京都在住の私がすすめる「京のまち歩き」

午年(馬年)の守護神を巡る

上賀茂神社:上賀茂神社の神馬を模した「神馬みくじ」で新年を占ってみませんか

上賀茂神社:上賀茂神社の神馬を模した「神馬みくじ」で新年を占ってみませんか

※掲載した内容は全て取材時点での情報であり、現在の内容と異なる場合があります。

現地スタッフ おすすめポイント
現地スタッフ

2026年は午年(うまどし)です。古来より馬は、成功や出世、力強さの象徴であり、旅の守護にもゆかりのある存在。古くから馬と深い関わりを持ち、京都三大祭の一つ「葵祭」にも縁深い賀茂の社を巡る“開運さんぽ”で、新しい一年のはじまりを軽やかに踏み出してみませんか。

京都の混雑状況(2025年10月27日現在) ★★★★☆ 例年よりも混雑しています。 ※現地取材スタッフの主観に基づく取材時の混雑状況です。

京都市バス「下鴨神社前」からスタートです!

京都市バス「下鴨神社前」へのアクセス:「京都」駅より市バスで約30分
モデルコースの所要時間:2時間30

ルート

京都市バス「下鴨神社前」からスタート!

徒歩約2分(約160m)

1

「賀茂御祖神社(下鴨神社)」

徒歩すぐ(下鴨神社境内)

2

「下鴨神社 さるや」

徒歩約40分(約3,000m)

3

「賀茂別雷神社(上賀茂神社)」

徒歩すぐ(約50m)

4

「葵家やきもち総本舗 上賀茂本店」

千年の祈りが息づく地で始まりを祈る

下鴨神社:朱塗りが鮮やかな楼門は、下鴨神社を象徴する建造物。春夏秋冬に様々な表情を見せます

提供元:下鴨神社

下鴨神社:朱塗りが鮮やかな楼門は、下鴨神社を象徴する建造物。春夏秋冬に様々な表情を見せます

かもみおやじんじゃ(しもがもじんじゃ)

賀茂御祖神社(下鴨神社)

京都最古の神社として上賀茂神社と並び、世界文化遺産にも登録されている「下鴨神社」。境内には約12万平方メートルにおよぶ、縄文時代から続くとされる原生林「糺の森(ただすのもり)」が広がります。ご祭神は、京都を拓いたと伝わる賀茂氏の祖神であり、八咫烏の化身として神武天皇を導いた勝利の神「賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)」。その御子神「玉依媛命(たまよりひめのみこと)」は、上賀茂神社の祭神・賀茂別雷大神を産んだ母神として、縁結びや安産、子育ての守護神として信仰を集めています。毎年5月には糺の森の馬場で賀茂祭(葵祭)の前儀「流鏑馬神事」が行われ、祭の開幕を告げます。京都の始まりを見守ってきた社で、新しい年の始まりに祈願してみてはいかがでしょうか。

下鴨神社:葵祭の行粧の安全を祈って行われる祓の神事である「流鏑馬神事」は、公家や武家の狩装束を用いた射手が馬上から鏑矢を放って的を射る大迫力の行事。射手が射抜いた的は「当的」で、縁起物として授与されます

提供元:下鴨神社

下鴨神社:葵祭の行粧の安全を祈って行われる祓の神事である「流鏑馬神事」は、公家や武家の狩装束を用いた射手が馬上から鏑矢を放って的を射る大迫力の行事。射手が射抜いた的は「当的」で、縁起物として授与されます

下鴨神社:中門を入った先にある「一言社(ひとことしゃ)」は干支の守護神としても有名。午(うま)年生まれの守護神は中央左にある顥國魂命(うつしくにたまのかみ)です

下鴨神社:中門を入った先にある「一言社(ひとことしゃ)」は干支の守護神としても有名。午(うま)年生まれの守護神は中央左にある顥國魂命(うつしくにたまのかみ)です

基本情報
所在地

京都市左京区下鴨泉川町59地図

アクセス

京阪「出町柳」駅より徒歩約12分、市バス4・205号系統「下鴨神社前」より徒歩すぐ

電話番号

075-781-0010

URL

https://www.shimogamo-jinja.or.jp/

時間

月曜日~日曜日 6:30-17:00 ※神事等により変更の場合有り

休日

年中無休

拝観料

境内無料


次の
見所
「下鴨神社 さるや」まで徒歩すぐ(下鴨神社境内)
「下鴨神社 さるや」まで徒歩すぐ(下鴨神社境内)

本堂から次のスポットの間には縁結びのご利益で有名な「相生社」と、お守りなどの授与所があります。新年に縁結びや安産・育児・家庭円満などを祈願してみてはいかがでしょうか


