体のみ9:00-18:00 【お食事】11:15-18:00 |
休業日 | 12月26日~31日 |
受付・準備
受付を済ませ、体験会場に移動します。まずは「ただ今修行中」と書かれた可愛らしい紙エプロンとゴム手袋を身につけます。道具などは全て用意されるので、手ぶらで参加OKです

準備をする:受付をして身支度を整える
和三盆糖をこす
さっそく体験スタートです。最初に用意された和三盆糖を裏ごししていきます。硬いかたまりもあるので、下から指で押さえながらヘラを短く持って挟むようにするとスムーズです

和三盆糖をこす:サラサラな状態にする
着色する
和三盆糖の裏ごしができたら次はねき水を混ぜていきます。ねき水とは水飴と水を混ぜたもの。色を付けるために食紅(赤)、クチナシ(黄)、抹茶(緑)、ココアパウダー(茶色)がそれぞれ入っていて、4色の中から一人につき1色が用意されています

着色する:和三盆糖にねき水を混ぜて着色する
もう一度こす
ねき水をしっかり混ぜ込み、まんべんなく色が付いたらもう一度こしていきます。裏ごしの工程によって完成品の口当たりが変わるので、ホロホロとした和三盆らしい食感を楽しむためしっかりこしましょう

もう一度こす:裏ごしの工程によって完成品の口当たりが変わる
型に押し入れる
2度目の裏ごしが終わったら型に入れていきます。今回は赤と緑の2色で作っていきます。ポイントは指でギュッと押し込むように型ギリギリまで詰めること。押し込みが足りないと型から外した時に崩れてしまいます。ただ、押しすぎると型から外れなくなるので塩梅が難しい工程です

型に押し入れる:指で押し込みながら型に詰める
型から取り出す
型の取っ手を持ち、型の上の部分だけを机に当てるように叩いて取り出します。1つの型の中に2色がグラデーションになるように入れ込むと、カラフルでより可愛らしい仕上がりに。4人以上で参加する場合は4色使うことができます

型から取り出す:取っ手を持ち上部を叩いて取り出す
お抹茶を点てる
和三盆が完成したら、お抹茶を点てていきます。最初は素早くジグザグに茶筅を動かし泡立てます。全体がしっかり泡立ったら、茶筅を「の」字に優しく動かして泡をきめ細かくすれば完成です

お抹茶を点てる:茶筅で素早く泡立て整える
和三盆とお抹茶をいただく
お抹茶が点てられたら、和三盆と一緒にほっこり一服。ほどけるような口当たりの、出来たて和三盆が食べられるのは体験ならでは。和三盆が3つ入る持ち帰り容器も用意されているので、持ち帰ることも可能です

和三盆とお抹茶をいただく:完成した和三盆と抹茶で一服
ししゅう美術館見学
体験が終わったら、施設の2階にある「ししゅう美術館」の見学へ。職人技が光る数々の刺しゅう作品に圧倒されます。まるで写真のような影や光の表現に、思わず本当に刺しゅうなのか近くで確認したくなるほど

ししゅう美術館見学:施設の2階に並ぶ刺しゅう作品を観賞する
お買い物
1階にある売店を見学。できたての生八つ橋をはじめとした京都のお土産品が揃い、刺しゅうの商品にはその場で名前を刺しゅうしてもらえるサービスも。ぜひチェックしてください

お買い物:1階のショップエリアでお土産をチェック


和三盆の甘く上品な香りを感じながら、とても楽しく体験ができました。和気藹々と話しながらの和菓子作りはあっという間でした。また、体験後に1階のショップエリアでお土産を選ぶのも心躍るひと時でした。/写真は営業支配人(講師)の永野秋利さんと
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