時を超えて受け継がれる清めと祈りの味わい

さるや:140年ぶりに復活した名物「申餅」と丹波の黒豆を使った「まめ豆茶」

さるや:140年ぶりに復活した名物「申餅」と丹波の黒豆を使った「まめ豆茶」

しもがもじんじゃ さるや

下鴨神社 さるや

下鴨神社境内の休憩所「さるや」は、神域の北にある和菓子店「宝泉堂」によって、2011年に140年ぶりに復活しました。同時に復元された名物の「申餅(さるもち)」は、かつて葵祭の申の日に小豆の茹で汁で搗いた餅を神前に供えたことに由来します。食べることで身体を清め、元気の気をいただき、無事息災を祈る縁起菓子。もち米と丹波大納言小豆を使い、小豆の煮汁で淡く染めた“はねず色”が特徴です。「まめ豆茶」は、かつて神社の社領だった丹波地方の黒豆を焙じた香ばしいお茶で、お湯を注ぐと淡い紫色が広がり、飲んだあとの黒豆も味わえます。どちらの色も、明け方に空が薄茜色に染まるような命の生まれる瞬間を表す色とされ、新しい年の始まりにふさわしい清らかな一服です。

下鴨神社 さるや:店名の「さるや」は江戸時代の案内書『出来斎京土産』に記されている、かつて境内にあった「団子屋さるや」にちなんで名づけられました。店内には由来となった書の挿絵が拡大展示されています

下鴨神社 さるや:店名の「さるや」は江戸時代の案内書『出来斎京土産』に記されている、かつて境内にあった「団子屋さるや」にちなんで名づけられました。店内には由来となった書の挿絵が拡大展示されています

下鴨神社 さるや:赤毛氈が敷かれた床几が店先にもたくさん並べられています。縄文時代から生き続ける「糺の森」の自然の息吹と木漏れ日を感じながら、甘味に舌鼓を打てる場所です

下鴨神社 さるや:赤毛氈が敷かれた床几が店先にもたくさん並べられています。縄文時代から生き続ける「糺の森」の自然の息吹と木漏れ日を感じながら、甘味に舌鼓を打てる場所です

基本情報
所在地

京都市左京区下鴨泉川町59 下鴨神社境内地図

アクセス

京阪「出町柳」駅より徒歩約12分、市バス4・205号系統「下鴨神社前」より徒歩すぐ

電話番号

090-6914-4300

URL

https://www.shimogamo-jinja.or.jp/saruya

時間

月曜日~日曜日 10:00-16:30

休日

年中無休 ※変更の場合あり

価格

「申餅と豆茶セット(温/冷)」900円(税込)


次の
見所
「賀茂御祖神社(下鴨神社)」まで徒歩約40分(約3,000m)
「賀茂御祖神社(下鴨神社)」まで徒歩約40分(約3,000m)

次のスポットへは鴨川沿いを進む散策コースがおすすめ。少し距離が長いので歩くのは少し大変という方は、市バスに乗車すると20分ほどで到着します


白馬に祈る一年の無病息災

上賀茂神社:神馬「神山号(こうやまごう)」は現在10代目で出社時にはニンジンをあげることもできます。神馬の鬣(たてがみ)守りや神馬を模ったおみくじなどが授与されています

上賀茂神社:神馬「神山号(こうやまごう)」は現在10代目で出社時にはニンジンをあげることもできます。神馬の鬣(たてがみ)守りや神馬を模ったおみくじなどが授与されています

かもわけいかづちじんじゃ(かみがもじんじゃ)

賀茂別雷神社(上賀茂神社)

京都最古の神社のひとつ「賀茂別雷神社(上賀茂神社)」は、677年には賀茂神宮として現在の社殿の礎が造営されたと記録が残っています。創祀の神話によると、今からおよそ2600年前、賀茂玉依比売命(かもたまよりひめのみこと)が天から降った丹塗矢を持ち帰り、その霊力によって御祭神である御子・賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)を授かりました。成長した御子が天へ昇ったのち、母が再び会いたいと願うと「馬に鈴をかけて走らせ、葵を飾って祈れば降りよう」との神託があり、その通りに祭を行ったところ再び御子が降臨されたと伝えられています。この神話に由来して「日本の乗馬発祥の地」とされ、「賀茂競馬」など馬にまつわる神事が多く行われます。毎年1月7日には、白馬を見ることで邪気を祓い一年の無病息災を祈る「白馬奏覧神事(はくばそうらんじんじ)」が行われ、神馬「神山号」が神前で儀式に臨みます。神山号は日曜日・祝日と神事などの際に神馬舎で拝観することもでき、参拝客に親しまれています。
※神馬「神山号」出社時間:9:30-15:00、天候や神馬の体調などにより出社しない場合あり

上賀茂神社:細殿の前には神話にある賀茂別雷大神が降臨したと伝わる「神山」を模して作られた二つの「立砂」があります。平安時代に広まった陰陽道をもとに、左は陽を表し3本の松の葉が、右は陰の2本が頂点に立っています

上賀茂神社:細殿の前には神話にある賀茂別雷大神が降臨したと伝わる「神山」を模して作られた二つの「立砂」があります。平安時代に広まった陰陽道をもとに、左は陽を表し3本の松の葉が、右は陰の2本が頂点に立っています

上賀茂神社:鮮やかな朱色の楼門を進むと、本殿と仮殿である権殿が見えてきます。この本殿に祀られている賀茂別雷大神は雷のような強い力で厄を祓う厄除けの神様で、方除・雷除・必勝などのご利益があるとされています

上賀茂神社:鮮やかな朱色の楼門を進むと、本殿と仮殿である権殿が見えてきます。この本殿に祀られている賀茂別雷大神は雷のような強い力で厄を祓う厄除けの神様で、方除・雷除・必勝などのご利益があるとされています

基本情報
所在地

京都市北区上賀茂本山339番地地図

アクセス

地下鉄烏丸線「北山」駅より徒歩約25分、市バス4・46号系統「上賀茂神社前」より徒歩すぐ

電話番号

075-781-0011

URL

https://www.kamigamojinja.jp/

時間

月曜日~日曜日 5:30-17:00(二ノ鳥居内)

休日

年中無休

拝観料

境内無料


次の
見所
「葵家やきもち総本舗 上賀茂本店」まで徒歩すぐ(約50m)
「葵家やきもち総本舗 上賀茂本店」まで徒歩すぐ(約50m)

賀茂川に架かる御薗橋の拡幅工事にあわせて、2020年より上賀茂神社「宮前広場」の整備事業が行われ、付近に休憩所となるカフェなどが入った会館も建てられました


参拝のあとは門前の香ばしさをひと口

葵家やきもち総本舗:上賀茂神社の門前菓子として親しまれる代表銘菓の「やきもち」は、白とよもぎの2種類がある ※2025年12月1日より価格改定

葵家やきもち総本舗:上賀茂神社の門前菓子として親しまれる代表銘菓の「やきもち」は、白とよもぎの2種類がある ※2025年12月1日より価格改定

あおいややきもちそうほんぽ かみがもほんてん

葵家やきもち総本舗 上賀茂本店

上賀茂神社の鳥居前にある「葵家やきもち総本舗 上賀茂本店」は、上賀茂神社の神事で用いられるご進物なども手掛ける、昭和25(1950)年創業の和菓子店。代表銘菓の「やきもち」は、神社の門前菓子として古くから親しまれています。滋賀県産の羽二重餅米を使ったお餅に、北海道十勝産の粒あんを包み、香ばしく焼き上げた素朴な味わいが魅力です。包装紙には葵祭の御所車が描かれ、「孫は孫でやきもちを手に葵祭」という詩が添えられています。白とよもぎの2種類があり、すぐに食べる場合は店頭の鉄板で焼いてもらうこともできます。焼きたては香ばしい香りが広がり、餅はもっちり、あんこはとろりとした口あたりに。参拝の後にぜひ焼きたてを味わってみてください。
※店頭での焼きたて提供については、繫忙期等は実施していない場合があります。

葵家やきもち総本舗:明るい雰囲気の店内。右奥にはやきもちを焼くための鉄板が備えられています。ショーケースには葵祭の様子を模した人形なども飾られています

葵家やきもち総本舗:明るい雰囲気の店内。右奥にはやきもちを焼くための鉄板が備えられています。ショーケースには葵祭の様子を模した人形なども飾られています

葵家やきもち総本舗:もともと一ノ鳥居前にあった店舗が宮前広場整備にあわせて移動し、2022年にリニューアルオープン。一ノ鳥居前の目の前にある上賀茂神社明神会館の1階にあります

葵家やきもち総本舗:もともと一ノ鳥居前にあった店舗が宮前広場整備にあわせて移動し、2022年にリニューアルオープン。一ノ鳥居前の目の前にある上賀茂神社明神会館の1階にあります

基本情報
所在地

京都市北区上賀茂本山339 上賀茂神社明神会館内地図

アクセス

地下鉄烏丸線「北山」駅より徒歩約25分、市バス4・46号系統「上賀茂神社前」より徒歩すぐ

電話番号

075-366-2463

URL

https://www.aoiya.jp/

時間

月曜日~日曜日 9:00-17:00

休日

年中無休

価格

「やきもち」1個150円(税込)※2025年12月1日より価格改定


お疲れ様でした

お疲れ様でした

上賀茂神社前から出発する市バスに乗車すると、10分ほどで地下鉄烏丸線「北大路」駅や「北山」駅に到着します。また市バス1本で四条の繫華街エリアに行くことも可能です。


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